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18話《剣聖→強くなりたい》

遅くなりましたm(_ _)m

18話です!

ちょっと長めです。

「そういえばユグドラシル、そのオリブ皇国ってのはどれくらい距離あるの?」

「そうじゃのう、ここからアルヴァントまでの3、4倍程度じゃな」


 皆がまとめた荷物をアイテムボックスに放り込みながらユグドラシルに聞く。


「したらこないだのスピードでも7時間位かかっちゃうけど大丈夫? もっと早くする?」

「7時間か。普通に行くより圧倒的に早いが、そうじゃな。早くしてもらっても良いか?」


 ユグドラシルの提案に談笑していたレラと飛鳥が勢いよく振り向く。

 二人は慌てて匡近の下へ駆け寄ると、肩を大きく揺さぶって抗議した。


「匡近!? あの悲劇を覚えてないの!? 飛行機みたいに早く飛んでると簡単に意識とんじゃうんだよ!?」

「マサチカ! 私に至ってはあれのせいで活躍がなかったじゃないか! 最近影薄くて悩んでるんだぞ!」


 グワングワンと揺れる視界の中、匡近は何も言わずに一つの魔法を使った。


「『土属性上級一等魔術《クリエイト》応用《機召(サモン・ギア)飛燕(ヒエン)》』」


 家の前に20mほどの魔法陣が浮かび上がると、そこからナニカが出現する。


「な、なんじゃこりゃ・・・」

「飛行機だよ。燃料は魔力だし操縦も簡単にしてるけど」


 魔法陣から出てきたものは、第二次世界大戦当時日本が使っていた戦闘機の一つ、飛燕であった。

 ただ少し違うのは、機内に魔法がかけられており、見た目よりもかなり広くなっていることだ。

 更に、プロペラエンジンからジェットエンジンに換装し、そのエンジンを改造。運転時は結界による空気抵抗の軽減をしているため、、おおよそ5000km/hまで出るようになっている。


「この前のアルヴァントまで行ったときの5倍くらいの速度は出せるようになってるはずだよ。ま、でも重力魔法とか空間魔法とか応用してGがかかんないようにしてるから大丈夫。外の景色見たい人もちゃんと窓あるから安心してね」


 自分の作った飛行機を自慢したいのかいつになく饒舌になる匡近。

 あのときの5倍のスピードという言葉に殺気を放ったレラと飛鳥だったが、説明を聞くと納得したような顔を見せた。


「じゃ、出発しますか。乗って乗って」


 そう言ってコックピットの扉を開ける匡近。

 最初にユグドラシルが飛燕に入ると、コックピットの下に一人が通れるほどの扉がある。

 それを開けて降りていくと、明らかに飛燕に入り切らないほど広い部屋があった。

 天井も高く、奥行きのある部屋の両脇にソファが置いてあり、真ん中にテーブル、奥には大きな冷蔵庫やキッチンが置かれている。

 両脇の壁の奥には、それぞれの部屋も作られており、まるでホテルの一室のようであった。


「これは・・・すごいな」

「ホテルじゃん。飛行機とは思えないね」

「わぁ〜! あるじ様すごいね〜!」

「すごい・・・! 王宮みたい・・・!」


 あとから入ってきた飛鳥達も感嘆の声を上げる。

 そうして思い思いにくつろいでいると、機内放送がかかった。


「あーテステス。皆聞こえてる? そろそろ出発するよー。揺れとかはほぼ無いはずだけど一応気をつけてね」


 コックピットにいる匡近の声が聞こえると、小さく床が揺れた。

 それぞれの部屋についている窓から外を見ると、機体がだんだんと地面から離れていく様子が見える。


「これはこれでワクワクするのじゃ。よし、マサチカのところにでも行ってくるかのう」


 他の4人が窓の外を眺めている間に、ユグドラシルはそっとコックピットへ向かう。

 はしごを登って上に出ると、匡近が操縦桿を操作していた。

 事故だけは起こすまいと、真剣な表情で、しかしどこかワクワクした様子で、魔力の補充や動作の点検をしている。


「お、ユグドラシル。いたんだね。方角と距離の指定とか魔力の補充とかも終わったから自動運転に切り替えて俺もそっちに行くよ」

「えー、もう少し二人でいれんのか?」


 後ろで匡近を眺めていたユグドラシルに気が付き、操縦桿を弄りながら声をかける匡近。

 しかしユグドラシルからのお願いに、しばらくコックピットにいることにした。


「こっち座る? ちょっと狭いけど」

「もちろんじゃ! むふふ〜」


 ニヤニヤと笑いながら一人用の座席をはんぶんこする二人。

 結果、途中でユグドラシルがいないことに気がついた飛鳥に邪魔され、ユグドラシルの機嫌が少々悪くなったのは言うまでもないだろう。


「お、あれじゃな。海辺で一度降りるのじゃ」

「りょーかい。したらこれ見られるのもヤバそうだから消すね」

「え? 匡近、何言ってんn――」


 ユグドラシルに指定された場所の上空、高度20kmほどの高さで飛燕が消滅する。

 同時に匡近が魔法を使い、急停止し足元に結界を張ると、そのまま自由落下していく。

 だが、下からの風は感じず、持ち上げられるようなGも感じない。

 不思議な感覚のまま地面へと落ちていく。


「あ、あるじ様・・・? アイネ達、死んだりしないですよね? こう、落ちて、グチャって」

「あぁ、大丈夫。地面に近くなったらちゃんとスピード緩めるから。加速したいけどレラさんとか飛鳥が心配だしね」


 短いようで長い時間が過ぎると、次第にスピードが緩んでいく。

 地面に足がつきそうになる瞬間に結界が解かれる。


「ここまで来たら大丈夫なのじゃ。転移で飛ぶぞ」


 そう言って転移魔法の詠唱を始めるユグドラシル。

 足元に魔法陣が広がると、光に飲み込まれていく。


「『《ゲニウス》』」


 転移が完了した途端に匡近が魔法を唱えた。

 匡近たちを中心にドーム型の結界が張られると、次の瞬間結界に物がぶつかる音が響いた。


「ガハハハ! まさか反応されちまうとはナァ! ユグドラシルや、良い化け物を見つけたナ!」

「化け物、じゃと? 誰に対して言うておる?」


 男の声が聞こえると、同時にユグドラシルからとてつもない殺気が放たれる。

 アイネやクライネは失神し、レラと飛鳥は立っているのがやっとだった。


「ユグドラシル、この人がジークさん?」

「そうだゼ! この俺様が剣聖、ジークダ!」


 匡近の身長ほどの大剣を持ち、ジークと名乗った男は、見た目は10歳ほどの少年。頭には角が生えており、人種では無いことがわかる。


「マサチカや、妾はこのクソガキと話さねばならんことがあるのじゃ。ちと殺してくるから待っておれ」

「え、ちょいちょイ! ユグドラシル! 俺様はちょっと試してみただけじゃン! 寸止めする気だったんだヨ! いや、やめテ! それ禁忌魔法じゃン! さすがの俺様でも一発で死んじゃウ! 死んじゃうっテ! ごめんってバァ!」


 ユグドラシルがブチギレた様子でジークに詰め寄る。

 手にドス黒いナニカを生み出し、ジークに向けると、ダラダラと冷や汗をかきながらジークは土下座した。


「さて、お遊びはこれくらいにしとくかのう。「遊びってレベルじゃねぇゾ!」うるさいのがおるが、アレがジークじゃ。剣聖とか呼ばれとるのう」


 匡近がユグドラシルを止めようとすると、ユグドラシルは先程までのことがなかったかのように話す。

 

「それデ? ユグドラシルはなんで来たんダ? 顔見せに来ただけってわけじゃないだロ?」

「そうじゃな。こやつらを見てやってほしいのじゃ」


 そう言ってレラ、アイネ、クライネの順に指を指すユグドラシル。


「なるほどナ。そこのチビスケ2人は伸びしろがあるが、その女はもう今更ダ。厳しくなりそうだゾ?」


 見ただけでものを言うジーク。

 それに気が食わなかったのかレラが反論した。


「剣聖殿よ! それは非道いのではないか!? 確かにアイネとクライネは子供だから伸びしろしか無いだろう。しかし私もまだ24だぞ!? これからではないか!?」

「別に弱ぇって言ったわけじゃねぇゾ? ただこれ以上の伸びしろは見込めねぇってだけダ」


 その言葉に落胆するレラ。

 あまりにもはっきりと言ってしまうジークをユグドラシルが睨むと、ジークは慌てて取り繕った。


「何も強くなれないってわけじゃネェ! 俺様に任せやがレ! あっと言う間に強くしてやるゼ!」

読んでいただきありがとうございました!

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