剣星の街
完成しました!投稿です!
お楽しみください!
クラウン隊が所有している飛行船「出雲」で剣星の街へとやって来たソウル達は、剣聖の銅像が置かれている街の中心でフォメルから貰った本を広げていた。剣星の銅像の下には噴水があり、一つのデートスポットの様なあった為、ベンチなど座れる場所にはカップルが座っていた。
「この本に書かれている超命水の伝承には、今立っているこの場所の事が書かれていました。なので手分けして超命水の事を知っていそうな住人を探しましょう」
「それはいいけど…私達…何か場違い感が強くない?」
「そんな事は無いよ?目的も無い人がこの場に居たら場違いだけど、俺達はちゃんとした目的を持っているのだから…場違いではないと思いたい…」
「思いたい…そうね…私もそう思う事にするわ…」
アップルは眉を寄せて頷くと、他のメンバー達もアップルの言葉に頷いた。ソウルのユニオンとクラウン隊人数を合わせるとかなりの人数となり、外から見れば何かのツアー客の様に見える一団が、超命水の事を調べに各自別れて行動していった。
「ソウルはこれからどうするの?」
「まずは冒険者ギルドに行って登録、その後この街の銃士ギルドで超命水の事を聞いてみるよ」
「そういえば、冒険者ギルドで地図貰えたのだわね…私も行くわ。その後は魔装ギルドに行ってみるわね」
「私も同じく一緒に行きます!冒険者ギルドで地図貰ったら剣士ギルドや騎士ギルドに行ってみます!」
「私はアップルに付いて行くわよう!」
「では、冒険者ギルドまでの道標を表示しますね」
マギアがウィンドウを操作し、ソウルの足元に光の線が現れると、その線を辿って冒険者ギルドへと足を運んでいった。
「はい、ではこちらがカミイズミの地図とギルドカードをお返しいたしますね」
「どうも。あ、少し聞きたいのですが、超命水の泉について何か知って言う事はありますか?」
「超命水の泉?ですか…申し訳ございません。私には分かり兼ねます…」
「そうですか…解りました。ありがとうございます」
「じゃあ、ソウル!行ってくるわね!」
「行って来ます!」
「行ってらっしゃい。なんかあったら連絡してくれ」
ソウル達が登録を済ませ、カミイズミの地図を冒険者ギルドの受付から貰った後、ソウルは受付の女性に超命水の泉の事を聞いてみたが、受付の女性は知らない様だった。その後ソウルは仲間達と別れ、銃士ギルドがある東へ足を向けた。
「ここだな…」
「マスター…ここは…随分と小さいギルドですね…」
「剣星の街と言われているんだし、仕方ないかもしれないな…」
銃士ギルドの前までやって来たソウルは、プレハブ小屋並みに小さい建物に驚いていた。ソウルはマギアの言葉に答えた後、小屋の扉を開けて中に入ってみると、見覚えのある男が女性に縋り付いていた。
「おじゃましま~…」
「頼むよぉ!これを作ってくれる人を紹介してくれよぉ!」
「だから無理ですって!そんな人、私の知り合いにいません!だから諦めてください!」
「どうやらお取込み中の様ですね!失礼しました!」
「ん?!あ…貴方は!!待ってください!っていうかいい加減放して!」
「タノムヨォータノムヨォー…」
「マスター私…前回このような光景を見た事があります…」
「奇遇だな!俺もだ!」
「これがデジャブと言う奴ですね!特殊な経験をして、私の中の経験値が上昇しました」
「お~それはよかったなぁ!」
厄介事に巻き込まれそうになった為、ソウルはわざとらしく振る舞いその場から去ろうとしたが、縋り付かれてる女性に腰のベルトを掴まれてしまった。
「逃がさないわよ!我らの救世主!さぁ!私達を助けて!」
「放してください…許して…」
見覚えがある男性に縋り付かれている女性が、両腕をソウルの腰に回し、ソウルにしがみついた。
「よかったですね!マスター!ここは人通りがありませんから、このカオスを他人に見られる心配はありませんよ!」
「いや、そういう事はいいから俺を助けろ!」
ソウルは女性の腕を振り解こうとしたが、女性の腕力が異常に強く、振り解けなかった。その状況を冷静に見ていたマギアが通りを確認しながら言うと、ソウルは必死になってマギアに助けを求めた。そしてその10分後、落ち着きを取り戻した三人は、椅子に座りソウルに頭を下げていた。
「申し訳なかった…」
「すみません…あまりに良い背筋していた物で興奮してしまいました…」
「で?何を騒いでいたのですか?ブラックさん?」
「あれ?俺の名前言ったっけ?」
「骸骨島で一度お会いしていますね。ブラックさんが上半身裸で、道行く幼女に冒険者ギルドの場所を聞いていた時、うちのメンバーの女性が暴漢と間違えてブラックさんに一撃入れてしまいましたね」
「あ!あああ!思い出した!久しぶり!」
「ええ、久しぶりです。で?騒いでいた原因は?」
「これを見てくれ!」
ブラックが一枚のブループリントを広げ、ソウル達に見せると、鞘に銃機構を取り入れた刀が描かれていた。
「ガンストライカーの動画を見て、俺が追い求めていた武器はこれだって思ったね!いやぁ!あの動画は痺れたよ!」
「マギア、あの動画トマーチェさんに渡していたのか?」
「はい、ベヒーモスの祝勝会の時にメールに添付して渡しておきました」
「そうか。動画が喜ばれているなら何よりだな……おっと!話を戻しますね。これは?」
「居合刀「雷」!この刀で重要なのは刀じゃなく鞘の方だ。鞘に銃の機関を入れてトリガーを引いたら刀が飛び出す…つまりはその~アレだ!」
「高〇波ム〇サ〇ブレードですか?」
「そう!それだ!」
「あー大体わかりました。これを作ってくれる人を紹介してほしいと銃士ギルドを尋ねたが、無理だと言われて縋り付いていたと…」
「その通りだ!いや~我ながら情けない所を見せてしまったよ!」
「無様でしたね」
「マギア…本人を前にしてそういう事を言ってはいけないよ…例えそれが本当の事でも…」
「(あれ?さらっとディスられた?)」
ソウルがマギアを嗜めるが、ブラックはソウルの言葉を聞いて顔に青筋を立てた。
「これ位なら俺達で作れるな?」
「そうですね~高周波のエネルギーは魔力で代用できますし、銃機構や弾薬も問題ないですね~」
「本当か!?ぜひ作ってほしいのだが!」
ブラックが机に身を乗り出して期待したが、ソウルは首を横に振った。
「すまないが、今は出来ない…今、超命水の泉を探さなきゃいけないからその後なら大丈夫だ」
「ええ!?そんな!?」
ブラックは、ソウルの言葉に落胆して椅子に座ったが、すぐに顔を上げソウルの目を見た。
「じゃあ、その泉を探すのを協力するから、依頼料無料にしてくれないか?」
ソウルはブラックの言葉を聞いて、顎に手を当てしばらく考えた後、口を開いた。
「いいですよ」
「本当か!?じゃあ、早速俺のユニオンメンバーに聞いてみるぜ!」
ブラックがウィンドウを操作し始めると、ソウルは女性の方へと顔を向けた。
「そういえばお名前を聞いていませんでしたね。俺はソウルです、こっちが相棒のマギア」
「銃士ギルドのカミイズミ支部長、シアーです。初めましてですね。ギルドマスターからソウルさんのお話は聞いていますよ」
「そうですか…シアーさんは俺に何か用事がありますか?」
「ありますあります!…実はですね…ここは剣星の街と言われているほど剣で賑わっているのですが、どうにかして銃の普及率も上げたいのです…なのでソウルさんには新商品になる物を開発してもらってこの銃士ギルドを大きくしてもらいたいのですよ!」
「それはずいぶんと無茶を言いますね…新商品ですか?」
「はい!お願いします!もうこの小屋で夏や冬を過ごしたくないのです!お願いします!」
「パイルバンカーはどうなんですか?」
「パイルバンカーは、地味に売れている程で、場所代を払ったら雀の涙のオカーネンが残る程度なんです…ここに所属している二人の女の子が売り場で頑張ってくれてはいますが…」
「なるほど…新商品の開発は急務と言う事ですね…」
「はい…二人の女の子に給料も払えてない状態で…女の子達は払える時でいいですよって言ってはくれているのですが…とある所で我慢している二人を見てしまい…」
シアーはハンカチを取り出して涙を拭った後、鼻をかんだ。
「ですから、本部を救ったソウルさんのお力をお借りしたいのです」
「分かりました。何とかしましょう」
「あ!ありがとうございます!」
「ですが、さっきも言ったように俺達は今、超命水の泉を探しています。これは俺達の中で一番重要な事なので、後になりますがいいですか?」
「ええ、大丈夫です。その時は二人の女の子が悲しんで我慢している時間が伸びるだけなので…」
「っう…」
ソウルはシアーの言葉に眉を寄せて身じろいでしまった。どうやらこのシアーは、なかなかの強かさを持っている様だった。
「ソウル、解ったぜ!ユニオンメンバーからの情報だと、街の中央にある胴像の土台部分にヒントとなる文字があるらしいぞ?銅像の後ろを見て見ろって事だ」
ブラックがウィンドウを閉じてソウルに言うと、ソウルは微妙な顔をしていた。
「そこ…俺達が最初に行った場所だ…」
「…まぁそんな事も時たまによくある事だよ…」
「マスター?時たまによくある事とは一体…」
「マギア、その言葉には反応しなくていい…では、ブラックさん早速行きましょうか。シアーさん何が出来るか分かりませんが新商品何か考えてみますね」
「おう分かった!」
「お願いします」
ソウル達はシアーに挨拶した後、街の中央へと赴き、銅像の後ろを調べてみると金属のプレートがあり、その金属プレートには文字が書かれていた。
「剣聖カミイズミの伝説Ⅲ…剣聖のカミイズミ、決戦の地シーポンホーン山の頂でジャガンと戦い、死の淵を彷徨う怪我を負うも、ダマスクの森で見つけた泉の水を飲み全快する。さらには力がみなぎり、2度目の戦いでジャガンの首を上げる…」
「ヒントと言うか答えが書いてありましたね!」
「フォメルさん…何故その事を本に書かなかったんだ‥‥」
「きっとフォメルさんも銅像に答え書いてあるんだし、行けば分かるだろ…だったんじゃないでしょうか?」
「つまり、それを見逃した俺は間抜けだと?」
「…そうですね!」
「ゴフッ!」
マギアの同意で、ソウルの心にクリティカルダメージが入り、ソウルは地面に突っ伏した。
「あらら…マスターがしばらく再起不能みたいなので、私の方で全員招集しておきますね」
マギアが、ウィンドウを操作して全員を招集するとその10分後、全員が集まった。
「お待たせ―」
「戻って来たわよう!」
「お帰りですアップルちゃん、ティー」
「あれ?ソウルは?」
「あそこで腐りし者になってます」
マナリアがソウルを指を指すと、ベンチでスライムの様になっているソウルがいた。
「…何があったの?」
「ここに答えが書いてあったぽくて、それに気が付かなかったソウルさんが自分は間抜けか?とマギアに聞いたら同意されてあんな風になっちゃったみたいですよ?」
「バ〇ルスライムみたいね…」
「まぁあんな所に答えが書いてあるとか普通思わんよな…」
アップルがソウルを呆れながらモンスターに例えると、急に男性の声が横から聞こえて来て、アップルは、声が聞こえて来た方を向いてみると目を見開いて驚いた。
「あ!あんたはあの時の変態!」
「誰が変態だ!確かにあの時リアルだったら事案だけど、ここはゲームの中だから何も問題も無い!だから変態じゃない!それに俺は幼女より乳輪とケツがでかい女が好みだ!だから幼女には手を出さない!」
「やっぱり変態じゃないの…」
「変態じゃない!ブラックハウリングだ!」
「え?変態とルビが振ってあるブラックハウリング?」
「おい!それは止めろ!定着したらどうするんだ!」
アップルとブラックが漫才の様なやり取りをしていると、クラウンが手を叩いて注目を集めた。
「はいはい、皆さん集まりましたね~次の目的地に行きますよ~ほら、ソウルさんいつまでも〇ブルスライムしてないで行きますよ!そこの漫才はこれが終ってからやりましょうね!」
「漫才なんてしてないわ…ただこの男をからかっていただけよ…変態とルビ振られそうな男とね…」
「…しまいには泣くぞ…」
「はいはい、行きますよ~」
クラウンが先頭に立ち、ソウル達は次の目的地「ダマスクの森」へと向かって行った。
デジャブ感かんじちゃった?
ジェットストリームブラックになりそう…ってまんま黒い〇連星を思い浮かべそうな名前ですね!
新商品何にしようかな…
ソウルはサイコロを振った。2が出た!残念!最初に戻る!さらに最初に戻った人は一回休み!
モチベ維持に評価お願いします! お願いします!
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