信じて
ひとしきり泣いて、自分に今できる事をやろうと心に決めた。
「お願い!!祐兄、私に何があったのか教えて!!」
「はっ!寝てた!?」
祐兄はベッドから顔をあげた。
「なんか、おかしいよ!私、自殺なんかしいし!そもそもする理由がないし!」
「本当にないのか?聡と別れたんだろ?」
「うん、それはそうなんだけど……。」
祐兄とナミさんが婚約って聞いたら、付き合う必要がなくなったなんて言えないけど……。
「だって……なんか、別れて友達になったら上手くいってたの!」
「それで、聡に新しく恋人ができたのがショックで、そいつの家に行って、酒飲んで死のうとした?」
「ちょ、ちょっと待って!整理するから」
色々ありえない事を言われて、混乱した。
まず、聡に新しく恋人?誰?…………その恋人の家に行った?いつ?どこに?…………酒飲んで死のうとした?私が?嘘でしょ?
「バカ言っちゃいけねぇよ!お前さん。」
「お前、ふざける元気があるって事は自殺じゃねーな。」
「考えてもみて?こう見えて私モテるんだよ?聡のためにそこまですると思う?普通絶対しないでしょ。」
そこまで言うことはなかったけど、こうでも言わない事には、祐兄には信じてもらなさそうだった。
「それに、私がこの成りでお酒買えると思う?」
「まず無理だな。でも、家にあった物を飲んだのかも…………」
「あのさ、たとえ憎らしい人の家だとしても、人様の家の物を勝手に飲んで、死のうとする?私がそんな事本当にすると思ってる?」
そこは……信じて欲しい。としか言いようがない。
「待てよ、じゃあ、自殺じゃないとしたら、他殺って事か?他の誰かにやられてたら、それ、殺人未遂だぞ?」
「殺人未遂…………?」
その言葉を聞いて、急に怖くなった。
「警察、警察!携帯がない!」
「あ、携帯借りてた。」
「あー!俺のハイスコアが!」
いや、普通に居眠りしてたじゃん。
その後、祐兄は警察に相談に行ってくれた。




