始まりの森の中、いきなりの災難
かなり変な口調ですが、そういうキャラだと思ってください。
なんだ……ここ……え?さっきまで家に帰ろうとしてたよな?なんだ?訳が分からない、は?足を滑らせて……穴か何かに落ちて……
「まさか……流行りの異世界に転生か!?俺が!?何で!?死んだのか!?神様は!?チートは!?」
(死んどらんよ、落ち着かんか小僧っこ)
いろいろ考えていると、不意に声が頭の中に聞こえてきた。
「え?誰ですか?神様ですか?人選ミスってますよ。俺は勇者とか英雄になれる器では無いですよ」
(だから落ち着かんか、わしは神様なんぞじゃ無いぞい)
頭の中の声に言われて、とりあえず一旦落ち着くことにした。
「ええっと、それでここは何処ですか?俺は死んでないの?あんた誰?」
(待て待て、お主の質問に答えてやりたいが、とりあえずここを移動するぞい)
「え?なんで?」
(そうしないと……)
ウォォォォン!!
話をしていると、辺りに遠吠えが響き、何かがこちらに凄まじい早さで向かってきているのが見えた。
(この辺りはブラックウルフの縄張りじゃ。人間が一人でいたら食われて死ぬぞ)
「それを先に言って欲しかったなぁ!!」
そして俺は走り出した、異世界にきていきなり狼に食われて死ぬのは御免被る。
(走るなら死ぬ気で走るんじゃな。転けたり止まったりしたら終わりじゃぞ)
「やる気になるお言葉どうもありがとう!!クソが!!」
(だんだん言葉が汚くなっているのう……ならせめて左前方に走れ。そうすればまだ生きていられる可能性が10%程度残っとる)
あはは10%かよ、高すぎて涙が出てくる。それでも死なない為に、そっちに全力で走り出す。死んでたまるか!!
謎の声の主は次回か次々回位に名前が分かります。