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~山田優と雑談部とモブキャラ回避~2

私たちは、部員が足りていないとのことで、勧誘をしていました、しかし……

《学校・屋上》


私は、銀色の髪の怪力少女に勝負を挑まれ、追いかけっこをしています。


「ハーッハッハッハ!!また失敗だな!!」


(30回目のトライですが……、無理ゲーですよこれ……。)


私は飛びついたりして捕まえようとしますが、少女は上に飛び上がってよけます。


「……、リタイヤしちゃダメなんですかね?これ…。」


ついついぼやいてしまいます。


(そもそも、何でこんな目に……。)


服は埃で汚れてドロドロ……、しかも飛びつくので身体を擦って擦りキズばかりです。


「さぁ!!早く私を捕まえてみろ!!」



『ブツン』



頭の中で何かが切れた音がしました。


「……、あんたさぁ……何が勝負だよ……。」


「……、へ?」


「いい加減にしろよ!銀髪怪力チビ!!私は忙しいんだよ!!!」


「な、ぎ、銀髪怪力チビ……!!」


「あぁそうだよ!!この銀髪怪力ゴリラチビ!!なんで私がこんな目に会わなきゃいけないんだよ!!」


「ふ、増えてるぞ!!」


「やかましい!!」


私は思い切り飛びつきました。


「うぁ!!」


ギリギリのところでよけられました。


「ちっ!!おしい!!」


その時、階段側から声がしました。


「落ち着いてくださ~い。」


見てみると、部長がみやびさんと魅霊さんを引き連れていました。


「落ち着きなさい!!怒りは判断を鈍らせるだけよ!!」


「し、深呼吸してください……!」


(……みんな……。)


私は、みんなに言われた通り深呼吸して落ち着きを取り戻しました。


銀髪の少女をみると半泣き状態です。


「……、私……、力、ちょっとだけ強いかもしれないけど……ゴリラじゃないもん……。」


「わ~!!ごめんなさい!!言いすぎました~!!」


「ぐすっ……。」


「ほ、ほんとにすみません……。」


少女はスカートのポケットからハンカチを出すと瞳をぬぐい、


「フンッ!!入るの……やめてもいいんだぞ……。」


「わ~!!それだけは勘弁してください~!!」


「じゃあ、…勝負つづけるか……?」


「はいっ!!つづけます!!私たちにはあなたが必要なんです!!」


「!!!」


私の言葉に、少女は少し表情を変えました。


「い、行きますよ!!」


私は、少女の方へ走りました。


「……、私を、必要としている……か。」


少女は、つぶやくと、その場から動きませんでした。


(チャンスだ!!)


私が飛びつこうとすると、


「うわぁ!」


私は足を滑らせ、



『ムニュッ』



柔らかい感触が手いっぱいに広がりました。


(あ、大きい……。)


「!!!うわぁぁぁぁぁ!!」


少女は叫び、


『ドゴン!!』


私は、大きな鈍い音と大きな衝撃と共に目の前が真っ暗になりました。


《学校・保健室》


「う、……ん」


「あ、目が覚めたみたいね。」


目を覚ますと、私はベッドに寝かされ、目の前にはみやびさんと魅霊さんがいました。


「……あ、みやびさん……、ここは……?」


「保健室。優、あの子に殴られて気絶してたのよ。」


「……あの子?」


「そ、勝負したあの子。」


「私、勝ったんですか……?」


「うん。優の勝ちよ。」


「そうなんですか……、でも、何かに負けた気が……。」


「そのことは思い出さなくていいぞ。」


声のする方を見ると、銀髪のあの少女がいました。なぜか少し顔が赤いです。


「その、……お前の勝ちだ……。約束通り入部してやるよ……。」


「ほんとですか!?」


「あぁ、約束だからな……。」


「ありがとう!!えっと……、」


「私の名前は、メアリ=ディスぺリア=ノアだ。メアリでいいぞ。」


「ありがとう!!メアリちゃん!!」


「なっ!?メアリちゃん……!」


「だめ?」


「いや、だめではないが……。」


「じゃ、メアリちゃんで決定だね。私は山田優だよ!」


「……クスッ、まぁいい……。」


メアリちゃんが笑い、私たちは友達になりました。


そんな時、


「目が覚めたみたいですね~。」


部長と保健室に入ってきました。


「顧問が決まりましたよ~。」


「「「本当ですか!?」」」


私たちは歓喜の声をあげました。


「明日、顧問の先生を紹介しますから、今日は解散しましょう~。」


《校門前》


私と、メアリちゃんは一緒に校門へ行きました。


「……、おい優。」


「ん?何、メアリちゃん?」


「今日は、その……すまなかったな……。制服とか……。」


「大丈夫だよ~。このくらい。」


「……、ほら。」


メアリちゃんは、鞄から何かを取り出しました。


「え、これ……。」


それは、制服でした。しかも私にぴったりのサイズの。


「やる。弁償だ。」


「そんな……、もらえないよ。」


「私の父の会社で作ったものだ……。遠慮なく受け取れ。」


無理やり渡されると、メアリちゃんは校門の近くに止められていた車に乗り、帰って行きました。


「あの車、リムジンだったよね……。」


……もしかしたら私、お嬢様にものすごい暴言を吐いてしまったのかも……。


《雑談部・メアリ=D=ノア 入部》



いかがでしたでしょうか?

ご感想等ございましたらお気軽にお願いします。

前回の続きですが、次回でついに部活動大戦が始まります!!

次回も皆様とお会いできることを心よりお待ちしております。

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