何なの?!
「あの…………すみません。もう、聡以外、やらないって決めてるんです。」
私…………何を言ってるの!?おつきあいの断り方としては間違ってるでしょ!?
「相変わらずモテるね~!何凹んでるの?」
「愛理…………私、最近何て呼ばれるようになったか知ってるでしょ?」
「アマレスラー。アマチュアと女のアマかけてんのかな~?」
ネーミングがあからさますぎ!百歩譲って、せめて女子プロとかにして欲しかった!そうすれば、何のプロかは、少しぼやかせるのに……。
「聡は相変わらず王子なのに!」
「うん…………変態ついたけどね。」
「変態王子でも、王子様は王子様だよ!」
呪いの墓VSクリスタルスカルから、アマレスVS変態王子…………何なの!?私達何なの!?
おかげで、学校で聡と普通にも話ができるようになったし、聡にも私にも、誰も近づこうとはしない。それはいいのか悪いのか……。
田中君は手で口をおおいながら、半笑いで言われた。
「山下~!よかったな…………幸せそうだな…………くくくく。」
「止めてよ!それじゃ嬉しくても照れたりできないよ。本当は、やだ~!もぉ~!とか言いたいんだよ?」
「山下…………お前、それ寒いな……。」
うるさいわ!!
「俺、学祭実行委員なんだけど、リング作ってやろうか?」
「そんなもん、いらんわ!」
「お~さすが、ストリートで活動してるだけあるな。」
え……?ストリートレスラーって何?そんな、大道芸みたいな扱いやめて?
「活動してないから!リング作ったら絶対やらないからね!フツーにお化け屋敷とかなら手伝ってもいいけど……。」
「え?マジ!?やった!」
「あ、今のちょっと待って!」
あれ?私、はめられた?
「じゃ、うちのクラスお化け屋敷って事で提案するわ~!」
こうして、学園祭の出し物が決まった。お化け屋敷の真ん中に、リング作ろうと言い出した輩がいて、私は猛反対した。
「聡、今日の放課後……」
「ごめん。今日は用事があって……」
メンヘラ?メンヘラに会うの?気になる……。どんな子なんだろう……。私は愛理に付き合ってもらって、聡の後をつける事にした。
「なんか、彼氏の浮気現場押さえる感じだよね?」
え、愛理、なんか楽しそうだね。




