国境越え
すみません!NoMan‘sSk〇やっていて執筆が遅れました!宇宙は広大ですね…
完成したので投稿です。だいぶ遅れた事を謝罪します!申し訳ござらぬ!
ではお楽しみください。!
帝国から国境を目指して、街道をローラーダッシュで爆走していたソウルは、仲間達の状況を確認する為、先に見えている道祖神の前で一旦止まり、ウィンドウを開いてマギアと連絡を取った。
「マギア、そっちはどうだ?」
「無事、国の国境を越えました」
「早いな」
「皆さん速さに特化したマウントに乗っていたのですぐ国境を越えられましたよ。ええ、それももう速かったですよ…サラマンダーよりも…」
「おい!それは止めろ!」
「マスターの方はどうですか?」
「…ああ、よく釣れたよ。6攻逢魔の一人が出てきた時は、さすがに勝てないからマズイと思って咄嗟に嘘ついたけど何とかなった」
「それはよくご無事で…」
「ああまぁな……よし、それじゃあ無事に皆が国境から出たのなら問題ない。俺も急いで出るとしよう。マギア、来る時は奴らに見つからない様に来てくれ」
「了解しました。ジャバワークで高高度飛行して行きます」
「解った」
ソウルは通信を切ると、道祖神に食べ物をお供えして手を合わせた後、脚部のモーターを鳴らしローラーダッシュを再開した。
「(…あれ?なんか…妙に体が軽いな?)」
道祖神に手を合わせた時から妙に体が軽く感じ、ソウルは首を傾げながらも国境を目指した。
「帝国の船渠を吹き飛ばした重罪人がここに向かっていると宰相様から連絡が入った!今からここを通る奴は全て拘束しておけと命令が来ている!気合入れて掛かれ!」
「ハッ!」
国境にある関所にたどり着いたソウルは、すぐには通らず少し様子を見ようと考え、茂みに隠れながら関所を観察すると、その関所を守る兵士達が上官に指示されながら慌ただしく動いていた。
「(光学迷彩で通るか?…いや、北に逃げたという情報を与えないといけないから完全に姿を消すのは不味いか…)」
ソウルがどうするか考えていると、丁度関所を通ろうとしていたプレイヤー達のPTがいた。
「おいそこの来訪者!ここの関所は現在通行止めだ!帝国に引き返せ!」
「ああ!?マジかよ!ここ通らないとクエストが時間切れになっちまうんだけど…」
「知るか!こっちは上の命令でこうしているんだ!どうしても通りたくば宰相様に許可を取れ!」
「いや、それをしている時間も無いんだってば!クエスト時間切れで失敗したらお前が責任取ってくれんのか!?」
「だから知らんと言っている!これ以上騒ぐと拘束するぞ!」
「…っち…」
プレイヤーが来た道を引き返し、仲間達の元に帰って行くと、どうするか話し合いが始まった。
「(申し訳ねぇな…俺のせいで他のプレイヤー達が割を食うのは忍びないな…仕方ない…ここは関所破りするしかないな)」
ソウルはファントムを両手に装備し、他の兵士より少し豪華な装備をしている兵士を狙った。
「指揮官出会ってくれよ…【サイレントアサシネイト】」
スキルを使い引き金を引くと、弾丸が無音で発射され、狙っていた兵士の頭を貫いた。
「な!なんだ!?」
「敵襲!敵襲!」
「どこからだ!?」
「隊長がやられた!どうすりゃいいんだ!」
隊長が殺られた事で関所の兵士達が混乱し、チャンスと見たソウルは、茂みから出て関所へ向かった後、ファントムの引き金を連続で引いて行った。
「奴が帝国の船渠を爆破した奴か!?ぐぁ!」
「止め…うわぁ!」
「ギャァ!」
関所の中心でローラーダッシュ使った回転をし、全方位に向けてファントムを乱射すると、兵士達は体の何処かに弾丸が当たり、地面に倒れていった。
「(よし、大体倒したな!後は扉を破壊するだけだ!)」
ソウルは、国境を封じている木製の扉に向けて銃を連射した後、全力で扉を蹴り破壊した。
「兵士諸君、任務ご苦労、さようなら」
ソウルはローラーダッシュで破壊した門を通り、国境を越えた。後に残されたのは地面に倒れて呻いている兵士達と何が起こったのか理解できず、ただ茫然と立ち尽くして見ていたプレイヤー達だけであった。
国境の関所を超え、街道を暫く進んでいたソウルはこの辺でいいかと思い、ローラーダッシュを止めた後、近くの森の中に入って行った。
「ここらでマギアを呼ぶか…」
森の中を進んでいくと、木々の間が丁度よく開いている場所を見つけ、ソウルはそこでウィンドウを開きマギアに連絡を取った。
「マスター、そちらに向かっても大丈夫ですか?」
「ああ、問題ない」
「了解しました。3分お待ちください」
「解った」
マギアとの通信を切ると、左上にカウントが表示された。
「少し休憩するか…」
夜の森なので警戒しなら地面に腰を下ろすと、少し遠くから茂みを掻き分ける音が聞こえて来たり、虫の音が聞こえて来たが、パワードスーツの機能で周りを真昼の様に見れるとしても、言いようのない夜の森という独特の恐怖がソウルを包み込んだ。
「…マギア…早く来てくれないかな…」
ぼそりと呟いたソウルの言葉すら、夜の森に飲み込まれて行ってしまった。そして三分後、上空からジャバワークが降下して来た。
「お待たせしましたマスター!……どうしました?」
「……ナンデモナイヨ…」
「そ…そうですか…」
体育座りで待機していたソウルは、G・アークを解除した後ジャバワークに乗り、巨獣達の決闘場の拠点へと飛び立った。
「マスター、この後はどうしますか?マスター達と敵対している奴らの顔も解りました。仕掛けますか?」
「いや、まだだ。まだその時ではない…あいつら必死で手を伸ばしてほしい物を掴もうとしている時、横から手が出て来てその欲しい物が目の前で奪われたら、さぞ面白い顔をするだろうが…それをするための準備が整っていない」
「楽園の鍵ですね」
「ああ、そうだ。マッドパラサイトマザー、ルイン・ベヒーモスの角そして何か特別な水を用意して何処か特定の場所でそれらを使う」
「水と場所ですか…では次は水探しですか?」
「ああ、楽園と関係がある水を調べないとな…もしかしたらファメルさんの本が役に立つかもしれない」
「ああ、確か伝説のアイテムや伝承等が書かれた本でしたね。載っているでしょうか?」
「まだ、見てないから解らないけど載って無かったらファメルさんの所に行って直接聞いてみよう」
「そうですね。では、拠点まで飛ばしますよ!」
ソウルが頷くと、ジャバワークは徐々にスピードを上げていった。
「おっす!ソウルお帰り!」
「ただいまユメミルク。皆は帰ってきているのか?」
「おう、帰って来てるぞ!今参謀達に報告していぞ」
「じゃあ、俺も報告しないとな」
「おう、会議テントでやっているからそこに向かえ」
「あいあい、了解」
ユメミルクと別れ、会議テントに向かいテントの中に入ると、地面に置かれた直径1mの円盤型の機械から立体映像が現れていて、帝国で取って来た情報が掲載されていた。
「マギア、データを渡したのか?」
「はい、先に戻るという事だったので006さんにデータを渡した後、マスターを迎えに行きました」
「なるほど」
「あ…ソウル…お帰り…」
「ククルさんただいまです。今戻りました」
「ソウルさんお帰りなさい。早速だけど報告してもらっていいかな?」
「了解です」
グリムニルがソウルに言うと、ソウルは頷き円盤型の機械から出ているUSB端子をG・アークの召喚器に繋げ、バーコードが撤退した後の事柄を報告した。
「…この6攻逢魔のマトン天?のレナっていう子…随分と…ちょろいね」
「ええ、何かこう…別ゲーで低いスペシャル値でも[説得]したら[成功]したようなそんなちょろさでしたね」
「レディーキラーのパーク無しですねこれは」
全員が立体映像を見ながら、グリムニルの言葉に頷いた。
「他の12人について情報はありますか?」
「ないです」
「解りました。ソウルさん、今回の潜入お疲れさまでした。今回の件で敵が誰なのかはっきりとわかりました。ありがとうございます」
「いえ、俺も知りたかった情報なので特に御礼とかはいらないですよ。でも、今回潜入に協力してくれた皆は労ってあげてください」
「ええ、もちろんですよ。今日はもう遅いので、明日の夕方5時位に打ち上げするらしいですよ?」
「急展開な事態が起こらなかったら参加しますよ」
「そうなったら宴会どころの話じゃ無くなりますね…ですが僕の見立てだと、しばらく何も出来ないでしょう」
「周辺国に売ると言ったし、飛行船は全て吹き飛ばした…足を捥いだ状態で何かしてくるのなら大したものですよ」
「ただ気がかりなのが、暗殺集団や犯罪者達の動きですね…これらは注意しておかないといけません」
「国境外での活動もあり得ると?」
「ええ、犯罪者ですからね…帝国だけが活動拠点ではないでしょうし、暗殺者に限っては独自のネットワークがあるみたいで油断できませんよ」
ソウルはグリムニルの言葉に眉を寄せた。
「解りました。俺も注意しておきます」
「その方がいいですね。では僕は雑用を済ませたら落ちますよ。お疲れさまでした」
「グリムニルさん、お疲れ様でした」
グリムニルと別れ、会議テントを出たソウル達は、ノアールのいるテントへと向かった。
「ノアール、今帝国から帰ったぞ」
「あ!ソウルさん!お帰りなさい!どうでしたか?帝国の民の様子は?」
「表面上は何の問題も無く普通に暮らしていたよ。ただ、何かを発掘する為に、何かの罪をでっちあげて発掘作業に強制していたけど」
「発掘?…もしかしてそれってタルタロスの大門の事ですか?」
「知っているのか?」
「詳しくは知りませんが、帝国に伝わっている伝承だと地獄の様な場所と繋がっているらしいそうです。それが本当かは知りませんが…」
「なるほど…(地獄のような場所?…もしかしたらナガトさんの先祖達がいた世界か?)」
「それで…帝国で悪い事をしている人達は分かったのですか?」
「ああ、帝国の宰相ボトワンが一番上だと思う」
「え!?ボトワン宰相が!?そんな!人柄もよく父様も厚く信頼している人なのに…僕もよく相談に乗ってもらっていました…」
ノアールが下を向いて、悲しい表情を顔に浮かべた。
「人の本性は分からない物だよ…ノアールだって俺の本性がどんなのなのか解るか?」
「!……」
ソウルが言った言葉をノアールは理解し、ただ顔を下に俯いたまま動かなくなってしまった。
「ノアール、これは俺も言われた事なんだが…「君に関わって来る人を良く見ろ。いい所、悪い所、癖…全部見た上で付き合って行くか行かないかを決めろ」…この言葉を君に贈ろう」
「見る目を養えって事ですか?」
「端的に言えばな…」
「出来るでしょうか…僕に…」
「出来る出来ないの話ではない。ノアールは人の上に立たなきゃいけないから、そういうのは必ず必要になって来る。信じてた奴に裏切られて大切な物を壊されたりしたくないならやるしかないんだよ」
「…そうですね…解りました!やって見せます!」
「その意気だ。じゃあ俺はそろそろ寝るとするよ。お疲れノアール、おやすみ」
「はい!お疲れ様でした!おやすみなさい!」
ノアールのテントから出たソウルは、ログアウトボタンを押そうとした時、ソウルの上空から何かが降って来た。
「やったわよう!進化に成功したわよう!」
ソウルの頭上から降って来たのはティーで、慎重が約40㎝まで大きくなっていた。
「お?ティー大きくなったな?」
「ハイピクシーなのよう!これからもっと大きくなって最終的にティターニアになるのよう!」
ソウルに肩車しているティーが胸を張って進化を喜んでいた。
「ティー、マスターはお疲れですので鞄の中に入りなさい」
「そうなのよう?じゃあ仕方ないのよう!」
ティーがアンジェラに貰った最初の鞄の中に体を入れると、顔だけを外に出していた。
「…マスター…その…」
「いうな…解ってる…後でどうにかしないとな…」
腰のあたりでティーの頭だけが飛び出していて、ソウルの見てくれがどこぞの野蛮人が討ち取った首をアクセサリーにしている様なサイコじみた姿だった。
「どうしたのよう?落ちるんじゃないのよう?」
「ああ…何でもない…」
ソウルは顔に青筋を立てながら、ログアウトボタンを押した。
道祖神に食べ物をお供えして手を合わせると、移動速度上昇のバフが30分つきます。七千階段の石碑みたいなものですね!
関所の兵士はなるべく殺さない様にしてます。目撃者を作らないといけないので
森の中で体育座りの待機していたソウルは、目からハイライトが消えてます。
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