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北宇治にどうやったらあのメンツが集まるのかを吹奏楽素人が考える ⑤
もうひとつ疑問があるのは川島緑輝。
聖女中等学園で全国大会に出場するほどの実力者、さらに多くの場面でその技術力を披露している彼女がなぜ吹奏楽の名門校ではなく北宇治を選んだのかということ。
純粋に吹奏楽を楽しみたいからというような本人の言が残っているが、それを北宇治高校吹奏楽部のどこに感じたのか。
言うまでもない。
中学生が入学する高校を決めようと考えるのは、多く場合は三年になってから。
つまり、腐ったミカン世代が吹奏楽部を牛耳っていた時。
もしかして、彼女たちは外面だけはよかったのだろうか。
だが、アニメが描かれたあの雰囲気は簡単に消すのは難しい。
それとも、腐ったミカン世代の言う「楽しんでやる」という雰囲気を緑輝は気に入ったのだろうか。
そうでなければ、緑輝も実は田中あすかの同類。
すなわち、自分が楽しくコントラバスの演奏ができれば、他人などどうでもいいというタイプなのだろうか。