~山田優と雑談部と部活動大戦~6
前書き係のの優です。
あぁ……なぜあんなわけのわからない部と戦いたがるのか……、悲しきかなメアリちゃんの戦闘狂心
まぁ、今回もメアリちゃんの圧勝だろうなぁ……。
「さぁ!!準備はいいかい!?」
「真っ向から叩き潰してやろう!!」
演王寺とメアリはステージの上で相対していた。
「いくぞ!!」
メアリは叫ぶと、演王寺に向かい跳躍、一足で懐に潜り、
「『D=クロウ』!!」
必殺の一撃を放った。
「くっ……!!」
演王寺のメーターは即0となり、転送されていく。
「ハーッハッハッハ!!!」
高笑いをするメアリを見て優は、
(……、またメアリちゃんの圧勝かぁ……。)
と、内心思いながらもほっとしていると、
『ブツンッ!!!』
突然、礼拝堂のすべての照明が消え、あたりが真っ暗になった。
「……えっ!!」
優は突然のことに驚いた。すると、
「ふふふふふ……。」
どこからともなく、聞き覚えのある笑い声が聞こえ、スポットライトがステージの中央を照らしたかと思うと、
「なっ……!!」
優は目の前の光景に動揺した。
別色の男装をした演王寺がステージ上に現れたのだ。
「な、何が起こっている……!!」
メアリもいきなりのことに動揺する。
「甘いよ君たち……!!美しい私はその程度ではやられない!!
――ふふふ、驚いているようだね……。」
不敵に笑みを浮かべる演王寺にメアリは、
「き、貴様……なぜ……!!」
と、驚きながらも演王寺に向け言う。
「なぜ貴様がここに残っている!!確かに倒したはずだ!!」
……確かに。と、優も考えた。
(……、確かに……私もあの人が転送されているところを見た……、でも、何で……。)
「ふふふ……、分からないかい?美しい私がなぜここにいるかを……、
――理由はこれさ!!」
light up!!と、演王寺が叫ぶと、礼拝堂の照明が点き、大勢のそれぞれ色違いの衣装を着た演王寺たちがそこに居た。
「……なっ!!」
その光景に、メアリは目を見開き驚いた。
「フフフ……どうだい、素晴らしい光景だろう?美しい私がこんなにもいるのだからね!!」
「……これが貴様等の部の能力か?」
クスクスと笑いながら演王寺は、
「ご名答……これが私たち演劇部の能力、『姿かたちを変える能力』さ!!」
そう答えた。
「しかしこんな人数どこに……、」
そう言いかけてメアリはハッとした。
「……周りに居たあの女子生徒たちか……!!」
不意に、礼拝堂のどこかから、
「その通りさ。」
と、声が聞こえた。
「彼女たちは私たちの部員がファンクラブのものに化けていたのさ。」
別の場所から声が聞こえ、
「……まぁ、3人は本当のファンを帰宅部兵として雇ったのだがね。」
また別の場所から続く。
そして、
『君に本物の私がわかるかい?』
と、大勢の演王寺が声をそろえ言う。
「……、いくら偽物がいようとすべて蹴散らせばいいことだ!!」
メアリは叫び、地を蹴り演王寺に飛びかかる。
「はぁぁぁ!!!」
メアリは爪を立て演王寺を攻撃し、演王寺たちを転送する。
しかし、
「ハズレさ……。」
「私ではないよ……。」
「残念だったね……。」
と、倒すのは偽物ばかりで、メアリは体力を消耗していくだけだった。
「はぁ……はぁ……。」
その時、メアリの背後に1人の演王寺が現れ、
「スキあり!!」
手に持つサーベルでメアリに攻撃を放った。
「しまっ……!!」
メアリは回避をするが間に合わず、演王寺のサーベルの餌食となった。
「なっ……!?
――くっ!!」
メアリは、身体を回転させ、横へと逃げた。
「フフフ……どうだい、初めてのダメージは?」
「……、なぜ痛みが……!?」
「えっ……!?」
優は疑問の声をもらした。
(……うそ……、今『痛み』って……。)
「そう……、『擬似ダメージ』さ。初めて受けた感想は……、
――ん?どうした?何が起こったかわからないような顔をしているな?」
「……『擬似ダメージ』?」
メアリは眉をひそめる。
「何だそれは?」
「……知らないのかい?」
「全く。」
メアリの言葉の後、場には沈黙が流れた。
「……え、えっと~……部長からは聞いていないのか?」
「そのような単語すら聞いていない。」
演王寺は苦笑いになりながら、
「コホン……、私たちには戦闘開始前には部長にメールが届いたのだが、この戦いには『擬似ダメージ』というものが存在し……、
――ってなぜ私が説明しなくてはいけないんだ!!そこの君!!」
と、演王寺はサーベルを優に向ける。
「ふぇ!?わ、私ですか!?」
「そうだよ君!!君たちの部長に連絡したまえ!!メールでもして!!」
「は、はい!!」
優は、演王寺に言われるとケータイを出し、メールを送った。
《質問があるのですが、『擬似ダメージ』とはなんですか?》
―1分後―
《あ、伝え忘れてました~、テヘっ☆》
《『擬似ダメージ』とは戦闘した際に攻撃を受けた場合、肉体に影響の無いもので、『攻撃判定がありましたよ』っていう合図だそうです~。》
「……、だって、メアリちゃん。」
「『テヘっ☆』ってなめているのかマリア~!!!」
「……。とにかく、わかったようなので戦闘を続けてもいいかい……?」
「少し待て!!今からあのアホに言いたいことがあるから5分ほど待て!!」
「いや、時間がな……、」
RRR……ガチャ
「おいマリア!!こんな大切なことなぜ伝えてなかった!!
……はぁ!?忘れてた!?貴様なめているのか!!」
「聞いていないようだね……。」
(次回に続きます……。)
いかがでしたでしょうか?
今回はかなり間があきました。すみません!!
ドンドン打って行けたらいいのですがそれもできず。トホホ……。
頑張っていきますのでアドバイス等お願いたします。