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迷宮保険  作者: 井上啓二
第五章 一〇〇〇年王国の怪人
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手紙

 親愛なる(ディア)エバ。


 一〇〇年後の世界(アカシニア)はどう? 病気とかしてない?

 あはは、なんであんたが一〇〇年後にいるか知ってるかって?


 “呪いの大穴”(『林檎の迷宮』の方だよ)の二階にいた人外(NPC)に聞いたんだ。迷宮金貨一〇万枚も払ってね!

 でも、その価値はあったよ。

 一〇〇年後の迷宮に挑んでる、あんたたちの姿を映し出してくれたんだから。

 あんたのことだから、きっとあの未熟な連中を引っ張って、元の世界(時間)に戻る方法を探してるんだろうね。

 そのために迷宮に潜ってるんでしょ?


 エバ……こっちの世界は今、大変なことになってる。


 悪魔王とも呼ばれる大悪魔、“災禍をもたらす者(メイルフィック)” が復活したんだ。

 あたいたちはこれからマグダラ女王の指揮の下、奴に決戦を挑む。

 探索者も、冒険者も、騎士も、兵士も、戦士も、盗賊も、魔術師も、僧侶も、人間も、エルフも、ドワーフも、ノームも、猫人(フェルミス)も、もちろんホビットも――鼓笛の音も高らかに、整然と隊伍を組んで、アカシニアの未来を賭けて進軍する。


 レットもいる。

 ジグもいる。

 カドモフもいる。

 フェルもいる。


 スカーレットたち六人も。

 トリニティや、ボッシュの爺っちゃんも。

 ハンナだって家伝のレイピアと白い革鎧を来て、軍勢に加わる。

 

 でも、あたいたちに悲壮感はないよ。

 なぜなら絶対に勝つと分かってるから。


 だって、そうでしょ?

 一〇〇年後も世界が続いていて、その世界にあんたがいるんだから。

 だから未来から戻ったら、あたいたちの戦いと活躍が一〇〇年後の世界にどう伝えられてるか教えておくれよ。

 きっとすごい英雄伝なんだろうなぁ! 楽しみだよ!


 未来での探索の役に立つように戦棍(メイス)を一振り、同封しておくよ。

 “林檎の迷宮” 最下層の戦利品で、“聖女の戦棍” っていうらしんだ。

 なんと “神璧(グレイト・ウォール)” の加護が何度でも使える永久品なうえ、不死属(アンデッド) に二倍撃の効果があって、吸精(エナジードレイン) も防ぐらしい。

 もちろん他の魔物を殴っても、一番強いみたい。

 戦棍としては最高の品だよ。

 あんたにぴったりだと思う、エバ。


 それじゃお互いに頑張ろう!

 またあんたと会える日を楽しみにしてるよ。

 その時は、朝まで飲み明かそう!


 永遠の友情と愛情を込めて。



                             パーシャ



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― 新着の感想 ―
[一言] 物悲しいですね……。
[一言] 更新再開、待ってました! >本日中に、あと11話を投稿いたします。 多すぎですw 読むの大変……。
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