見られたくない
私はハルちゃんと木本君の部屋に忍び込んで遊んでいた。
「木本君どこにでかけちゃったんだろうね~?」
「エロ本ないかな~?」
「やめなよ!本当に見つけちゃったらどうするの?」
木本君のエロ本とか…………見たくないし。
「でもさ、聡の趣味って見てみたくね?アブノーマルだったらどうする?」
アブノーマル…………。あーもう止め止め!!ハルちゃんの気を逸らそう!
「じゃ、何かして遊ぼう!」
「何して?」
何だろう…………何かゲーム……下手にあちこち開けられないし……。
「何かゲームしよっか。じゃ、今から声出したら罰ゲーム!」
単純なゲーム。
こうゆうときは、変顔!!
「ぶっ!!」
「今声出した!」
「罰ゲームはデコピンね!」
私はハルちゃんの頭にデコピンした。
「いってぇ!!」
ハルちゃんはジェスチャーでやり返す!のような事を言っていた。ハル君は私をくすぐった。
「…………あはははは!」
あ、やべ。声出しちゃった!
「じゃあ罰ゲームね。しばらく目閉じてじっとしてて。」
ハルちゃんは、私にキスをした。
…………は?キス?美少女とキスってお遊びにしては悪趣味でしょ?私は口をごしごし拭いて言った。
「拭くのかよ!」
「こら!ハルちゃん!こうゆうのは好きな人とするものでしょ?罰ゲームに使っちゃダメだよ?!」
「じゃ、好きだって言ったら?続きしてくれる?」
続きって…………今説教中、ゲームどころじゃないでしょ?
そう思っていたら、ベッドに押し倒された。腕を捕まれて、抵抗できない……。中学生男子ってこんなに力強いんだ……。どうしよう…………どうしよう…………!木本君!早く帰って来て!!
でも…………この状況を見られるのも嫌だ…………!!どうしよう…………一旦落ち着こう。私は体の力を抜いた。
「あきらめた?」
「あきらめた。降参。そうだ!お姉さんがいいことしてあげる!」
主導権を握られたら負けだ。ここは逆にこっちから攻めてやる!!
「一旦うつ伏せで寝て。」
何人の兄の中で育ったと思ってんの?
「最初はマッサージからはじめるといいんだって!まずは足のマッサージから~。」
そう言ってハルちゃんの足を組んで持って…………締め上げる!!
「ぎゃぁ~~~!!」
「年上をからかうとこうゆう事になるんだよ?」
「ギブ!ギブ!ギブ!ギブ!!」
お姉さんが性根を叩き直してやる!!
そこへハルちゃんの声を聞きつけた木本君がドアを開けた。
「ハル?どうした!?」
「あ…………。」
私はまだ、ハルちゃんを締め上げていた…………。
どうしよう……。木本君に…………逆エビ固め見られた…………!!
「聡~!助けて~!!」
果たして…………襲われてる所と襲っている所、どっちを見られるのが正解だったのか……。いや、どっちも見られるべきじゃないし!!見られたくないし!!
美少女にプロレス技かけてる所なんて…………見られたくなかったよ…………!!
ああ…………また木本君とのロマンスは遠退きそう……。




