ペロペロキャンディー
そして、日曜日……。とりあえず、駅前に集合した私は、驚愕した。
これは…………何の罰ゲームですか?
「おい田中、これ、全く合コンではないよね?」
「いや、予定メンバーのみんな、インフルエンザにかかっちまってさ~」
「だったら中止だ!!帰ろう!!みんな、はい!!解散~!」
私がみんなに全力で号令をかけると、みんなのブーイングが起こった。
「え~!せっかく来たのに~!」
「僕遊園地がいい~!」
「じゃ、みんなで遊園地行こうか!」
愛理!?ハルちゃんの愛らしさに騙されちゃダメ!!
「私は山下さんと一緒ならどこでも。」
何で吉岡さんいるの?ねぇ何で?
「ミア…………私服も可愛いね。でも、その格好じゃ技かけられないよ?」
あ~あ!もうやだ。もう帰りたい。
「まぁ~凄いね~6人中3人はミア狙いだよ~!モテてるね~ミア~」
これはモテじゃない!!モテてない!!
「ミア~!聡と別れたんだって?じゃ、僕と付き合おうぜ!!」
「え?山下さんこの子と付き合うの?!」
「付き合わない。吉岡さん、ハルちゃんは女子じゃないから。」
吉岡さんがハルちゃんをライバル視するようになった。まあ、吉岡さんに性別は関係ないか……。吉岡さん聡ともバチバチだし…………なんかもう疲れる。
右にハルちゃん、左に吉岡さんの二人がガッチリついて遊園地を回る事になった。
「私達こっちで待ってるから好きに乗っておいで~!」
そんな、子供達を温かく見守る保護者みたいなセリフ言わないで~!助けて愛理~!
でも、何だか…………意外と楽しくて、ストレス解消になった。
帰り際に、田中が私達3人にペロペロキャンディーをくれた。え?子供扱い?
「何?これ?」
「もうすぐホワイトデーだから。」
「あ~!ありがとう!田中、やっぱり今日はありがとうね!楽しかった!」
なんだかんだ言って、久しぶり遊んだ気がする。
「良かったな。あ…………でも、…………何でもない。」
え?何?なんで途中で止めた?
「え、それ、すごい気になるんだけど?」
「聞きたいか?」
「あたり前でしょ!?勿体ぶるなよ!」
田中は耳を貸すように言われた。
「来年から木本の元彼女が入学して来るぞ。」
「はぁ?!」
元カノが…………入学してくる?




