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転生吸血鬼は自由に生きたい  作者: かきごおり
4章 悪とは常に相対的なもの
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後ろめたい事があると必死にご機嫌取りをするよね

二人の間に気まずい空気が漂う


「さあ残りの黒ローブをさっさと倒してさっさと戻ろう!」

「そうしましょう!」

結局、ラナが起きる前に戻る方針になった

私もウルもこういう判断は素早いのである


すると、『気配感知』に沢山の反応が出る

いつの間にか囲まれていたらしい

しかも、残り全員が集合しているっぽい

さっき、魔法の説明には、一度迷えば出られない的な事が載ってたあった気がするんだけどな〜

次から説明文を信用し過ぎないようにしよう


「不味いですね、囲まれてますよ」

ウルも気づいたようだ

「向こうから集まってくれてるのよ、むしろ好都合だわ」

前向きに考えるのはいいぞ

やる気が出る


自分達がなめられていると感じたのか、黒ローブ達が一斉に飛びかかってくる


「動かないでください」

私は動こうとしたが、ウルに止められる

策でもあるのだろうか


ウルから魔力の高まりを感じる

反射障壁(ミラージュ)

ウルと私を囲うように、ドーム状の障壁が出現する

黒ローブ達が、いきなり現れた壁に反応できずに激突していく

すると、障壁に激突した黒ローブ達が弾き飛ばされていく

その勢いは強く、黒ローブ達は次々と木にぶつかり伸びていく

中には頭を打ち付けて天に旅立ってしまった者もいる

天より地獄に行ってほしいものだ


ウルの魔法で半数以上が退場した

「凄い魔法だったなー」

思わず声が漏れる

ウルは誇らしげににしていた

ウルも、私が見てない間に修行していたらしい

これは負けてられないな


私は残った黒ローブを見る

そして、『縮地』を使って接近し、鳩尾に膝蹴りを叩き込む

黒ローブは体をくの字に曲げ、垂直に飛んでゆく

他の黒ローブが向かってくるが、顔面に一発蹴りを入れ、気絶させる


二人を倒した瞬間、反対側からナイフが飛んでくる

横にずれてナイフを避け、お返しとばかりに『闇槍(ダークランス)』を放つ

黒ローブも同じように避ける

しかし、自分の影から伸びる槍に気づかず、胸を貫かれる


隣では、ウルが二本の短剣を巧みに使い、黒ローブを切り裂いていく

「二刀流の練習でもしてたの?」

私は、黒ローブの攻撃を避けながら聞く

「いえ、使ったのは今日が初めてです!」

ウルも敵を十字に切り裂きながら答える

それはすごいな

ウルが嘘をつくとは思えないからな〜

才能なんだろうな〜

はあ、その才能が私は羨ましいよ


「くらえ!」

私が思考に没頭していると、それを隙と見たのか黒ローブが全力の一撃を振り下ろす

「うるさい」

しかし、考えるのを邪魔された私は、反射的に黒ローブを殴る

殴られた黒ローブは、地面に伏す

が、私の頭の中は他の事でいっぱいだった

その黒ローブを少し可哀想に思うウルだった


その後、私とウルで黒ローブを全て片付けた

いつもどうり火葬しようとしたのだが、林の中ということで、土葬にした

黒ローブからの養分で木が大きくなったらいいな


そして、ラナが起きる前には戻れた

私とウルが少し、ラナに甘くなったのは言わずもがなである

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