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忘却乙女の記憶探し  作者: 天宮 翼
20/22

19.再現

すみません、今までで文字1番多いです。



 あの日から3日経過し、薬を試す日が来た



 私は依頼通り媚薬を5種類準備した



 もちろん解毒薬も


 


 予定通り店に訪れたルーさんは、

「今日はよろしく。」と告げてくるも

 肝心の方はまだ来ていないようだ




 私は「もうすぐ来ますか?」と聞くと



「もういるから始めよう。」と返事がくる




 一瞬空気が変化する



「…え、…。もしかしなくてもルーさんが…ですか⁈」

 恐る恐る聞くと



「…。いろいろあって。」

 

 

 ルーさんはなんとも言えない表情で答えた



 私はとりあえず詳細は聞かず、先に検証を始める事にした




1つ目は王都中心の媚薬、「アルシーナ」と呼ばれる薬草を使ったもの。これは貴族主流のため主に匂いが強い。この薬草単体では化粧水やコロンなど美容系に使用される。特徴は、効果が一定に現れ、持続時間が長い。安定した効果が対象者には良いらしい。 




2つ目は王都より北部地域の媚薬、「ノクスティーア」という薬草を使っている。これは北の地域では暖をとるために一般的に紅茶などに使われ、保温作用に優れている。特徴は媚薬名が「恋の病」なんて言われるくらい単に体温上昇をさせる作用が強く、発汗作用もある。また発現が1番早い速攻型だが、持続はせいぜい10分程度…まさに名前の通り熱しやすく冷めやすい(笑)物である。




3つ目は王都より東部地域の媚薬、「イルクレーラ」という薬草を使っている。この薬草は生息している場所が東部のごく限られた地域で、量もほとんど取れない。そのため「恋の雫」と呼ばれる。この薬草は一時的に麻痺や痺れを起こす作用があること、効果発現はゆっくり現れ、ゆっくり終わるのが特徴。



 

4つ目は王都より南部地域の媚薬、「ソランテータ」という薬草を使用している。薬草自体は風邪薬によく使われるが、他の薬草と拮抗し副作用として口腔内に炎症を起こす。そのため媚薬名「人魚の恋」と呼ばれ、他の媚薬と効果は同じようだが、代償の如く声が枯れる。ちなみに発現はゆっくりじっくり最後に現れる遅延型。




そして最後の5つ目は王都より西部地域の媚薬、「イレイトーラ」という薬草を使用している。これだけは実際国によっては取り締まられる魔の薬草、通称魔薬。媚薬名「悪魔の恋」。効果は他の媚薬同様、発現が波のように現れ、中毒性があり使用量により1度試すと依存しやすい。ちなみに香りも特徴で知らぬ間に…という人もいるらしい、ある意味悪魔との取引。ただしタブーすぎて滅多にお見かけしない媚薬(表向きには)。




私はルーさんに1つずつ渡し、途中説明を入れ

服用、解毒薬を試してもらった




 ルーさんは1つ目の匂いを嗅ぎ、少量口に含む。少量のためか効果はそんなに強くないとの事だが、顔の火照りから瞬きが多くなり…色っぽい雰囲気になった。どうやら見た目変化が強めな感じで、自覚症状は少ないとの事。




 次は1つ目と同様に2つ目を確かめる。

 1つ目とは違い作用に驚く様子があり、すぐに汗が水の如く滴る…。

 まじまじと私はルーさんの顔を見て今更ながら兄様に負けない美男子だったんだなぁと思った。

 2つ目は見た目も外見変化も両方あるが、違うとの事。




 3つ目の媚薬を試すも、症状があまり現れず、あっさり終わった。




 4つ目からは素早く試してもらったが、副作用は現れず、これまたあっさり終了。




 5つ目も同様素早く試す。ルーさん的には匂いが気になると言ったが、やはり効果はそれほどでもないようだった。





 総合的に見ても中々散々な結果に終わった…





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