青空少女
本日も晴天!
朝からへらりと顔の筋肉も緩む。
すっかり着慣れて真新しい匂いのしなくなった制服。
少しだけ伸びた髪の毛。
それらがいつも時間の流れを感じさせる。
それでも流れる時の中で変わらないのは空だ。
私は空が好きだ。
晴れ渡り澄み切った空。
空よりももっと向こうが透けて見えるくらいの水色。
心を洗い流してくれるような。
爽やかな風が心にも吹き抜けてゆく。
「今日もいい天気だーーーー!」
バカ丸出しとも言われる大声で空に向かって叫ぶ。
本当に気分がいいなぁ。
雲ひとつない快晴。
透き通った水色。
カンカンと眩しいくらいの太陽。
そっと制服の胸ポケットから携帯を取り出す。
大好きな空の色だ。
そしてカメラを起動させ空に向ける。
カシャッ…と機械的な音が私の耳に届いた。
その音を合図に手を下ろし画面を覗き込むと、見事なスカイブルーに白い飛行機雲。
中々上手く撮れたと一人満足。
毎日空を撮る。
雨だろうと、雪だろうと。
天気なんて関係ない。
毎日を生きてるんだって証だから。
変わる世界で変わらない空。
それでも空はいつだって違う表情をする。
私が今を生きているように、空だって今を生きている。
青い空の下で私達は生きている。
そんな証が込められているんだ。