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因子の目覚め

 ーー宿、『眠れる花』ーー


「さて、寝るか」

「はい!」

「では、おやすみなさい」

「うむ、我も寝るぞ」

「ネルス無理すんな」

「む、無理なんかしてな……! む、無理などしておらぬ!」

「はいはい、おやすみ」


 王都行きを決定した俺らは、それぞれの部屋(女子部屋と男子部屋なのだが)に別れて夢の世界へと旅立っていった。


 ーー


『……て』


 ……ん? な、なんだ。頭が……


『……じて』


 頭が半覚醒してるような……気持ち悪い感じ……。


『つか……る……なたの……』


 誰だ……あなたは誰だ?


『ことわ……ら……ずれたも……』


 なんだが判らないが……気が……遠くなって……。


『信じて……龍と……家族』


 りゅ、龍と……かぞ……。


 そこで俺の意識は途切れた。


 ーー


 次の日、頭痛がするなか何故か分からないが新しいスキルを覚えていた。


『存在値鑑定』

 説明:対象の存在値を知ることができる。それにより、gatz55tyj7lgsl4tm5……。


 な、なんだこの説明は……。というか、存在値を知れるのは便利だな。試しに自分に掛けてみよう!


 対象:ダイダ

 存在値:140


 あ、あれ? 前に小さくしようと念じて測ったときは180ぐらいだった気がするんだが……。通常で140って……。


 変わったことなんてなかった気がするんだが……あ。


「夢……かな……?」


 確かに俺は夢の中で誰かと会話していた……だけど、中身が思い出せない。


『精神が一番安定しているとき、頭の中から……¨何か¨へ繋がる様子をイメージしろ。すれば自ずと因子の方も答えてくれよう。そして……¨真実¨を知ることとなるのだ』


 真魔王ロルトルドが言っていた因子……。そうか、睡眠中は確かに俺は精神が安定している。ということは、あれが因子か。

 だけれども、真実を教わるどころか、夢を見たことにより存在値が下がるという謎現象でさらに分からなくなった。


「これから毎日集中するか……」


 こうして、因子と俺は関わっていくこととなる。


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