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忘却乙女の記憶探し  作者: 天宮 翼
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3.思惑


 地下の自室で頼まれた薬を作りながら、さっきの父様からの話を振り返りため息が出る。




「舞踏会ね、…舞踏会」

(陛下は状況を知っていながら言ってるみたいだし…

 タチの悪い人だ。

 私が何も知らないと思っているのだろう…

 最近起きている事件の事を。)




 実際この屋敷で噂を聞くことはないが

 「ラティ」として一歩外に出れば様々な噂を聞く。 




 そして、その一つが「夢時間」と呼ばれる薬について。

 



 聞けば聞くほど怪しく感じる

 



 貴族間で流通しているらしく

 服用するとその数時間前後の記憶が曖昧になるらしい




 主に使用者が誰かに盛るという方法で使われるためか

 被害者自体名乗り出ないみたいだが、服用頻度により記憶力の低下や副作用による昏睡、快楽症で被害が出ているらしい。



 薬師「ラティ」は基本的に薬草販売の店長ルカさんから依頼された薬を作り下ろしているため、客との接触はないが、「夢時間」の中毒症のことは店長からよく聞く。




 ただし今のところ「夢時間」に対して販売できる解毒薬はないため、深く関わらずにいる。 




 舞踏会は人が集まる格好の場、売買や使用などが起こる可能性も高い。



 (もしかしたら私の事件犯が関わっている可能性もあるか

  ら、陛下が私に与える囮的な役割かもしれない)




 考えれば、考えるほど嫌な事を考えてしまう




「…とりあえず馬鹿正直に行くのはなしね。

 予測、対策しっかりでいかないと。」




 私は呼び鈴を鳴らし

 メイドのミーナに着ていくドレス等の準備を急がせた。






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