第四話
使い魔にもいくつか種類がある。
下級使い魔
サモナーを名乗るにはまず下級使い魔を召喚できなければならいない。
1体だけでは弱いが大量に召喚することができる。個人差はあるが基本的には50~100ぐらい召喚できる。与えた命令を忠実にこなすが逆に言うと命令を与えないと何もできないのが欠点だ。
スケルトン、ファントム、ゴーレムなどがそれに当たる。
中級使い魔
下級使い魔よりも強く己で考え命令を与えなくてもある程度のことをやってくれる。自分で使い魔を生み出すので術者で使い魔は変わってくる。
俺の場合は黒騎士がオリジナルの使い魔になる。
上級使い魔
ここからは相手と契約をしなければいけなくなり、その契約は互いの合意、または術者が死亡しない限り契約は解除できない。
「「「乾杯!」」」
ジョッキとジョッキが打ちあわされ中に入っている酒がこぼれる。
「みんな昨日はよくやってくれた!今回の様な依頼も増えてくると思うが一人もかけることなく今後もガンガン稼いでいこう!」
「「「オー!」」」
「今夜は無礼講だ!じゃんじゃんやってくれ!」
そう言うとメンバー各々が話を始めて途端に食堂が賑やかになる。
俺も自分の席に戻り置いてある料理を食べている。
「主。私の事を忘れていませんか?」
と言われた瞬間チョークスリーパーをかけられた。そのせいでヒルダの胸が背中に押し当てられる。
「私のケーキはどこです?よもや忘れたというのでは…」
首は地獄、背中は天国、なんて素敵なチョークスリーパーだ。
っていうか、やばいやばい
「ぐええぇ!誰か!誰か助けて!」
「ギルマスがまた姐さんに絞められてるぞ~!」
わかりきっていたことだが、やはり誰も助けてくれない。
ちくしょう。お前らの給料減らしてやる。
そんな事をやっているとミズキが来た。
「なんだ。またヒルダちゃんに怒られてるの?」
「ええ。主が約束を破ったようなので。」
「え~!?女の子との約束破るとか最低だよ~?ギルマス!」
まだ何も言ってないのになんか約束破ったのが確定してるんですけど!?というより苦しくて何も言えない!
「折角だしあたしと契約しようよ。こんなのほっといてさー。」
「それもいいですね。よし。そうしましょう。」
「ちょっと待てコラー!」
やっとチョークスリーパーから脱出することができた。
「ヒルダ!ケーキだったらここにある。」
椅子の横に置いてあった箱を開けて渡す。
中にはこれでもかという程フルーツやクリームで盛り付けられたケーキが入っている。
1人でこれ全部食べるんだよな~。なぜ、太らないのか謎だ。
「流石は主。ちゃんと用意してあると信じていましたよ!」
「嘘つけ!お前さっきまで俺が忘れてたって方向で話進めてたろうが!」
「あれは主を試したんですよ。」
「それとミズキ!お前勝手にヒルダをそそのかしてるんじゃねえ!」
「別にいいでしょ?あたしのほうがヒルダちゃんのこと使えるんだから。ヒルダちゃん!ギルマスのとこ嫌になったらいつでもあたしのとこ来てね~」
言うだけ言ってミズキは戻っていた。
「まったく。油断も隙もあったもんじゃない。」
「では主。ケーキいただきます。」
みるといつの間にかヒルダがケーキを食べ始めていた。
「ハァ~。疲れた。よっこいせ。」
「ケーキ美味いか?」
「ええ。大変美味しく頂いています。甘い物を食べている時だけは主に仕えて良かったと思います。」
「もういいから。そうゆうの!」
「冗談ですよ。契約したからには主が死ぬ時まで仕えますよ。」
「改めてそうゆう事言われると照れるな。そういや、明日依頼が入ったから。お前の出番もあるだろうからよろしくな。」
「わかりました。出番がないことを祈っています。ケーキご馳走様でした。」
「食べるの早すぎるだろ化け物かよ…。」