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           2話

今日中に完成させました!!

俺は由奈が遊園地を出る姿を見て1時間ほどその場で立ち尽くし、動けずにいた


当然だ、別れとは無縁でしかも出会った場所で振られたとなれば何も思わない訳がない

そして立ち尽くしていると大雨が降り出した

まるで俺の悲しみを表し、それを洗い流しているのかそれとも俺の悲しみがこの大雨を呼んだのかは分からないが雨粒は強く身体を叩きつけ打ちつけるように振っていた

傘は持ってきてはいるが、今はそんな事を考えている余裕もなく、これから由奈とはどう向き合えばいいのか、この喪失感はどうすればいいのか

様々な考えが頭の中を駆け巡りもう限界だった

しかしいつまでも、ここにいてはいけないと思い一度自宅に帰り、友人達に今日起きた事について聞かれた


当然だろう

生気を失い涙を枯らしたかのような表情をした友人が遊園地で傘もささずに大雨に打たれながら帰っているのだから


そして俺は友人同士でのグループチャットで相談がてら今日起きた出来事について話した

そして皆の意見は「優斗は悪くない」と口を揃えていた

その言葉になんだか少し救われたと同時になぜ突然別れを切り出されたのか余計に分からなくなり、辛さがましていく感覚がありそのまま家のベッドに横になり涙を流しながら横になる


翌日、孤独感や喪失感、絶望に囚われてしまい、自分の心を少しでも和らげればという想いと、誰もが忘れられる場所に行く事が、できたらという願いを、胸にチケットとスマホだけを手に港へ向かい、フェリーに乗り込む


正直、オレの心の大半を由奈が埋めていたのでそれを失った今、もう死んでもいいと思いつつある


人生初のフェリーに少しワクワクしながら空と海を見渡し黄昏ていると1人の女性が声をかけてきた


その人は、ザ・綺麗なお姉さんという雰囲気を持っていて小柄な由奈とちがってスリムで身長は俺よりも少し高くどこかの女優かモデルなのではないかと思っていた


「何か辛い事でもあったの?もし辛かったなら無理に話さなくても大丈夫だよ」


その瞬間、由奈に振られた出来事が脳裏をよぎり話そうか少し迷ったがよぎっていた辛い記憶を表に出さないようにして何があったかを話そうとした瞬間に晴れだった空が突然曇り始め波風が激しくなる


船員達は嵐が来たと乗員達を船の中へ戻るように言うも俺達は間に合わず、俺と女性は突風と船が激しく揺れた事もあり船から放り出されてしまう

そしてこの時に俺は船舶に強く頭をぶつけるもなんとか正気を保っていた


幸い俺は泳ぎは得意だったが女性は溺れる恐怖に支配されてしまったのかバタついてしまっている


俺は気づけば、自分の命をかけて女性を助ける覚悟を決め離れないように言うと出来るだけ船に近づくように泳いだ

しかし、船員達は気づかず服も着ていて冷え切っていた為、女性は意識を失い、俺自身も体力がもうすぐで無くなる事を悟った


しかし、海難事故が起きた事を察知したヘリが俺達を救助しに駆けつけロープに女性を抱えながら捕まり俺たちを引き上げてくれたが俺自身もかなりの時間海上にいた上に波風に抗って助けようとしたはいいもののほとんどの体力を使ってしまいヘリの中で凍える感覚と頭に激痛を覚えながら意識を失ってしまった


俺が覚えているのはここまでだ


◇半年後◇


とある病院の病室にて


「やっぱり、私優斗君の優しさに甘え過ぎてた…本当にごめん、愛してる」


「…」


「なんで無視するの!?」


「あなたは誰なんですか?」


「え…??」


気がつくと俺は病院のベッドにいた

しかし俺が驚いた事は3つあった


1つは病室がなぜか個室だという事、普段なら個室はお金持ちしか使わないはずで俺はそんな事はできない

なぜなら俺は1人だからだ


2つは自分が今までの出来事を何も覚えていないという事、いわゆる記憶喪失というやつだ

自分の名前も、生まれた場所も今までに何があったかを全く覚えていないというアニメではよくありがちな出来事に少しなんとも言えない共感があった


3つは俺のベッドにもたれかかるように眠る美少女がいる事

その人は天使や女神を思わせる雰囲気をまとっていてなぜこんな事になっているのか分からず困惑が勝っていた


「あ、目が覚められたのですね」


「え?あ、うん、えっと君は?」


「私は蒼井風姫乃(あおいかぜひめの)と申します

良ければ姫乃と呼んでください、そして何より

あの時は本当にありがとうございました!!」


「あの時って…?うぐっ!」


「大変!ナースコール!」


俺は落下した時に船舶に全身を打ちつけた痛みで全身が思うように動かず、姫乃は焦りナースコールを押し続け、ナースと医者の到着を待つ


やがてナースと医者が病室に入る


「目が覚めたみたいだね、身体の具合は?」


「全身が思うように動かないのと、今までの事や自分の名前も思い出せないんですけど」


「あなたは記憶喪失の症状がありますね、所持品もありませんし入院は出来ないかと」


「なら!」


「姫乃さん?」


「私に恩返しをさせて下さい!!」


「え…?恩返し?」


「はい!良ければ家族として!」




こうして記憶喪失の青年と姫乃さんとの家族(?)の生活がスタートするが姫乃さんはとある話を始める










ここから物語がスタートしていく予定です

pixivでの小説を抱えてて完結していないのとリアルがあるので割とのんびりになりますがお付き合い頂ければ幸いです

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