14話《功績→やっぱり化け物》
14話です!
楽しんでいってください!
「そういえば、あの魔物たちはどうしたのじゃ? 見受けられんが」
「あ、言ってなかったっけ。創ったんだよ。転移魔法の応用で。ほらこれ『《アイテムボックス・リスト》』」
アルヴァントから帰る道中、ユグドラシルは匡近へと質問を投げかけた。
匡近とユグドラシル以外が気絶する中、匡近はその質問に対し、空中に投影された魔物のリストを見せながら平然と答える。
「創った、じゃと? 魔法を? 何も教えてないのにか!?」
「いや、だって無いじゃん。アイテムボックス。不便だし無いのかなーって考えてたらできてた」
何をあたり前のことをと説明を加える匡近。
だがこの男は気づいていない。魔法を生み出すことの大変さを。
それがいかに大変なのかを、ユグドラシルは説教する。
「あのな、魔法を創るというのは、魔法に対する理解、それを現実のものとする技術、そして実演する魔力量が必須なのじゃ! 人間界で大賢者と言われるほどの魔法使いが一生をかけてやっと1つ生み出せるかもわからん新魔法を、不便だから創ったと!? 昨日今日の2日で!?」
「や、創ったのは昨日だから、思い立ってから1時間も経ってない」
「バカにしとんのかワレ」
ヤクザもびっくりな形相で睨みつけるユグドラシル。
その後は学会に報告だの使用方法、詠唱を教えろだの、ウォッシェルへ着くまでの間、匡近はありとあらゆる情報を聞き出されていた。
アルヴァントを出発してから2時間ほど。未だにアルヴァントの魔物侵攻がと騒いでいるウォッシェルへと、到着した。
「あ! マサチカさん! 出発したのでは? 忘れ物でもしましたか?」
ギルドの受付嬢へ報告しようとしたところ、まだ出発すらしていないと誤解された。
匡近はその質問に首を横に振り、状況の説明をする。
「や、終わったので帰ってきました。ほら、騎士のバッジ」
ギルド中が騒然とする。
どんなに足が早い馬に乗り、1日の殆どを使って移動しても4日はかかる距離があるはずが、ウォッシェルへ緊急依頼が来てから2日で終わらせたと言う匡近に、ギルドにいた全員が疑った。
しかし、国が発行し、騎士であることを示すバッジは絶対のものであり、偽造することは即死刑とされている。
匡近の胸元に光るバッジが、侵攻を終わらせたことを完全に証明していた。
「ギ、ギルド長〜! マサチカさんがまた〜!」
「聞いてたぞ。俺、疲れたのかもしんねぇな。ほら、そこにマサチカの幻覚が見えるぜ?」
「現実逃避とは恥ずかしいの、ランガよ。妾のマサチカが嘘を言うと思うのか? 精霊神に懐かれ、全属性の神霊を従えて、神喰いまでしたバケモンじゃぞ?」
ユグドラシルの褒めてるのかバカにしてるのだかよくわからないフォローに、苦笑する匡近。
ランガはその匡近の胸に光るバッジを見て、奥の部屋へ戻っていった。
謎の行動にギルドにいた全員が首を傾げたが、ランガはすぐに満面の笑みで出てきた。
「ウォッシェル史上3人目のSランク冒険者だ! 祝え祝えーー!!!」
オオォォォーーー!!
ランク昇格の許可証をくしゃくしゃに丸めて床に叩きつけると、ランガは拳を振り上げて宣言した。
「オラ! マサチカ! ギルドカード! ステータス測るから奥の部屋行っとけ! 他のやつは酒の準備だ!」
漆黒のギルドカードを投げ渡され、奥の部屋に行くと、いつもの受付嬢が待っていた。
測定紙に手を置くと、文字が浮かび上がってくる。
Lv,70 遠藤 匡近 (えんどう まさちか) (16)
ジョブ 魔法使い
HP 500/500 MP 計測不能
ランク
STR:100 |D
VIT:0 |D
AGI:300 |C
INT:計測不能 |✕
MND:999 |SSS
LUK:500 |A
DEX:600 |S
スキル
[超・消費魔力軽減|極]
[超・自然魔力回復]
[被物理ダメージ増加|達]
[超・能力低下耐性]
[魔法創造]
「なんかあんま変わった気がしないですねー」
「いやいやいやいや! ちょっと見ない間に何レベル70まで上がってるんですか!? それになに!? スキル[魔法創造]って!? 軽く賢者になってんじゃないですよ! はぁ、はぁ・・・」
受付嬢の怒涛のツッコミに圧倒され、愛想笑いが顔に張り付く匡近。
とりあえず、とギルドカードの簡易ステータスを更新し、ホールに戻っていった。
「あ、そうだ。今回アルヴァントで倒した魔物を売りたいんですけど場所ありますかね?」
「魔物の売却ですか? どこに置いてあるんです? すごい量って聞きましたが」
「持ってるので大丈夫です」と匡近が言うと、受付嬢は一瞬不思議そうな顔をしたが、すぐに諦めたように溜め息をついた。
「あとで奥の訓練場に来てください。後で、ですよ? 人を呼ばないといけないので。準備ができ次第お呼びいたします。それまでは祝賀会をお楽しみください」
また仕事が増えたなどと愚痴る受付嬢。
匡近はそんな受付嬢をみて、苦笑いを浮かべると、ホールへ行ってジョッキを手に取った(ちゃんとフルーツジュースです。未成年の飲酒、ダメ絶対)。
宴も酣。次第に酔いつぶれる冒険者が多くなってきたとき、祝賀会はお開きとなった。
「あ、マサチカさん、魔物の換金は明日でもいいですか? 今日はもう暗いですし。ゆっくりお休みになってください」
「そうですね。今日は一旦帰ります。また明日よろしくお願いします」
宿にて。
「あ、私の部屋って・・・?」
「あー、新しく取るか。女将さーん! 部屋もう2つ借りれるー? とりあえず1週間で」
「あいよ。でも別で良いのかい? 部屋大きくできるよ?w ほら、子供だけとか女の子1人じゃ危ないかもしれないじゃない?」
匡近がもう一部屋借りようとすると、女将はニヤけながら提案してくる。
それを聞いた飛鳥は、ハッとすると匡近の袖を引っ張って頼み込み、アイネとクライネは匡近を見つめる。
「そーだよ匡近ー。私この世界に来たばっかで怖いもん」
「怖いもんって・・・。ん〜〜・・・、ま、それもそうだよな・・・。よし、それじゃぁ部屋だけ大きくするよ。一週間なんぼ?」
「まいど。4人用で良いんだっけね。一週間で5000ギメルだね。鍵を持ってくるからちょっとまっててよ〜」
大銀貨1枚を渡し、鍵を受け取る。
3階建ての宿の3階まで登っていくと、大通り側突き当りの部屋に入った。
「4人分か。さすがにベッド4つだよn・・・っふーーー。やりやがったな女将さん」
「だ、ダブルベッドが2つ・・・。匡近と同じベッドで・・・!」
なにやら危険な目をした飛鳥を見て、匡近はすぐさま指示を出す。
「よし、それじゃあ飛鳥とユグドラシルはそっちのベッド、アイネとクライネは、そこのベッド、俺は女将さんに敷布団を借りてくるから! はい決定! 異論は認めん!」
「マサチカよ、しきぶとんとはなんじゃ? ベッドの亜種か?」
「あ、おけ。俺もう一部屋借りてくる! この部屋は4人が使って!」
慌てて階段を駆け下りる匡近。
フロントについた途端に女将を呼び出し、部屋を借りようとする。
「あーーー、うん。無いね。部屋。今団体さん来ちゃって全部埋まっちゃったよ」
「嘘やん。目見て話せよ。何がしたいんですか!? だったら布団だけでも貸してくださいよ! 俺床で寝ますから!」
「それはやめとくれ。洗濯大変なんだよ。布団足りないなら毛布は貸せるよ」
「これ以上は無理か・・・。なら毛布2枚ください」
目をそらしながらも食い下がる女将に折れ、諦めた匡近。
女将はすぐにニッコリと笑い毛布を匡近へと渡した。
「じゃ、お休み」
結局匡近はアイネとクライネと寝ることになり、明日へ向けて床に就いた。
読んでいただき、ありがとうございました!
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