赤いアクアマリン
イベントが始まり、ポイントを集めることをまず第一とする。
高レアリティの素材ほど還元できるポイントは大きくなるらしく、どうせならということで堅実に行くよりもロマンを求めて海辺の洞窟というところにやってきていた。
洞窟内は青い水晶が入り口のほうから入ってくる太陽光を反射し、青い光が内部を照らしている。
私たちはツルハシをふるっていた。
「さすが幻と言われるほどのレア素材はなかなか出てこないな」
私たちが探しているのは幻とも呼ばれる鉱石、ハイドランジアアクアマリンというものだった。アクアマリンは青色なのだが、濃い赤のアクアマリンがごくまれにとれるという。
それをポイントにすると1000はくだらないという。換金しないで持っていてもいいというが。
「ツルハシぶっ壊れたぁ!」
「うああああ!」
ギルとクロロはツルハシの耐久度がなくなったらしくツルハシをなくしていた。
かくいう私のツルハシもそろそろ限界が近い。あと一回か二回掘ることができたらいいって感じに減っている。
アプデされたのかツルハシに耐久度が付いたのがいけないな……。
「すまん、うちのもぜーんぶ壊れた」
キャトラもツルハシがなくなったようでその場に座り込んだ。
「それじゃ、私が最後だな。最後は思いっきりふるってやろう」
私は力強くツルハシを振り下ろした。
鉱石がドロップし、私はそれを拾う。そして、取り出してみた。四つ鉱石がドロップし、三つは色が青かった。が、一つだけものすごい濃い赤があった。
鑑定してみると、ハイドレンジアアクアマリンという名前が表示される。
「出た」
「うおおおおおお!? ミツネさん引きやばくねえ!?」
「いいなああああああ!」
出た。
やっとっていうべきか早くもというべきか。私は美しい赤いアクアマリンを眺めていると、不意に横から手が伸びてきたのだった。
私は思わず手を引っ込め、そちらを見ると金髪の男性二人がにやついた笑顔を顔に張り付けている。
「ありがとな。俺らのために」
そういって奪おうとしてくるので私は袋にしまった。
「ほら、寄越せよ。素直に寄越したらなにもしないぜ?」
「ほらほら。お兄さんたちは女の子には基本的に手を出したくないんだからさぁ」
「なるほど、お前らはそうやってポイントを稼ぐつもりでいるのか。なんとも下種みたいな考えだな」
「効率的にやるのが俺らだぜ? ほら」
私の首元に剣を突きつけてくる。
動いたら切られそう。私は袋の中に手を突っ込み、ハイドレンジアアクアマリンを投げつけると、男は片手で受け取った。
「ありがとよ」
「ふん」
私は刀で斬りつける。
男は思わず手を開きアクアマリンを落とした。私はそれを受け取りまた袋にしまう。私は刀を構えた。
「この女っ……!」
「かかってこい。私に勝ったらこの宝石はやろう」
男は眉間にしわを寄せている。
私を睨みつけてくる。私は刀を振るう。首を切りつけると男の一人はその場で倒れ塵となって消える。
もう一人の男が剣を振り下ろしてきたので刀で受け止め、そのままはじくと男はよろけた。よろけたところをそのまま切り付ける。
「くそ……がぁっ!」
男は唾を吐き、塵となって消えていく。
「す、すげえ……。一瞬だったな」
「あの男の装備割とよさそうに見えたから結構強いと思ったんだけど一瞬とは……」
「ミツネ、お疲れさん」
「ああ
私は刀をしまった。
「で、どうするこの宝石。ポイントにするか大事に持っておくか」
「俺らはなんも言えねえよ。聞くな」
「うーん、記念としてもっとこか。さっきの男もポイントもっとったみたいやから三分の一手に入ったしまだ序盤やから勝てないと思ったらポイントにしよ」
「ほう」
私はポイントを見てみると確かに入っている。
300ポイントが入っている。900ポイントすでに所持していたということはさっきと同じような手口で脅しとったんだろう。
まだ始まったばかりだというのにもうポイントを持ってるとはな。一歩出遅れてるのかもしれないな。




