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「豪快! 両国夢想」第6話「神なるもの」その3

<当施設は300セカンド後、自爆により閉鎖されます。

施設内に残っている人員は速やかに脱出してください>

抑揚のない女性を模した合成音声が

江ノ島要塞の自爆を告げ、

カウントダウンを始める。

「そうだろう? 

ジェネレータの修復がれば、

日の本は再び結界で覆われ、

その中にとり残され、本国の補給を絶たれたお前たちは、

個別に殲滅せんめつさせられる。

この自爆装置は解除キーがない。

もう誰にも止められないぞ」

「そうかね。それは大変だ」

落ち着き払ったパーシングが続ける。

「だが結界が張られる前に、

日の本が制圧されてしまった場合はどうだ?

我々にとっては、

弾正尹だんじょうのかみや守護狐たちが現世うつしよにいるほうが

遥かに厄介だったのだよ。

それが向こうへ行きっぱなしでしばらく帰ってこれない」

「…なっ!?」

特異点が開いた段階で、

結絵たちは幽冥世へ渡っているはずだと思った薫子が一瞬顔色を変えた。

「これで我々は、

弾正府の正面勢力の掃討作戦に精を出せるというものだ。

幽冥世かくりよにも我らの同胞はいる。

その者たちが、

その程度の時間は稼いでくれよう。

礼と言ってはなんだが、

薫子殿には我々と同道していただこうか?」

そう言って薫子のほうに近づいてくるパーシングに萌が警告する。

「それ以上近づかないでください。

近づけば、ためらわず撃ちます!」

挿絵(By みてみん)

その言葉には構わず近づいてくるパーシングに、

薫子をかばうように前に出た萌が発砲した。

弾丸は、

パーシングが復活した人間だと聞いたときに

グロック19に装填しておいた対鬼化ウィルス弾。

ひょいと弾を避けたパーシングが、

鬼化させた鬼の腕を一閃させると、

萌は太ももに装着けていたバヨネットでその爪を受け止めた。


つづく

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