表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
111/116

矛盾

普通じゃなきゃ嫌?嫌ではないけど…………どうしたんだろう?

「どうしたの?何だかいつもと違う……。」

聡は珍しく不安そうな顔をしていた。


「いつもと違う?それは……いつもより、余裕がない……かな?」

余裕がない?

「全然…………全然余裕なんかあるわけない。ミアの心が離れて行こうとしてるのに、余裕なんかあると思う?」

「聡は…………王子様なのに?」

「ミアの前では、王子様じゃいられないよ。」

そう言っても聡は王子様をやめなかった。


「王子様でいてよ……。」

私は……いつも、8割で王子様を望む。

「ねぇ、ミア、自分で言ってて気づいてる?ミアは王子様は求めてない。それでも僕を王子様でいさせようとする。それって矛盾してるよね?別れようって言ったのに、全然僕の事忘れてない。それも…………矛盾してる。」


わかってるよ…………。だから忘れる努力したのに……。後の2割の本心を隠す為に。


「ミア、僕を見て。僕はこっちだよ。」

それでも聡の方を見ないでいたら、腕を捕まれてベッドに押し倒された。


嘘…………全然抵抗できない!やっぱり……聡は男だって思い知らされる。圧倒的な力の差に、不意打ち以外の技なんて無意味だ。


『技、かけていいよ。』そう言われなければ、抵抗すらできないんだ…………ムカつく……。


じゃあいい。聡が男を使って仕掛けて来るなら、私は女を使って逃げてやる。

「聡…………これ以上は止めて。初めてがこんな気持ちじゃ嫌だよ。私は王子様がいい。こんなのは…………王子じゃない。」

聡の力が緩むのを感じた。

「ズルいよ。こんな時だけ王子様なんて。王子様って何?王子様の烙印を押されると、女の理想を押し付けられて当然なの?」

「聡だって矛盾してる。愛されたくて王子様になって、私が求めてもない王子様をやめなかった。それは、聡自身が王子様の烙印に縛られてるからだよ。それが嫌なら、王子様じゃなくて男として勝負して!!」


私はベッドから起き上がった。

「男と男の勝負だ!!」

「ミア、ミアは男じゃないじゃん……」

「あ…………。」

そんな事はこの際どうでもいい!とにかくまずはここの危機を突破しよう!


「体育祭、負けた方が勝った方の言う事を聞く事!それでどう?」

「…………いいの?それって何でもいいの?例えば、ミアの全部とか……ミアと結婚とか……ミアとの子供とか……」

「貪欲過ぎて末恐ろしいわ!不可能な事は無しね!」


そう言って、その日は何事もなく無事部屋から帰れた。


わかってるよ…………私達は矛盾だらけだ。そうありたいと望む自分と、望まれる自分は違って……それでも愛されたいと望んでる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ