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短編

泡沫

作者: RK

短期バイトしててこんな感じの人多いな、と思いました。

最終日にはみんな弾けてましたけどね。


 自分を偽っていた仮面が落ちる。

 自分を覆い隠す為の、自分のカケラ。

 それは汚れて剥がれて自分の足元に落ちて、それで足元に溜まっていく。

 自分を押し殺して、言葉を呑みこんで、意思を押しこめて、それに慣れて。

 そして最後に言葉は形にならずに弾けて消える。

 それでも、その言葉の元になったモノは体に残っている。

 体に溜まった言葉に出せない溜まったそれは、身体を駆け廻り焼きつく。

 言葉にならない、叫べない、押し殺されていた想い。

 それはいつか弾けて何かを伝えるなにかとなる。

 想いはいつか崩れる。そうして自分の心は砕け壊れていく。

 それでも想いは消えず、世界に不明瞭に刻まれていく。

 だけれど、世界は何も変えない。誰も変えてくれない。

 変えるには自分が自分の意思で、世界に明瞭に刻まなくてはならない。

 砕けた想いのカケラは自分の中に残っているから。

 それは熱を持って確かに疼いているから。

 胸を焦がし、体に溜まり、身体を駆け廻るいるから。

 そうして声にならない声を叫ぶ。

 世界に自分を刻むために、一時の泡沫となって人の記憶に刻むために。

 その叫びは、その想いは、歌となって世界に刻まれる。

 泡沫は一時のもの。

 いつか弾けて消えてなくなる存在。

 それでも、刻まれた想いは確かなもので。

 焼きついた想いは本物で。

 それは立ち上がる為の痛みとなって。

 今を生きる貴方の糧となる。

 例え、それが泡沫の記憶でも。

 一瞬でも刻まれた想いは。

 誰かに何かを伝える糧となる。

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