14.秘事
(「噂の進展があったらこちらから連絡しますよ。」)
帰り際のルカは穏やかな表情をしていたな…
執務室にてルークは情報家 ルカの事を考えていた。
ルカは元々兄上の側近で剣の腕前、情報網に長けた人物だった。5年前事故で腕を怪我しなければ…。いや、たとえそうだとしても情報網に長けた彼なら今も兄上の側にはいられただろう。
ただ彼のプライドがそれを許さなかった。
ルカはすぐに側近を辞して、行方不明。
後から分かったことは、情報家とし王宮の外で活動をし、兄上を支えると決めたかららしい。
ただ理由は分からないが、今のスタイルになったらしい。ルカ自身は生き生きしているから…いいのだろう…多分。
〜情報家来訪から数日後… 〜
執務室にて
相変わらずルークは媚薬の件を考えていた
「はぁー。」
ため息が出る
私には…個人的な薬師の知り合いは
いないな…
これからどうするかな…
そんな事を考えていると
ロザリス卿が山積みの書類を持ちながら目の前を通る
そういえばこの前店で会った女性は…
ロザリス卿の知り合いか?恋人ではなさそうだし…
でも仕事って言ってたから
職場はルカの薬草販売店か…
ラティという女性の事を考えだすと
あの日助けてくれた女性の事も考えてしまう
不思議だ
私は女性嫌い
それは変わらないが
あの女性は…
好印象だったな…
「ロザリス卿、先日の…ラティさんとはどういう知り合いなんだ?」
ルークは気になっていた事を聞いてみたが
急に話を振られたせいか
「え、えっと…。いも、いや、親戚ですよ。」
歯切れ悪く目を合わせずに答える
ルークは気にせず会話を進めよと
「…薬については詳しい
「殿下すみません、この後騎士団の稽古に呼ばれていて…失礼します。」
ロザリス卿は重要書類片手にすごいスピードで執務室から逃げていった
まるでさっきの話に深く触れてほしくないような
隠し事をしているような…
まぁ、いいか
私は私で調べるからな!
また数日後
ルーク殿下が数時間だけ
急に姿を消したため
王宮では
走り回るロザリス卿が
目撃されることなった(笑)