酔っぱらい
せっかくのお正月なんだから…………とか、言うんじゃなかった…………。
この酔っぱらいども~!!
「え?アケミさんは、あの仏頂面のどこが気に入ったわけ?」
祐兄……もう完全に出来上がってる!
「え?隆ちゃんはぁ~可愛い所あるよ~?」
アケミも酔っぱらってんな~!
「ミア~!!ママの可愛い子ちゃ~ん!」
ママが抱きついて来た。まぁ、これはいつもの事だけど、雅兄!!何泣いてんの?
「辰には彼女いるのに……ブスだけど。何で俺は彼女がいないんだ…………!?」
ちょっと待て!!人の親友の事ブスって言ったよね!?
「ブスでいいから彼女欲しい~!!」
「ブスでいいとか言ってるからできないんだよ~?あはははは~!」
そこツッコむかアケミ!
こうなっては…………放っておくしかない。酔っぱらいに普通に説教しても無意味だ。色々あきらめよう。この人達は同じ次元では生きてない。違う次元の生き物だ。
「ミア~!ママを捨てないで~!」
「捨てないよ!」
なんで、そうなる?
「あれ?これ、前に言わなかったっけ?ミア、もらいっ子なのよ~?」
あ…………それ、何回も聞いた!!これ本当だったんだ!!
「あ、もう今さらか~!あははははは!」
ママ、その話酔っぱらってない時に聞きたかったよ!!
「ミア、聡との交際は反対よ!」
え…………?
「誰だよ隆に飲ませたの~!」
「もう!飲まなきゃやってらんないわよ!」
ちょ、ちょっと待って…………
「ダメだ!笑い過ぎて腹筋が崩壊する!!」
「最初はいい子だと思ってたのに、ミアをあげようって……うぉおおおおお~!!」
隆兄、止めて、号泣しないで……。
店長…………。あの後、隆は大丈夫か?
これを見て、大丈夫に見えるでしょうか?
隆兄がお酒飲んでる所見たことなかったけど…………酔うと、オネエ言葉になるんだ……!あの……隆兄が……!?BGMにダースベーダーのテーマがかかりそうなくらい怖い、あの隆兄が…………オネエ!?
酒って怖ぇええええ~!!
「よし、じゃあ、聡呼び出そうぜ!」
コラコラ!!祐兄!!待て待て!!
「俺、迎えに行って来るわ!!」
「雅兄!!それはダメだよ!ほら、向こうのご迷惑になるし!ね?いい子だから止めようね~!」
「雅~!俺も行く~!!」
「ギャー!祐兄まで乗るな!」
そう言って、二人は家を出て行ってしまった。ど、どうしよう!!とりあえず電話!電話!私の携帯が無い!めちゃくちゃ不便!!
とりあえずママの携帯で木本家の家電にかけた。
「はい。もしもし。」
「もしもし…………」
聡のママが出た。
「あの、私、山下心愛です。」
「あぁ!ミアちゃん!あけましておめでとうございます。」
「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。そんな事より、申し訳ないんですけど、うちの酔っぱらいが二人、そちらにお伺いするかもしれません!聡に逃げるように言ってください!新年早々すみません!本当にすみません!すみません!すみません!」
新年早々、すみませんを連呼していた……。




