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暗闇
鈴音視点です
目を開ければそこは真っ暗な世界。
…やっと死ねたのかな?
さっきのは夢で、今が現実。
自殺したから私は地獄行きだったんだ…
暑くも寒くもない。ここで一生過ごすんだ。ある意味辛いなぁ。だって逃げられないんだもん。
死にたくてももう死んじゃったし…ここで罪を償うんだ。途中で人生を辞めた罪を。
仰向けに倒れる。
光なんて何処にもない。ただただ真っ暗な世界に一人たたずむだけ…
悪くないかもな。元々一人は好きだし。好きな想像の世界に浸れる。
でも、寂しいかもな…前世でも一人で今も一人か。
寂しいってなんだろう。一人だからって必ず寂しくなるわけじゃない。
寂しいなんて感じちゃうなら心を殺せばいい。
「あ、起きた?おはよう!じゃあ行こうか。」
「…いたの?」
「居たよ。そんなところに寝転がって何してんの?行くよ?」
「…うん。」
暗闇の方からフワフワとピンクのイルカが現れる。
…なんだ。死ねてねかったのか。
少しがっかりしながらピンクのイルカの後ろを無言でついて行った。
イルカは少し不安げな顔をしていた。
鈴音マイナス思考がすごいね(小並感)