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日陰での画策

 影とゼファールさんのターン。

 影はチャッピー1号と2号(仮)の区別が単体だとつかない。



「ぴぃ?」


 ひょこり、とベッドの下からぬいぐるみのような緑色のずんぐりむっくりとした生き物が出てきた。

 周囲に誰もいないのを確認すると、ずりずりと腹ばいで出ていた。その拍子に、腹巻からぽろぽろとドングリや木の実、花などが落ちていく。


「ぎーぁ? ぴぁ?」


 だれもいない?

 まるで確認するかのように、周囲を見回す謎の怪獣もどきことチャッピー。

 しっかり確認した後、いつになく警戒した様子でせこせこと落とし物をかき集め、短い手足で一生懸命で腹巻の中に入れなおす。

 そして、天蓋を伝ってベッドの上に上る。二三度ほど、ぼとりと落ちたがめげずに上り切った。その上には、チャッピーの目当ての人物がいた。


「ぴゃー……」


 白く広いシーツの海に鮮やかな黒髪が広がっている。

 眠っていても解る類稀なる美貌。まるで、稀代の名工が作った精巧な人形のようであるが、その胸元がわずかに動いていることが、彼女が生きていると証明している。

 チャッピーは腹巻から花を取り出すと、眠りつづける女性の額へと乗せる。王宮の薔薇園から、朝一番に取ってきた薄桃色の八重咲の薔薇だ。ふんわりとレースのような独特の形の花びらは、非常に華やかであり可憐だった。まだ開き初めの若い花は甘く芳醇な香りを放っている。

 贈った相手は眠ったままだ。身じろぎもしない。「ぎー?」と、僅かに残念そうに鳴くチャッピー。

 今度は青いピカピカのドングリと、大きく開いた松ぼっくりを取り出す。両方とも欠けも虫食いもなく、立派なものだ。

 それを頬あたりに乗せようとしたが、バランス悪くコロンと落ちてしまう。

だが、チャッピーはめげずに拾って再び乗せようとした。しかし、後ろから延びた指がそれを取り上げ、チャッピーを抱き上げた。



「ぴっ?! ぴいいぅっ!」


「……盗りはしない。お嬢様はお休みになられている。お目覚めになられてから贈るんだ」


 騒ぎ出したチャッピーに背の高い黒衣の人物は、静かに低い声で窘める。

 その声は感情の起伏が薄い。だが、視線はアルベルティーナを注視している。

 黒衣の人物の言葉に納得したのか、チャッピーは短い脚をぶらぶらさせて上機嫌になって腰布を掴もうとする。だが、それはひょいと躱されてしまう。

 だが、別方向から腰布がグイッと引っ張られた。

 黒衣の人物が無言になる。

 びりっとあっけなく破られた布地をあぐあぐと口に運び、数回咀嚼したところで「マズイッ」と言いたげにペッと吐き出す。

 そして、苛立たし気に短い脚をバンバンさせて遺憾の意を表明する小さな怪獣もどき。

 手元には上機嫌に歌いだしているチャッピー。


 では、これは?


 増えている。


「ギャゥっ」


「ぴぎゃ?」


「ピギャ! ガルルルッ!」


 新顔のほうは少し気が強そうだ、新顔の剣幕にチャッピーが震えて「ぴゃ……?」と委縮している。

 そして、新顔はチャッピーを降ろせと言わんばかりに丸い額を押し付けグイグイとしてくる。もう少し半身を屈めて角を押し当てた方がまだ攻撃として成り立つのだが、そんなことも分からないのか丸いおでこがぐりぐり当たる。

 ため息をついてチャッピーを降ろすと、二匹揃ってカーテンの膨らみに逃げた。

 ぴぃぴぃギャウギャウ話し合いをしているらしいが、両方とも害はなさそうだった。

 お嬢様はチャッピーをとても可愛がっていたし、あれが二匹に増えたところで喜びはするだろうが困りはしないだろう。アルベルティーナの『可愛い』のストライクゾーンは結構広い。

 アンナではないが、何かアルベルティーナが喜ぶ要素があるなら増やしたい。

 目覚めれば、嫌でも厳しい現実が彼女を傷つける。

 現に、キシュタリアとラティーヌはグレイルの訃報を知った途端に湧き出た不埒者の相手に目まぐるしく動いている。少しでもラティッチェ公爵家の利権を掠め取ろうと、一斉に集りに来ているのは、ヴァユの離宮で人知れず護衛をしている彼の耳にすら入ってきた。

 今までグレイルが目を光らせていたが、ここぞとばかりに動き出したのだ。

 成人を迎えていない義息子と、後妻を払い落としたいと躍起になっていると聞く。

 だが、キシュタリアもそうやすやすと払い落とされるような軟な育てられ方をしていない。なんといっても、あの魔王の義息子を人生の大半やっていたのだ。

 ラティーヌとて社交界で死ぬほど嫉妬と憎悪と羨望に焼かれ続けてきた。そして、ビジネスパートナーに近いとはいえあの公爵の相手をしてきた女傑だ。

 その攻防は社交界でも話題となっていた。

 人の不幸は蜜の味というべきか、社交界はその手の話題が好まれる。ましてや、今まで絶対的な権力の象徴で、もう影の王家、無冠の王家と言われていたラティッチェ家の話題だ。人々の興味は尽きない。

 しかし、黒衣の人物はさしてそんな噂には興味がない。

 この増えた怪獣もどきもそうだった。

 元より、アルベルティーナはサンディス王家の血を濃く表す容姿をしている。

 血統にまつわる魔法は、先祖に妖精や精霊、神霊といった人間とは次元を一線を画す存在と契約したり、異種婚姻によるものだったりすることが多い。

 魔王と称されるグレイル譲りだろう魔力の強さもあり、そういった力の強い存在を引き寄せやすいのかもしれない。

 また、この手の存在は幼い子供や処女といった純粋で清らかなものを好むのも多いと聞く。逆のものもいるが。

 グレイルの過保護はそういったものも入っていたのかもしれない。

 彼はいつも、アルベルティーナの幸福と健やかな成長を願っていた――やりすぎなところもあったが。

 しかし、それはなくなってしまった。

 アルベルティーナの喪失感は様々に大きく響いたことだろう。

 彼はただ、最愛の父を失ったアルベルティーナを案じていた。

 既に、上層部――元老会では目下の最大の障害だったグレイルが居なくなったことにより、一気にアルベルティーナの王族入りの話を進めている。早急すぎる進み方に、ラウゼスが苦言を呈しても暴走しているような勢いで、勝手に議案をまとめてラウゼスに最後の調印を迫っているときく。


(この世界は、余りにお嬢様に優しくない)


 グレイルではないが、アルベルティーナは望めばいくらでも、いつでも高い場所に行けた。誰もが羨む遥か高嶺を目指せたのだ。

 だが、アルベルティーナが望んだのはささやかなものだ。

 愛する家族と穏やかに過ごせる時間。それが、少しでも長く続くこと。

 どんな名誉も、立場も、宝石も王冠すらも欲しがらない、余りにもありふれて平凡で――アルベルティーナの今の立場から最も遠のいたものだった。







 ジブリールは自分を取り巻く何かが大きく変わるのを肌で感じていた。

 中には、あからさまにジブリールを揶揄してくる人間もいる。

 ラティッチェ家と懇意であったドミトリアス家。それは周知の事実である。公爵家と伯爵家なので、当然身分差はある。だが、それをカバーするようにアルベルティーナがドミトリアス兄妹たちを気にかけていた。だからこそ、融通されていた部分もある。だが、それに甘えて怠慢をしていたわけではない。

 ジブリールは、いつでもアルベルティーナの役に立てるように令嬢として切磋琢磨をしていた。若き社交界の華として精力的に動き、影響力のある人物としてのし上がった。それは兄の為でもある。伯爵当主である兄は、アルベルティーナに浅からぬ思いを長年秘めていた。

 少しでも彼女と釣り合いたい、と研鑽を重ねていたことを知っている。

 腹の読み合いなんて本来苦手な性質だろうに、騎士や領主としての仕事をやりつつも抜かりなく人脈作りに取り組んでいた。その成果もあり、ミカエリスの代で陞爵があるのではないかと言われている。

 ミカエリスの精力的な活動が実を結び、そうやすやすと淘汰されるような伯爵家ではない。だが深い付き合いのある公爵当主の唐突な死は大きな波紋を呼んだ。

 今までごますりしていた貴族が減った半面、今のうちに伯爵家に取り入ろうとする貴族も多くいた。公爵さえいなければ、ミカエリスに婚姻話を頷かせると高をくくった人間が押し寄せた。だが、今のところけんもほろろに突っぱねられている。

 当然だ。

 情に厚いミカエリスにしてみれば、他家とは言えラティッチェ公爵家は身内にも近い存在だ。最低一年は、公爵家に倣って喪に服さんと言わんばかりだ。

 キシュタリアは当然だが、ミカエリスも葬儀が終わっても衣装に黒っぽいものが多い。

 そうでなければ濃紺や黒よりの灰色である。明るく鮮やかな色は纏わない。

 はっきり口にはしないが、こんな時に婚姻話を持ち出した連中など、彼の中で静かにブラックリスト入りされているだろう。

 また、情勢の変化は社交界だけではない。サンディス王国の守護者といわれるグレイルの訃報により、国境沿いがまたきな臭くなる可能性がでてきた。

 ドミトリアス領にも国境がある。そのため、火種が各地でくすぶり始めたのを危険視している。アルベルティーナとの休暇をもぎ取るために、一時期徹底的にグレイルが叩きまわっていたこともあり、そうそう大挙して押し寄せてくることはない。でも無警戒ではいられないのだ。

 早馬を走らせ町や村をはじめ、様々な集落に変化があればすぐに報告するように呼び掛けている。

 ミカエリスも忙しいが、ジブリールも忙しい。

 やはり兄に倣って暗い色のドレスを纏っている。少しでもミカエリスの負担を減らそうと、ジブリールにできることは積極的に分担しているからだ。

 激しい情勢の変化に淘汰されるわけにはいかないのだ。

 ぼんやりしていたら、足元をすくわれ寝首を掻かれる。


「――ご機嫌よう。本日はお招きいただきありがとう存じますわ」


 華麗に咲き誇る紅薔薇ごとくジブリールは微笑む。

 その完璧な令嬢としての麗しい笑みの裏で、どんな不安や焦燥があろうともおくびにも出さない。

 そして、雑多な噂ばかりの社交界に溢れる情報から、少しでも役に立つものを手に入れようと飛び回るのだ。







「……疲れた……」


「お疲れ様、ゼフちゃん。今日のお茶はジョゼフィーヌ特製ハーブティーよ!」


 机に突っ伏している金髪の頭を労わるように声をかける。

 死相に近いような老け込み具合のゼファールは、凝り固まった首と肩を乱雑に回す。同じ体勢をとりすぎてもはや痛い。動かすたびにごきごきと嫌な音と痛みと気持ちよさの間のような感覚がする。

 ジョゼフィーヌが手際よく用意したハーブティーに手を付ける。

 ふわりと広がる香りに、漸く顔をほころばせた。


「カモミールか」


「好きでしょう? あとすこしでもお腹に入れてちょうだいな。貴方に倒れられてしまったら、本当に仕事が回らなくなってしまうわ」


 鍛え上げられた肉体と騎士服の青年が、茶目っ気のある表情でいう。

 柔らかで女性的な喋り方だが、間違いなく男性の低さがある。だが、自称ジョセフィーヌがオネエ属性なのは今に始まったことではない。その性質故か、事細かな事に気づくし、武骨な人間にまかせられない仕事もできるので多少のことは無視している。

 普通の貴族であれば気色悪いと近くにもよらせないだろうが、ゼファールは仕事ができて人格に非常に問題があるわけではないと判断している。

 実はペドフィリアだのズーフィリアだのネクロフィリアだのカニバリズムだの持っているわけではないのだ。売国行為や横領や快楽殺人とかやるわけでもないしと。

 まだゼファールが十八の頃、あまたの国を股に掛けた奴隷密売を摘発した時など、人間の嗜好とはこれほど悪辣になることもあるのかという生き地獄を見た。

 家畜以下の扱いをされる奴隷たち。家畜に押される焼き印があるもの。体の欠損したもの。虐待や薬で心身を壊したもの。魔法で自由を、体を奪われたもの。

 この世の地獄を煮詰めたような現場だった。

 帰る故郷もなく、新しい場所もない。当てもなく朽ちるのを待つだけの、絶望の虚のような目を幾度となく見た。そして、無力さを痛感した。

 大捕物となった。功績は貰ったが、残酷な虚無感に苛まれた。それを誤魔化すように、行き場のない奴隷たちを引き取った。

 当時の妻はあんな小汚いものたちをと鼻白んだが、褒賞から宝石を与えれば黙った。

 引き取った者達は学び場を与えられ、再出発できるものもいたが、すでに手遅れのものも多かった。

 守るものが増えたゼファールは、領地の経営にも本腰を入れた。

 過去に騎士として危ない修羅場をくぐったことの多いゼファール。そのアウト判定は結構一般とはずれていたりする。

 というか、若くしてゼファール程修羅場塗れな方が珍しい。


「それが分からないのが多くて困る……四大公爵家なんかどでかいもの背負わされてたまるものか」


「しょうがないわよぉ、ラティッチェご子息のキシュタリア君は随分グレちゃん似らしいじゃない?

 ゼフちゃんについでもらえればおこぼれ率がいいって思っているんでしょ」


「いい迷惑だ。それなら自領や仕事に目を向けた方がよっぽど堅実だろうに」


「それができないから他所に集りたいのよーっ」


 カラカラと笑うジョゼフィーヌだが、その言葉に一層疲労感が増すゼファール。

 兄が戻るまで、と押し付けられた仕事をきりきり舞いと天手古舞を合わせたような状態で行っていた。

 兄の無能へのいら立ちが嫌だというほどわかる。解ってしまう。でも怒るにも体力がいるので、そっと修正して黙っている。

 だが、兄グレイルの死に伴いとんでもない仕事がさらにごそっと来た。恐らく魔王が恐ろしく隠していた案件もあるのだろう。どさくさ紛れなら通ると思っているのかと怒鳴りたくなるようなものがいくつもある。

 しかも、ゼファールのほうがラティッチェ公爵家の血が濃い。血統の序列として近いのだから、キシュタリアを押しのけろと担ぎ上げようとする連中が後を絶たない。

 ゼファールはそもそも伯爵にもなる気がなかった。過去の結婚から、相手方に非常に気に入られ、子がなく離縁となっても是非養子に! と懇願されて、あれよあれよと気づいたら伯爵だ。しかも格式あるフォンのついた伯爵だ。

 元は文官でも武官でも騎士でもいい。できれば王宮魔術師とかがいい。研究職がいい。一生日の目が見ることがなくても古代の魔導書や魔道具に埋もれて居れば幸せ――というタイプだった。

 見てくれはキラキラ王子でも、魔法オタクなのだ。


「勘弁してくれ……っ! 権力争いはもう十分だ。お貴族様の争いは懲りたんだ……」


 ゼファールは平穏を愛する男だった。

 田舎の伯爵領で愛する子供と――理由があって引き取っている子供たちの健やかな成長を見守ることができれば十分だった。

 鄙びていようと萎びていようと構わなかった。


「ゼフちゃんって、全然争う気がないのにほんっとうにしょっちゅう巻き込まれるわよねぇ」


「しみじみ言うな。しみじみ……自分でもそうなんじゃないかなって思っている」


「伯爵になるのも結構揉めたんでしょう? 大公まで出てきて養子にしたいって」


「絶対いやだ! あそこには以前僕に散々粉を掛けてきたリュイア夫人がいるんだ!」


「あの人って確かもともとは商家の未亡人よね? ちょっと年上だけどかなりの美女よ? というか、いつの間に愛人になってたの?」


「……王の名代でタウンハウスへ挨拶に伺ったらいた。二か月前はサーナイル侯爵の愛人をしていたはずだから、乗り換えたんだろう」


「あら、お盛んねぇ。サーナイル侯爵といえばもう六十近いわよねぇ?

 ゼフちゃん、あの手の女って苦手なのにいつの間に知り合いになったの?」


「仕事だ。仕事! リュイア夫人はもともと娼婦だから色々と口も巧いし、人脈も多い。特に男を転がす技術は舌を巻きたくなるほどだ! 十年近く前に一度だけ! なのに未だに僕に関心があるんだ!」


 よほど嫌なのか、頭を抱えている。

 仕事も良く出来るし、人柄も良いゼファール。だが彼の唯一にして最大の欠点は女運がないこと。

 それはもう酷いものである。彼は生来の面倒見の良さと真摯さをもって接しているのだが、面白い程誤解を生む。全くもって破綻した男女関係ばかりできてしまうのだ。

 流血沙汰も少なくないし、珍しくない。社交界を嫌うのもそれが理由の一つだ。


(グレちゃんが娘ちゃんを合わせたくなかったのって、コレもあると思うのよねー)


 しかも、ゼファールは自覚ある女難タイプだ。

 誘拐以降、可愛い姪に会えなくても一切文句は言わなかった。グレイルとは違い、ゼファールは子供好きだ。


「いっそのこと、キシュタリア君がちゃんと全部引き継げるまで後見人になるとかは?」


「田舎の伯爵には無理だよ。あの家は大きすぎる。そもそも、王家や元老会も、少しでもラティッチェ家を弱体化したがっている。

 これを機に勢力が落ちればいいと思っているんだろう。わざわざ付け入る隙を与えたくないし、ラティッチェが弱まれば貴族や元老会への抑止力が減る。王家の力が弱い分、そこはあの家がバランサーにならなきゃいけない。

 ここは彼がなんとかしたって形をとらなきゃ、今後差し支える。

 それに、私は姪っ子にも甥っ子にもあまり面識がないんだ。いきなり叔父だよとしゃしゃり出ても警戒するだけだろう」


 少し拗ねたように言うゼファール。

 できれば、力添えはしたいのだ。だが、多忙を極めているうえ、碌に信頼関係もなく出てきても神経を逆なでする。

 クロイツ伯爵の後ろ盾なんて噂が立てば、今後のキシュタリアの立場が揺らぎやすくなる。


「まあ、直接じゃなくてもやりようはいくらでもあるけどね」


 にこ、とどこか子供っぽい笑みを浮かべるゼファール。

 ジョゼフィーヌは思う「あ、これは絶対もう何かしたな」と。

 だが、同じくパープルピンクの唇をにっこり負けずに笑みを乗せて返すだけにとどめるのだった。




 読んでいただきありがとうございました!

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