初の戦闘、予想外の才能開花
今回は少しだけグロいのかなと思います。ご注意を。
グルゥ……ウゥゥ……
俺は現在、最初の修行として先ほど追いかけ回されていた狼、正式名称ブラックウルフの群れに囲まれている。正面から倒さなければならないのだが、なかなか厳しい気がする。なぜなら……
ブラックウルフ、成長率8
筋力500
防御力500
俊敏性400
魔力500
なかなかバランスがいい、っていうか俊敏性以外は全部500である、それが六匹、普通に死ぬ気がする。
(ええか、こいつら単騎なら今のお主なら楽勝じゃ。殴れば死ぬ。だがこいつらの狩りは群れで行うから強さがあるのじゃ、油断したら死ぬからの)
対して俺は初めて握る日本刀、大して真面目にやってなかった剣道の戦い方が通用するのだろうか……と考えていると
ガァウ!!
一匹のブラックウルフが襲いかかってきた。だが……
(阿呆!!早う反応せんと……!!)
ヒュッ、ガッ
(・・・・・は?)
ガルゴが間抜けな声を出す。それもそうだ、俺はさっきまで逃げ回っていたブラックウルフの事を片手で捕まえているのである。そして……
ポイ、スパン
ブラックウルフを放り投げ刀を抜き真っ二つに切り裂く、切り裂かれた体からは内臓と血が大量に出ている。てか切れ味やばすぎるだろこの刀……。
(・・・・・ふむ、お主は思った以上に才能がありそうじゃな、心配して損したわい)
「なあ、こいつらって実はあんまり強くないのか?何か想像してたよりも遅いような……」
俺は現在思っている事を素直にガルゴに聞いてみた。そうしていると今度は二匹同時に襲いかかってきたが、片方は蹴り上げ、もう片方は刀を口の中に突っ込んでやった。
(いや弱くはないぞ?ただ俊敏性がお主は奴らの二倍以上あるからの、動きに対応出来るというのもあるが……ふむ)
またガルゴが少し考え事をして、そして……
(どうやらわしはお主の事を勘違いしていたようじゃな)
と言った。勘違い?一体何をなんだ?
(お主は戦闘に関してはずぶの素人だと思ったんじゃが……センスは十二分にあるようじゃ、その証拠にほれ、もういないぞい)
そう言われて辺りを見ると、ブラックウルフの残り三匹がいなくなっていた。
(お主には勝てぬと分かったんじゃろう、奴らはわざわざ自分より強い相手には襲いかからんからの)
そうだったのか。どうりで三匹目を倒した後から静かになったと思った。
(しかし、ふむふむ……くっくっくっ……)
「な、なんだよ、何か怪しいぞお前」
(いやなにうれしい誤算じゃ、これなら行けるの。かっかっか!!)
ガルゴの様子がおかしい……ていうか嫌な予感がする……。
(さあ!!これからこの森の奥に行くぞい!!そこでとことん実戦訓練じゃ!!なーに安心せい!!ブラックウルフの素材はそこまでなのでな、これから手にする素材に比べれば木っ端な物じゃ!!さあ行くぞい!!)
何かガルゴが大興奮している……そしてその後、俺の嫌な予感は的中するのであった。
少し雑になってる気がします。すいません。