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ココア

その後も、私はあちこちの本屋さんや図書館で絵本を探し続けた。


常連さんの名前は中原加奈。フリーライター。そう名刺にはあった。私が連絡をすると、数日後に連絡が来た。昔の本類が出て来たけど、どれかはわからない。家に来て自分で探して欲しいとの事だった。


そして、その指定の日がクリスマスイブだった。結局今年のクリスマスパーティーは、木本家でやる事になった。


「本当に1人で大丈夫?一緒に行こうか?」

「大丈夫だよ。聡こそ、パーティー楽しみすぎて遅刻しないでよ?」

「あはは!ミアじゃないんだから遅刻しないよ。」


今夜は、ちゃんと言おう。クリスマスツリーの下で、聡にちゃんと告白しよう。


こうして私は、木本家を出た。



そして、中原さんのマンションに、やって来た。なんだか殺風景…………?いやシンプル

「こんにちは~。」

「いらっしゃい。時間通りね。」

中原さんのマンションは窓から川が見えた。あの頃は一階で庭から、川が見えた…………あの頃?

「今お茶入れるね。」

「あ、お構い無く。それより、絵本ってどれですか?」


中原さんは本棚の部屋に案内してくれた。本棚には、一段全部が古い絵本だった。これは…………探すのに骨が折れそうだなぁ……。しばらく探していると、中原さんがお茶を入れてくれた。

「せっかく入れたから、少しお茶しない?」

「ありがとうございます。」

「どうぞ。」


私はテーブルに乗せられたカップの前に座った。

「あ……ココア。」

「お茶じゃなくて、甘い物の方が好きかと思って。何か思い出さない?ココア。」

「?アイス屋のチョコ味も美味しかったですね。いただきまーす。」

私は中原さんの入れてくれたココアを飲んだ。すると、すぐに眠くなった。


次に起きた時、ベッドに寝ていた。起きると、驚いた。


「これ…………」

手には手錠がかけられていた。


は?これ何?


最悪だ…………!!これ…………トイレ行けないじゃん!これ……きっと拷問なんだ。お茶を大量に飲ませて、トイレを我慢させるってゆうそうゆう類いの…………あ、待って?私お茶飲んでないよね?

少し落ち着こう。


無理だとはわかっててやってしまう人間の性に逆らえず、引っ張ってみた。

「いててててて……。やっぱダメだよねぇ……。あの~!」

「はーい!」

「あの~これ、取ってもらってもいいですか~?」


中原さんがこっちの部屋に来た。

「ファミレスの注文じゃないのよ?はい、かしこまりましたって訳にはいかないでしょ?」

なんでじゃ~!!

「やっと心愛を見つけたんだもの。絶対に返さない。心愛は私の子なんだもの。」

はい…………?ココア?ココアって?


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