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「豪快! 両国夢想」第1話「相続人を探し出せ」その9

これが私のもうひとつの趣味、

謎の覆面SUMOUレスラー「バトルTOKYO」。


挿絵(By みてみん)このコスチュームを、さらに高性能な新素材で新調するのに

500枚のバナジウム貨が欲しいんだよね~。

変身を遂げた私は、藤谷老人のいる方へ飛び出した。

私が着替えてるあいだにダイブッダのフケは

明らか指向性を持ってタチアナたちのほうへ向かって漂っていき、

「ダンドラフバーニング!」

と叫んだダイブッダがギリッと金歯をこすり合わせて火花を散らすと、

フケが連鎖的に爆発して部屋の中がメチャクチャになる。

あら~~、これじゃさすがにタチアナたちもただじゃすまないかなと思いながら、

煙が収まる前に藤谷老人を奪回して逃げようと、

おじいさんがいた方向へと移動する。

見当を付けたところに藤谷老人はいた。

だけど、そこにはもうひとり予期しなかった人物が…♪

アンクルサムのシルクハットをかぶり、

服装はケンタッキー州名誉大佐な唐揚げ屋さんのご老体そっくりで

ガチガチのコンサバかと思わせるものの、

その正体はリベラルというエキセントリックなヒーロー。

そして私の憧れの人――。

「カーネル・アメリカ様…」

って、このコスチュームじゃ正体を明かせないから、

私だって分かって貰えないじゃない!!

慌てて部屋にただようスモークに紛れて、

物陰で脱ぎ散らかした服を着ると、仮面を外す。

何食わぬ顔でカーネル・アメリカ様に近寄って行くと、

私に気がついて、微笑む口元から白い歯がキラリと輝く。

「やあ! キミはたしか両国の喫茶店

DYKEダイクのオーナー凪さんじゃないかっ!

こんな場所でお会いするとは奇遇だね」

藤谷老人を小脇に抱えながら、さわやかに挨拶してくる。

<a href="https://niraku.up.seesaa.net/_imagesblog_dfaniraku/1108262nagi.jpg" target="_blank"><img src="https://niraku.up.seesaa.net/_imagesblog_dfaniraku/1108262nagi-thumbnail2.jpg" width="395" height="535" border="0" align="" alt="1108262nagi.jpg" /></a>

えええ――っ、カーネル様、私のこと知っててくれたのっ!!!

感動でくずおれそうになる私を片手でささえると、

「おっと、大丈夫かい? もしかしてキミもこのご老人にご用かい?」

そう聞いてくるカーネル様に

「は…はいっ!」

と腕の中でうっとりとしながら答える私。

<ああっ、もう私どうなってもいいっ!>


その10につづく

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