5人のチャレンジャー
落ちない投稿ペース。すごいな。
ーー『安らぎの鐘』ーー
「え、条件を変えたの?」
「ああ、えっと、通貨価値をよく考えていなかった」
ランと宿に帰ってきてから談笑していた。
「そりゃそうよねぇ~。さすがにあの条件はおかしいよ」
「ハハハ、ソウダヨネ、ウン」
「ところでさぁ……」
「うん?」
「ダロスって恋人いるの?」
「いやいないけど」
「……そう」
ん、どうしたのか。
「あのね、その……そういう、恋愛とかって興味ある?」
「ああ、あるぞ」
「そっか、うん」
すると、ランはこちらに向き直りまっすぐに見つめてきた。目を潤めさせている。
場所はレストラン。その真ん中の木のテーブルにランと座っている。夫妻は買い物でいない。すっと、魔道具ランプの火が揺らめいた。それが俺たちを照らす。顔が赤いのはそのせいか、あるいは別の理由なのか……
「ダロス……あのね……」
「……うん」
「わ、わたし……ダロスのことがっ!」
『ガチャッ、ギィ~』
「さ~せ~ん。依頼の宿ってここっすか~?」
ランの顔が……乙女から鬼になった。
ーー
「ああ、こちらにお座りください」
入ってきた5人をテーブルの正面に座らせる。
「今回の依頼はですね、この宿で1泊していってください。そして、良かった点を町の人々へ伝えてください。そうしたら半金貨一枚が報酬として配られます。また、この1泊の代金は無料となりますので安心してください。では、この条件でいいという方はこちらの書類へサインをどうぞ」
すると5人とも書類へすぐにサインした。
「では、まずは宿屋側の方々を紹介します」
先程は買い出しから帰って来た夫妻とランが並ぶ。
「俺は料理人をやっている、ロデルってやつだ。よろしく!」
「私は女将をやっている、サンといいますよろしくね~」
「……ワタシ、ハ、カンバンムスメ、ケン、ザツヨウシテマス、ラン、トイイマス。ヨロシク」
なんかランの目が死んでる。口調もおかしいんだけど。
「あ、じゃあつぎは俺ですね。俺はダイ……ダロスといいます。現在はこの宿屋の臨時サポーターをやっています。よろしくお願いします」
さて、次は冒険者チームだが……
「俺はサムズといいます。金のために来ました!」
そういう男は身長175センチぐらいの細マッチョ。イケメンだな。
「僕はマルといいます。リーダーについて来ました」
眼鏡をかけていかにも真面目な感じ。ローブをしてるし魔術師かな?
「あたしはネイよ。リーダーが勝手にいったからついてきたわ」
みた感じ野性的な女といったところか。バンダナもして、役職はシーフといったところか。
「わ、わたしはシラといいます……ネイに同じくです……」
この子は20歳ぐらいの気弱な子。身長は145センチぐらいか。
「ガハハ、わいもリーダーについていったらこうなったドルフといいますぞ。よろしくだ!」
でか!? 身長210センチぐらいか!? でっかいおっさんだな。
なるほど、小隊をくんでいる奴からで、リーダーが勝手に依頼を受けたんだな。ひどいな。
「あ、あの~」
「? どうかしましたか」
「ここって鐘の塔の隣ですよね。だからその……人気がないんじゃ……」
「ああ、その問題ならもう解決したよ」
「え?」
~チリーン、チリーン
「い、いまのはなんだ!?」
「むう、鐘の音なのかぁ?」
「ぼ、僕もそう思います」
「あんな鐘のおと聞いたことないわ!」
「へ、す、すごいですね! キレイな鐘のおとです!」
よし、つかみはばっちしだな。
「では、夕飯にいたしましょ~」
「そうだな、俺の料理をしっかり奮ってやるわ」
「じゃあ、案内をします」
お、ランが復活した。
「こちらです」
ランがつれていったのは、二階の普通部屋。しかし掃除も行き届いており、ベットは羽毛でフカフカである。
「「「「「すごい~!」」」」」
ーー
さて、食堂に5人が集合し、料理を食べて始めた。
「うっま! なにこれうっま!」
「おいしいですね。僕の好みの味付けです」
「あたしもこういうの好きだね」
「……」
「わいもすぎだなこういうのは、ガハハハ」
あ、あれ? シラさんどうしたんだろうか。
「え~っと、シラさんはいかがでしょうか?」
「……そうですね。……この魔物肉のステーキはスパイスがきっちり効いており皆の舌をピリッと刺激を与えるアクセントになっています。また、こちらのサラダのドレッシングには胡麻がふんだんに使われています。これがまた風味、そう風味が口のなかに広がるのです。そしてこのパンとスープの関係ですがまさにつけて食べるという相互関係が成りたっているといっても過言ではないですね。これはもう法則になります」
あ、あれ。シラさんって気弱な女の子じゃ……。
「でたよー、シラの悪い癖」
「まったく、あたしも初めてみたときはびっくりしたよ~」
どうやら、食いしん坊キャラのようだ。いやグルメキャラか?
結局、料理は大絶賛で終わった。3人家族の面々とも嬉しそうだ。良かった良かった。
ーー
翌日の朝、5人組は依頼を終えて帰っていった。そのときに皆いい笑顔で
「宣伝しといてやる! このサムズ様にまかせとけ!」
「僕も友達に伝えておきます!」
「あたしもリーダーだけに任せられないからね。宣伝しとくわ」
「あの料理の良さ、鐘の音のキレイさを伝えておきます」
「ガハハ、わいも伝えといてやる!」
嬉しいこといってくれるな。
こうして、5人は帰っていった。ここから何人客が来るのか期待だな。




