第四話『初めてのボス戦がこんな苦戦状態で大丈夫か?』
ゴールデンウィークは時間がたくさんあるので小説がはかどりますね。
では、よろしくお願いいたします。
「よし、今日もまたダンジョンにでも潜って行こうかな?」
俺が異世界に来てから一週間が経過していた。
その一週間の間に衝撃的なことが起きていた。
なんと、あのローレン=グレネビィアがダンジョンに潜る『団結族』の中でも一番のレベルと一番の技術を持っているということだ。正直的な感想を言うと、驚いたけど納得ができた。通りであんなにバカ強いステータスしてたもん。んでも、最初に会った人が世界最強の人間とかどんな青春ラブコメだよ。全く。
そんな俺はマイハウスにて朝陽が昇ると同時にダンジョンにという習慣をずっと続けている。いくらヒキニートとはいえやるべきことはやらないといけない。だが、そんなヒキニートにも弱点があるのだ。それは人の視線に弱いということだ。あの『うーわ、なにこいつキザってんの?キモッ』とかいう目線をやめてくれ。滅茶苦茶に恥ずかしいし何より俺が耐えられん。ということで朝、誰もいない状態の時に出発、帰りは着替えていかにも貧相な格好をしていればまず、キモッと呼ばれることはないだろう。
第三層まで来て俺は最初に抱いていたある違和感に気づいた。
人がいなさすぎる。ということに…もともとダンジョンに冒険をするということは死を覚悟しての事だし、人気がないのは分かっているが、ここ最近、見かけるのはローレンと後はたまに金銭を取りに来ようとしている連中だけだ。全く、ダンジョンの攻略はどうなっているんだ。
俺はそんな愚痴を考えながらも目の前に来ているリザードマンに『剣技:冷凍の花螺旋』を繰り出し、倒していた。
「あ、ハルト、今日も来ていたんだね。」
後ろからそんな声が掛かった、俺は振り返ってみると昨日と同じ装備をしているローレンに出会った。
俺は剣をしまい、ローレンに向けて声をかけた。
「おはよ、ローレン。フレンド登録しているから座標は知っているはずなんだけど…」
「でも、ハルトはいつもダンジョンにいる。ねえ、昨日までのレベリングはどうなの?」
こんな会話は日常茶飯事だ。俺はステータスをローレンに見せ、経験値欄を指さした。
「うーんと、後もう少し戦っていればレベルは三十になるかな?ミノタウロスも楽に倒せたし、苦戦することはないんじゃないかな?」
もちろんだが、二刀流の存在は隠している。あれ以来、ローレンがたびたび俺のステータスを覗き見するので二刀流の存在がバレないかとひやひやしているが何とかここまではバレていない。
「分かった、じゃあ、ハルト。今日は一緒にボス攻略をしてみようか?」
は?何でいきなりボス攻略なんだよ。世の中には段取りというものがあってだな…
そんな俺の表情を読み取ったのかローレンはクスリと笑うと言った。
思えば、ローレンのこんな表情を見るのは初めてかもしれない。
「大丈夫、ハルトの技術と私のバックアップがあれば絶対に勝てる。さ、いこ?」
ローレンはそう言うと俺の手をつかみ、歩き始めた。
俺はしょうがないなと言いながら、ローレンの後を追いかけた。
◆
第二十三層
俺とローレンは《深部区》と呼ばれる層の最深部にいた。さすがに二十三層まで来ると敵も強くなってくるが、俺とローレンの敵ではなかった。そして奥に進むとそこには攻略していない青い扉が一つ残っていた。
「ここが…ボス部屋ってことか?」
「うん。この扉を開けたらボスがいる。そのボスを倒せば次の層に行ける。さあ、ハルト。行こうか。」
俺とローレンは重そうな扉を開けた。
「ああ、やってやるよ。今の俺の実力でどのくらい通用するのかをな。」
俺はそう言うとすっかり愛用している『フライトソード』を、ローレンは愛剣『ストラキャリアー』をそれぞれ装備した。
◆
「うげっ、何だよこいつ、切っても切っても回復しているぞ…」
すでに戦いから三十分が経過しようとしている。
俺たちが戦っているボス『クネイプト・ハンド・ゴブリンキング』は武器を持っていないため一見、楽勝に思えるが、魔法による体制がとても高く、スタートと同時に取り巻きの『ハンド・ゴブリン』が複数体出てくる。まあ、物理の体制は弱いらしいが…
ゴブリンは俺やローレンから見たら『ただの雑魚』と言いたいくらいだが、こいつもまた厄介でゴブリンキングとは反対に物理体制がとても高いらしく俺の『フライトソード』で撃ってもHPが全然減らない、そしてそいつにばっかり構っていると『クネイプト・ハンド・ゴブリンキング』が自分を含めて敵全体に強力な回復魔法を発動させ雑魚のゴブリンたちを回復させるという手段だ。これが実に面倒くさい…
こんな戦闘をずっとやり続けられたらさすがに俺もローレンも消耗する。だから俺はローレンが攻撃していたゴブリンを見て、気が付いたことがあり、それをうまくできないかとローレンの方へと歩み寄った。
そして俺はローレンにたった今、考え付いた作戦を言った。
「ローレン、雑魚のゴブリンをなるべく…いや、三体でいい均等にダメージを与えてくれ。」
「えっ、でもそうしたらまたボスが回復するんじゃないの?」
ローレンは驚いた表情で俺に聞き返した。
「それでいいんだよ、これは俺が実際にやってみて分かった事だがゴブリンのHPが半分になる直前に軽い雄たけびを上げる。それが、ボスの回復魔法の合図なのだろうな。つまり何が言いたいかというとだな、『三体のゴブリンを半分ぎりぎりまで削ってその間はボスは何もしてこないからその隙に倒してしまおう作戦』だ。」
あまりに素っ頓狂な作戦だったためローレンは最初の数秒だけ考え事をしていたがすぐに考え付いたのか肯定の頷きを示した。
「よっし、いくぜ!」
俺たちはそれぞれの目的を目がけて走り出した。
「行くよ!『剣技:星の光』」
ローレンがストラキャリアーを構え、ものすごいスピードでゴブリン三体を相手にしている。なぜ、それを最初からしなかったのか…
しかもありがたいことボスのゴブリンキングはさっきゴブリンたちを回復させたせいなのかMPが残っておらず、拳で俺の方へと殴ってこようとしていた。
俺はそれを瞬時に見切り、フライトソードで拳をはじき返すとあのミノタウロスの時に使ったあの技を発動させた。
ローレンは雑魚に集中していてコマンドを使った俺に気づいていなかった。
『オプティカルコマンドスキル・二刀流』
その瞬間、俺の右手と左手の剣が共鳴するかのように光った。
「ローレンが作ってくれたこのチャンスを逃すわけには…いかないっ。はぁぁー『剣技:流星の紅蓮』」
スターライト・キャランドはさっき見たローレンのスターライトの二刀流バージョンだ。
スターライトは片手剣六連撃、スターライトキャランドはそれをはるかに上回る一五連撃、片手でスターライトを繰り返していくというとても難しい技なのだが、俺はなぜかできるようになっていた。
「何…あのスキル、私の、スターライトを片手で二回ずつ繰り返している?…そんなことが…でも、もしかしてそれが本当なんだとしたら…きっとハルトは…」
ローレンのつぶやきを俺は聞き取ることができないまま『スターライト・キャランド』を『クネイプト・ハンド・ゴブリンキング』にぶちかましていた。
「いけない、スターライトは使用するとスキル硬直が発生するの。ゴブリンキングはさっきの攻撃でダメージを負ってMPが回復しているから…このままだと、確実にHPを回復されちゃう…」
ローレンの声が後ろから聞こえ俺はスターライト・キャランドを撃ち終えていたがいまだに奴のHPは削り切れない。
「グォォォオォォー」
一斉に雑魚のゴブリンたちが声を上げた。回復の合図だ。
「いけない!ハルト!」
ローレンの声が聞こえる。
俺は意を呈して一か八かの賭けに出た。
『オプティカルコマンドスキル:能力破壊』
俺がそう言うと、ゴブリンたちの雄たけびは無くなり、ゴブリンキングの回復もなくなり、俺やローレンの硬直もなくなった。
やった、これだ、これが俺に残された最終局面だ。
「行くぜ!ゴブリンキング!『剣技:星空の流星撃』」
俺は今、自分が出せる最高の力を振り絞って、一番自分が信頼できる技を放った。
「グォォォオォォ-」
ゴブリンキングは剣技を使っている俺に対して最後のあがきというか何というか拳を無策類に俺に向かって殴り続けていた。
「はぁぁぁぁぁぁー」
「グォォォオォォー」
互いの声が聞こえ、俺はスターダストエモキシエーションの二十連撃目を打ち込み終えた。
そして、ゴブリンキングは拳を俺に触れる寸前のところで小さなポリゴンとなって砕け散った。
「はぁはぁ…勝った。疲れた。」
俺はボス攻略に成功して疲れたのか意識はそこで途切れた。
はぁ~時間あると前書きで話しましたが、僕のタイピングってそんなに早くはないですからね?そんな一秒間に10文字打てるとかそんな神の手を持っているような人間ではないですから、一般的な人間が持っているタイピングをやっているだけですからね。とまあ、こんな愚痴は置いといて下書き原稿がこれで一応終わったのでゴールデンウィークの投稿はここまでにしておきたいと…
次回は意識を失った大翔が、どうなってしまうのかというところから始めていきたいと思います。
あー、でも某オンラインゲームの春イベントが開催されたので投稿がかなり遅くなるかなと思います。
では、次回の『俺が異世界転生したらケモ耳とモフモフとダンジョンの世界だった件』第五話でお会いしましょう。