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忘却乙女の記憶探し  作者: 天宮 翼
10/22

9.知らない令嬢(ルーク視点)



 項垂れながら、今後の事を考えるが上手く頭が回らない 




 媚薬のせいか…




「策にハマったわけか…情けないな…」




 毒には耐性があっても、流石に媚薬は無理だ





 剣でもあれば、腕でも刺して痛みで耐える自信はあるが…




 丸腰じゃ無理だな

  



 色々考えても…今はまともな判断出来ないな




 思いのほか…疲れた




 私はその場に座り込もうとするも



 身体はガクガク……薬の影響か思うようにいかない



 ガクッ⁈




 とりあえずそこに座り込んだ




「はぁー。」

 昼間のロザリス卿みたいだ…




 そんな事を考えていると、自分に歩み寄る人の気配を感じ




 私は咄嗟に先手を打った




 手首を掴み相手の顔を見る





 どうやら女性のようだ




 顔立ちからは他国のものではなさそうだが




 初めて見る…

 



 プラチナブロンドの髪にスカイブルーの瞳




 整った顔立ちで綺麗と言うのだろうか

 



 華奢で儚い感じの雰囲気を持つ女性…





 ただ次の瞬間私の視界は空を見上げていた

 




 …なんだ





 振り払われたのか




 あの女性にか     …情けないな





 再度自分を見下ろす格好で声をかけてくる女性

 




 「ごめんなさい、……大丈夫ですか?」




 さっきとは違い、

 メガネを掛けたからか少し大人びて見えるな…

 



 嫌、まずい




 王族の失態を晒したくない私は手で咄嗟に顔を覆う




 そして状況を伝え    



 遠回しに「構うな」と言うが…

 



 何故か女性には伝わらずこちらを見つめてくる




 そして

「貴方の症状は、媚薬を盛られたものですか⁇」

 と聞いてくる




 分かるのか…というか私が分かりやすいだけなのか




 女性に気づかれると恥ずかしさも込み上げてくるが





 咄嗟に言葉で牽制する




 大抵の女性ならこれで関わろうとはしない




 しないと…思ったのに





 急に女性は誘惑するような動きをしてきた…

 



 まぁ、これは私の勘違いだったが




 いきなり目の前に解毒薬を出され


「飲め」と言われて飲むやつがいるだろうか?





 おまけにあの件の話も知ってるし




 むしろ私の事も知っているのではと思ったが、



 やはり知らないようだ




 ありがたい様な、この場合ありがたくない様な


 


 挙げ句の果て、ある意味暴挙に近い行動を起こされ、


 私はその解毒薬の世話になった





 女性は満足したのか 

 暴挙の謝罪だけしてさっさとその場を去った




 もちろん私も一応は感謝したが…





 こんな出来事は2度と御免だと思った






 ただそんな不思議な薬師の女性だったからか






 普段の女性よりは好感を持てた

 



 

 






 

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