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番外編 バハムートとして

レイが匡近と出会う前の話です。

ちょっと長いかもですが楽しんでいったください。

「この子はきっと史上最強の龍になれる。潜在能力が桁違いだ。この子は俺が育ててやってもいいかい?」

「もちろんよ、あなた。現『焉龍』のあなたですもの。この子も「いい子」になれるわ」


 おとーさんとおかーさんがいっていることはよくわからなかった。

 でも、「いい子」になりたいっておもった。おとーさんとおかーさんがよろこんでくれるから。

 えんりゅう? っていうのがわたしなんだって。

 そうなるんだぞっておとーさんにいわれて、がんばった。

 くちからひをだせるようにしたり、ずっととんでいられるようにがんばった。

 つかれちゃって、もうやだっておとーさんにいったこともある。

 そのときはやすませてくれたけど、おとーさん、きゅうにむずかしいかおしてたから、やだなっておもった。

 わたしがおとーさんといっしょにそらをとんでたり、かりをしてるときみたいなえがおがなくなっちゃったから。

 もっとつよくならなきゃって。


『よい心がけだな。幼き私よ』


 そんなときに、わたし(おねーさん)がきたの。

 こころのなかに、きづいたらいて、びっくりした。

 しらないわたし(おねーさん)なのに、なんでか、ああ、()()()なんだなって。

 

『父のようになりたいか? 強くてかっこよくて、優しい父のように』


 よるはわたし(おねーさん)といっぱいはなした。

 わたし(おねーさん)はじぶんのことをもうひとつの「じが」なんだっていってた。

 いまはまだわたしがそとにいるけど、もうちょっとでわたし(おねーさん)がそとにでれるみたい。

 しんかのじゅんびっていってた。おとーさんも「神化が目標だぞ」っていってたからそのことなんじゃないかな?

 わたしはわたしがわたしじゃなくなっちゃうんじゃないかなっておもってこわかったけど、おとーさんがよろこんでくれるならこわくないなっておもって、わたし(おねーさん)に、きいてみたの。


「おねーさんはおとーさんにあいたいの? おとーさんとはなしたいの?」

『そうだな。父のためになりたい。父が望むものになりたい』


 「じゃあ、いいよ」って。わたしはいった。

 「わたしはいっぱいおとーさんといっしょにいたから、おねーさんもおとーさんといっしょにいて」って。

 つぎのひ、わたしはおっきくなってた。これまではおとーさんはおやまみたいにおっきかったのに、いまはおんなじくらいおっきくなってる。

 おとーさんはすごいよろこんでた。


「おお! 遂に、遂にだ! よくやったぞ! 頑張ったな!」

「我が子の成長ほど嬉しいものは無いわね。よく頑張ったわ。・・・ふふ、嬉しくって、泣いちゃいそうじゃない」

「ええ。ありがとうございます。父上。母上も。泣かないでくださいよ、まったく。あっはは!」


 いままででいっちばんのえがおだった。

 わたし(おねーさん)もおとーさんといっぱいはなしてた。

 すっごくたのしそうだった。おとーさんもおねーさんも、おかーさんも。

 すっごいえがおで、みんなしあわせなんだなぁって。

 でも()()()はいないんだなって、もう、いれないんだなって。

 きゅうにからだがおもたくなったみたいになって、きづいたらめからなにかがながれてた。

 これがなにかわかんないけど、とまらなくって。

 まだ、おとーさんとおかーさんとはなしたかったなって、いまになっておもっちゃった。

 わたしもほめてほしかったなっておもっちゃった。わたし(おねーさん)もわたしなのに。

 そんなふうにおもったら、またちっちゃくなっていった。

 でも、わたし(おねーさん)になるまえよりもずっとちっちゃくなった。

 びっくりした。でも、わたし(おねーさん)じゃなくなっちゃったんだなっていうのはわかった。

 おとーさんとおかーさんをがっかりさせちゃうっておもった。

 「しんか」がおわっちゃったんだって。こわかった。

 だけどおとーさんのようすはちがった。


「!? 龍人化まで!? なんて才能だ! 俺達は素晴らしい子供を持ったな!」

「そうね! 私達だってできなかった、お祖父様が初めてだった龍人化を神化後のすぐにできるようになるなんて!」


 なにがなんだかわかんなくなった。けど、おとーさんもおかーさんもさっきよりもよろこんんでくれてるんだってわかって、うれしくなった。

 そしたら、うしろからわたし(おねーさん)もわらってた。


『ははは! やっぱり寂しかったんだな! まさか退化せずに龍人として外に出るなんて! ははは! 笑うしか無いよ! あはははは!』


 ちょっとむっとしたけどわたし(おねーさん)もよろこんでくれてるんだなってなんとなくかんじた。

 それからはわたしだったりわたし(おねーさん)だったりしながらすごしてた。

 そんななか、きゅうにおとーさんにいわれた。


「そろそろおまえには、巣立ちをしてもらいたいと思っているんだ。もっと広い世界を見てきてほしい。もっといろいろな経験をしてほしい。寂しくはなるが、これも俺とお母さんの想いだ」


 きゅうにいわれたからびっくりしたけど、もうだいじょうぶだよっていってあげた。

 しんぱいしないでって。わたしにはわたし(おねーさん)もいるからって。

 そしたらおとーさん、めからみずをだしちゃった。

 あのときのわたしみたいだった。

 でも、わらってた。

 わらいながらみずをながしてた。


「頼もしくなったな。泣いたのなんて初めてだよ。・・・うん、頑張るんだぞ。よし! 行ってこい!」

「いってきます。・・・いってきます! 父上!」


 あれって「泣く」っていうんだね。

 わたしも、わたし(おねーさん)もおとーさんにいってきますをして、なんとなくとんでいった。

 そのあとはずっと、いろんなところをとんでまわって、わたし(おねーさん)といっぱいはなして。

 つかれたらいっぱいねて。おなかがすいたらいっぱいたべて。

 わたし(おねーさん)は「自由ってやつだな」っていってた。じゆーってしあわせだね。

 20かいくらいおひさまがのぼったとき、わたし(おねーさん)がまだねてたとき、ぴかーってまっしろになって、おにーさんにあった。

 きゅうだからびっくりしたけど、おとーさんみたいにつよくて、かっこよくてやさしいおにーさんだった。

 わたし(おねーさん)はびっくりして、わたしをまもるためにおこってたけど、おにーさんがこわくなったらもっとびっくりしてた。

 「わたし」みたいなわたしじゃないひとがいってくる。


『あの方はご主人だ。お前が仕えるべき存在であり、お前を導く存在だ』


 って。いってることはわからなかったけど、ごしゅじんっていうのはなんでかあんしんする。

 

 えへへ。「レイ」。ごしゅじんにつけてもらったなまえ。

 なまえってしあわせだね。わたし(おねーさん)もうれしそう。


 これからはおにーさんをしあわせにして、おにーさんにしあわせにしてもらいたいな。

もう一人のレイ。ふつう龍族の神化は幼い自我を消し去って行われたり単純な成長だったりするんですが、レイは特例だったっぽいですね。これからのレイちゃんにみなさんも癒やされましょうね。

まずは読んでいただき、ありがとうございました!

次話もできるだけ早く上げれるように頑張ります!


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面白い。

次が楽しみ。


などなど評価いただけますと、作者のモチベーションが爆上がりしますので、ぜひ! お願いいたします!

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