目的物と加護獲得、修行開始
なんだか文章が変かもしれませんが、ご了承していただきたい。
服を乾かしてからしばらく歩いている。一体何時まで歩けばいいのだろう。
(安心せい、もうすぐ着くわい)
「なあ、目的の物って何なんだ?なにか神聖な武具だったり?」
(まあ、あながち間違っとらんな、ほれ、着いたぞい)
そして歩き続けて着いた場所は洞窟だった。
「おいおい、まさかこの中に入るのか?何かやばいモンスターでもいたら今度こそ死にそうなんだけど」
(大丈夫じゃ、中はそこまで深くないし魔物や魔獣の類もおらんし、目的の物もすぐそこじゃ。ほれ、入るぞい)
「えぇ~……あんまり気が進まねぇ……仕方ねえか」
そうして洞窟に入ると、少し奥に保管されている物が見えた。
「あれって……日本刀?しかも二本ある……」
(あれが目的の物じゃ。獄刀龍破と天刀哭破じゃ)
「なあ、あれが目的の物って、取っていいのか?なんか保管されてるみたいだけど……」
(安心せい、これは扱える者がいないからここに保管されているだけじゃ。わしが宿っているお主なら扱える。問題無いぞい)
「うーん、本当か?実感ないし、扱えるとも思えないけど……」
(全く、自信がない奴じゃのう……仕方が無い、お主にわしの加護をやろう、サービスじゃ)
「え?加護?まさかそれでチートみたく強くなれたり」
(んな都合のよい加護は無いわい、強くなりやすいっちゅーだけじゃ)
「ですよね、そんな気はしてました」
(んじゃあ、安藤玲真、お主に加護を与える)
そういうと、俺の体から少し光が出た。
「おぉ……そういや聞き忘れてたけど、ガルゴは一体何なんだ?マジで神様だったり?」
(何でそうなるんじゃ、神なわけ無いじゃろう)
「いやだって、加護何て大層な物、誰でもポンポン与えられる物でもないだろ?」
(まあそうじゃが……とりあえず神ではないと知っておれい。いつか語ってやろう)
「ケチなんだな、意外と」
(やかましいわい、早く取らんかい)
そう言われて、俺は二本の刀を手に取った。すると、不思議と全身に力が溢れてきた。
「な、なんだ?なんだか力が湧き上がってくるぞ?」
(専用武器と加護が反応したんじゃよ、これで始める事が出来るぞい)
「専用武器とは?てか始めるって……?」
(後でまとめて説明してやるわい、とにかく修行を始めるぞい)
「修行って、何で?」
(加護と専用武器の効果でステータスが上がっても戦闘のど素人じゃ、このまま人の街に行っても働き口はないぞ?なんせ異世界人じゃし)
「そりゃまあ、そうだけど」
(だから人でも魔物でも戦闘が出来るように鍛える、いい武器と加護があるんじゃから伸ばさねば勿体ないじゃろう)
「うーん、そうなの、か?」
(そうじゃ、ほれ、とっとと始めるから早うさっきの河原に戻らんか)
なんだか釈然としないまま修行することになってしまった。まあでも、強くなった方が後々楽になるだろうと思って従うことにした。それが後悔することになる選択だとは、この時の俺は思いもしなかった。
加護の内容については次回以降に分かります。