虚構の英雄

かつて人知れず世界を救った英雄がいた。
家族や祖国の為に、信頼できる仲間と共に魔王を倒し、
世界に平穏をもたらして………

死んだ。



かに見えた。

しかし、幸運と偶然が重なったことにより200年後に蘇生。

そこで英雄が目にしたものは、

自分を除いた仲間が英雄に祭り上げられ、その権威を元に悪行の限りを尽くした祖国だった。

騎士は堕落し
政府は汚職にまみれ
使徒ですら弱体化し
無計画な開発で荒廃した土地
死にゆく精霊

そんな世界を見た英雄は何を思うかーーー
かつての仲間はもう居ない

居るのは唯一の家族である妹ただ一人。

英雄の新たな旅が始まる。