ステータスってワクワクするよね
取り敢えず、異世界のお決まりを試してみよう
試して損は無い
失敗を恐れるより何もしないことを恐れよ、とかいう名言があったし
誰の言葉だっけな
まあいいや
「ステータ……」
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種族:レッサーヴァンパイア
LV:1/25
状態:通常
筋力:143
耐性:124
俊敏:126
魔力:146
ユニークスキル
『創造』
スキル
『魔力操作LV1』『魔力感知LV1』『吸血LV2』『暗視LV3』
称号
『下位吸血鬼』『神に喧嘩を売りし者』
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お決まりの言葉を発し終わる前に、脳内に半透明の板のようなものが浮かび上がってくる
それは元から想像していたものと何ら変わりなく、自身の情報が表記されていた
脳内に浮かび上がったものを読み取るのは慣れず、多少苦労したが、少し時間をかければ全ての情報に目を通すことができた
その内容を一度思い出し、次は理解する
ん?
まて、待て待て
ステータスが存在していたことはいい
ステータスと言い切らないで、ステータスが見れたのもいい
どうでもいい
予想通りと言えば予想通りだ
問題はそこじゃない
まず種族
ヴァンパイア?
吸血鬼?
俺の前世は100%人間だ
だから何と言われればそれまで
生まれ変わったのだから、何になってもおかしくない
虫とかにならなかっただけマシだ
レッサーなのは流石俺だな
貧弱な俺らしい
その下の状態やら数字も特に言いたいことはない
能力値は基準が不明なので、高いのか低いのか判断できない
だが、レッサーなので期待はできないだろう
そしてスキル
お約束その二だ
ユニークを持っているのは普通に嬉しい
思わずガッツポーズをしてしまうほどに嬉しい
奇怪な行動やら歪んだ思考回路の賜物だ
ただ、『創造』というのは俺に合っていない気がする
何かを作るのは嫌いだ
一から十を作るのはそうでもないが、ゼロから一を作るのは本当に嫌いだ
嫌いな教科は美術である
そんな俺に『創造』は変だと思う
いや、要らないわけじゃないですよ?
有り難く使わせて頂きます
で、問題の称号
なんだよ『神に喧嘩を売りし者』って
そんな覚え全く無いぞ
合ったことも無い相手にどう喧嘩を売れと?
心当たりがあるとすればユニークスキルの『創造』だ
創造は神にのみ許されし特権だ!的な?
だけどそれぐらい生産スキルに普通にありそうじゃん
神も心が狭いねぇ
神は罪を許すのが仕事じゃないのか?
まあ、文句はこのくらいにしよう
俺が吸血鬼だってことは、人外の生物が存在するということだ
悠長にふざけている場合じゃない
他にできることはないかと、脳内に浮かべたステータスで色々試す
すると、スキルや称号に意識を集中させると、その効果が新たに脳内に浮かび上がってきた
『魔力操作』
魔力の操作に上方補正
『魔力感知』
魔力の感知に上方補正
『吸血』
吸血に関することに上方補正
『暗視』
暗い場所を見通すことができる
『下位吸血鬼』
暗闇で能力上昇(小)
日光に当たると能力減少(大)
日光に当たると負傷(特大)
『創造』
魔力を使い生命以外のあらゆるものを創りだせる
『神に喧嘩を売りし者』
普通の人生が送りにくくなる
うん
ツッコミどころ満載過ぎる




