「豪快! 両国夢想」第3話「在住と飯綱の珠」その3
「なんで私がアンタの警護しなきゃいけないの!?」
「違う違う。違いますよう。ボクの警護じゃなくて、そっちの警護なんですよ。
お金は払いますから、ウチの方で警護させて欲しいんですよ」
え!? 警護させろ!? ウチって京都の陰陽寮のことだよね?
いったいどういうこと!?
「大きな声じゃ言えないですけど、総督府が『飯綱の珠』について嗅ぎ回ってて、
管領細川政元の子孫が江戸川ゲットーにいるらしいって情報掴んだみたいなんですよ」
………。
在住の父方の実家は、
室町時代の管領細川政元の直系の家系だって話だけど…。
「――それって、在住のことなの…」
「はい。祖父の融資氏は鎌倉結界内ですし、
父の元国氏は那智でゲリラ活動中の旧自衛隊を指揮してる。
となれば、在住さんを探して江戸川ゲットーをシラミつぶしにする方がまだ楽でしょ?」
日本中の不満分子が押し込まれてるゲットーの人の多さだって
相当なもんだと思うけど…。
どっちにしろ総督府に目を付けられたらろくなことにならないなぁ。
「じゃあ、陰陽寮が在住の警護をしてくれるってこと?」
「ううん、陰陽寮からは阿部家だけ。
あとは鎌倉弾正府の牛部数名と
同じく鎌倉の検非違使からの数名で編成されたチームが
近所でカフェ“みるくほ~る”をオープンさせてるはずなんだけど…。
…京都、情報が遅れるからよくわかんなくて…」
そっか“みるくほ~る”はそういうお店だったのか…
…それにしてもその店がウチの売上げを圧迫してるんですけど…。
「1ブロック先にあるよ。あそこ、出先機関だったんだ」
「そこのメガネ巨乳メイド長が中心になって遠巻きに護衛してくれてるはずですよ。
私は先ぱ~いのカフェでバイトしながらの護衛です」
なんとなんと!
蘭がウチのお店で働く??
まあ、蘭は結構かわいいから、
ウェイトレスとして働いてくれるんだったらいうことない。
かわいいウェイトレスさん3人体制っていいかも▽
--なんとなく本末転倒な気もするけど…。
その4につづく




