青の証
お楽しみください!
2025/04/22 色々修正
向かっている方向を間違えて、ならず者達の拠点を潰したソウル達は、拠点内を粗方漁った後再び正しい方角に向けてジャバワークで飛んでいた。
「ソウルさん、アイテム欄に賞金首の討伐証って言う物が入っていたのですが、明らかにこれ…生k」
「マナリア、それ以上口にしてはだめよ!多分何処かに渡せば何かしら貰えると思うから、その事には触れないでおきましょう…」
「そうだよう…鞄の中にあれが入っているなんて考えちゃだめよう!」
「俺も、ティーの意見に同意する」
「そうですね…アイテム欄の中にならず者のあれが入ってるなんて怖すぎますから、これ以上触れないでおきますね…」
それからソウル達は、話題を変えジョブチェンジしたら最初に何をやるかで盛り上がり、2時間の飛行で目的地のアインマルに到着した。
「次の者!身分証を見せろ」
「はいどうぞ」
ソウル達は、門番の衛兵にギルドカードを見せ都市の中に入ると、都市はスチームパンクとサイバーパンクが合わさった様な近未来の都市で、各建物伸びている金属の配管から蒸気を出しており、通りにはホログラムの看板やネオンの看板が輝き都市全体が怪しい雰囲気を出していた。
「一気に世界観が変わったわね…」
「なにか空気が汚れてそうです…」
「汚れてるわよう…外にいるのは無理だわよう…」
ティーが弱弱しく飛び、ソウルの鞄の中に入り避難した。どうやら空気が汚れていて妖精族には辛い環境の様で、衰弱しているのが解った。
「ティー大丈夫?」
「鞄の中に居れば平気よう」
「しばらく鞄の中で大人しくしていろ、多分しばらくこの都市に留まると思うから」
「わかったわよう」
「大丈夫かしら?」
「鞄の中なら大丈夫だと言っていたし、「転職の大社」を探すか…あ、冒険者ギルドに行って地図貰えば場所がわかるか」
「では、冒険者ギルドのルートを表示しますね」
マギアがウィンドウを操作するとソウルの足元に光の線が浮かび上がった。
「この都市の冒険者ギルドで登録済ませた後、早速「転職の大社」に向かいましょう。そこでクエスト受けた後、観光でもしますか」
「観光、いいわね」
「楽しみです」
「何か新しい物が見つかる予感がします」
冒険者ギルドでカードに紋章を追加してもらった後、この街の地図を貰い「転職の大社」の場所を調べてみると、北西の方にあるのが解った。ソウル達はギルドを出た後、早速北西にある「転職の大社」へ向かって行った。
「この場所は和風の神社ね、ここだけ近未来感が無いわ…」
「そうだなぁ…」
「この都市は不思議な場所ですね…近未来の風景が広がったと思ったら今度は神聖な雰囲気がある神社があるのですから…」
「カオスですね!マスター」
「黒いパワードスーツを着た大統領が出て来ても、俺は驚かない自信があるぞ」
ソウル達は、長い石階段を昇り続け鳥居の前まで来ると、マギアが何かに反応した。
「マスター、この鳥居の先から神聖なエネルギーを感じます。この先に入るとアンデット系など不浄属性を持っている者に大ダメージが入るようです」
「…俺、右腕呪われているのだけど…大丈夫か?」
「解かりません…」
「そうか…じゃあ試してみるか…」
ソウルは、ゆっくりと鳥居をくぐってみたが、何も起きなかった。
「大丈夫みたいだな」
「何事もありませんか?」
「ああ、デバフに掛かっているとかステータスが減少したとかもない」
「そうですか…」
「ソウル達?早くいくわよ!」
「ああ、解った」
アップルの声に反応し、ソウル達は看板に従い社務所へ向かって行った。
「すみません、ジョブチェンジクエストを受けたいのですが」
「はい、ではジョブチェンジクエストについてご説明しますね。最初こちらのおみくじ筒から番号が書かれた棒を引いてもらい、棒に書かれた番号の引き出しから一枚上からお取りください。そこに書いてあるアイテムを奉納してもらえれば、ジョブチェンジクエストが受けられる資格を得られます」
「指定数も書いてありますか?」
「はいあります」
「期限とかはあるかしら?」
「いえ、本クエストではないので期限は有りません。ただ、お引きになったアイテム指定の紙も一緒にご提出してもらわないと受け取れませんので、紙の紛失にはご注意ください。万が一紛失してしまった場合はまた最初からおみくじ筒から引いてもらう事に成ります」
「指定アイテムを集めたらここに持ってくれればいいのですか?」
「はい、こちらで承っております」
「了解した。じゃあ俺ら三人挑戦させてもらう」
「はい、畏まりました。ではこちらのおみくじ筒をどうぞ」
ソウル達は、それぞれ一回づつ引いて行き、指定された番号の引き出しから一枚の紙を取って行った。
「49番…っとこれだな…なになに…「青の証 ×3」っと…」
「私は、和酒 ×120本 ですね」
「私は、虹色山女魚 ×30匹 だわ」
「和酒は東の地のお酒ですね、虹色山女魚は、釣るのが難しいですが近くの川の上流に沢山いますよ!それで…青の証ですが…すみません、初めて聞くアイテム名なので情報がありません…申し訳ないです…」
ソウル達に説明した巫女服の女性が、深々と頭を下げて謝罪してきた。慌ててソウルは、巫女服の女性の謝罪を止めると、友人に聞いてみるという事でその場を収めた。
「マスター…いやな予感がします…」
「奇遇だな!俺もそう思っていた所だよ」
巫女服の女性が、聞いた事ないと言ったアイテム「青の証」に不安を感じながらもホワイトローズに連絡を取った。
「申し申し!白き薔薇殿は今大丈夫で候?」
〈大丈夫で候…ってなんだ?この返しは…どうしたの?〉
「ジョブチェンジクエストの最初でアイテム指定されたのだが「青の証」って言うアイテムの情報何か知っているか?」
〈あああああああ…青の証!?ま…まじかよ…〉
「ん?どうした?」
〈今すぐ、その紙を捨てろ!今すぐにだ!〉
「え?なぜ?」
〈達成不可能だからだ!〉
「マジかよ…」
ソウルは言われた通り、巫女服の女性にばれない様、紙を廃棄しようとしたが、破棄できませんと表示が出た。
「破棄できないのだが…」
〈…そんな…馬鹿な…もう一度だ!〉
もう一度ウィンドウのゴミ箱アイコンに紙を移動させ破棄を試みるが、今度は「不思議な力によりこのアイテムは破棄できません」と表示が出た。
「不思議な力によりこのアイテムは破棄できないって表示が出たんだけど…」
〈その時、不思議な事が起こった!…じゃなくて!え?あり得るのか!?破棄できないって…あれか?C帝国か!?もしくは太古の闇の組織の仕業か!?」
「その場合、光子剣振り回せば何とかなるか?…俺銃士で剣使えなかったわ」
〈冗談抜きでやばいぞ!青の証は発掘かその都市近くの沼に住むサハギンと昆虫を合わせた様な雑魚モンスターを倒せばドロップするけどドロップ率が0.01%以下だ…発掘も同じく…」
「それを3つか…」
〈みみみみ3つ!?これは、運営に連絡した方がいいLv…〉
「運営に連絡するのは最後にするよ…とりあえず挑戦してみる!それで駄目だったら連絡してみるさ」
〈本気か…まだ、ジョブチェンジクエストの資格取りの段階だろ?…挑戦するのは構わないが…無理はずるなよ…」
「ああ、解った。情報ありがとな」
「御武運を!(アイテム運を)!」
「ありがとさん」
ソウルは、ホワイトローズとの遠距離会話を終わらせ、会話の内容を全員に伝えた。マナリアとアップルはホワイトローズと同じく運営に連絡した方がいいと言ったが、ソウルは挑戦したいと言って二人を説得した。
「ソウルさんがそこまで言うなら私は、応援しますよ。もちろん手伝います」
「う~ん、じゃあソウル…期限を決めましょう?ユニオン名や副リーダーも決めなくちゃいけないし、初期段階のクエストで足踏みとかしていられないわ、どうする?」
「期限付きで大丈夫だ」
「そう…じゃあ、三日でどう?ユニオン登録期限の前日までに「青の証」×3を集める…無理だと思ったのならすぐ運営に連絡するということで」
「ああ、大丈夫。根拠や確証は無いがやってやるさ」
「私達もアイテム集めに忙しくなってあまり手伝えないと思うけど、隙を見て手伝うわね」
「ありがとう、感謝するよ」
「じゃあ、これから都市を観光したらアイテム集めに動くっていう事で」
「それで問題ない」
「私もそれでおkです!」
「怪しいお店の中にレアなアイテムとか売ってませんかね?マスター?」
ソウル達はアップルの提案に頷き、アンイマルの都市を観光に向かった。その途中、ならず者の討伐証を換金できる場所を探して、ならず者のアレを全部オカーネンに替えた。その時に得たオカーネンは、思わず笑ってしまうほど多くあり、なぜこんなに多いのかと職員に尋ねてみると、どうやら提出したアレの中に高額の賞金首が複数あったらしく、それが理由だと話してくれると、ソウルは納得して頷いた。そして、換金を済ませたソウル達は、商店が立ち並んでいる通りに向かい、様々な店舗で色々な物を買い込んだ。
「マスター!競売所や怪しいお店で素材結構買えましたね!これならいろいろ装備作れそうですよ!」
「そうだな、あの素材も手に入ったし開発してる物が一気に進むな」
「ソウル?ハンマーの件忘れてないでしょうね?」
「ソ…ソンナコトナイヨ―!ワスレテナイヨー!(高音)」
「ほんとでしょうね…まぁいいわ!忘れていなければ。じゃあ私達はアイテム取りに向かうわね」
「了解した。何かあったら連絡してくれ」
「ソウルさんも何かあったら連絡してくださいね!では、行って来ます!」
マナリアとアップルは、指定されたアイテムを取りに向かい、ソウルも都市の近くにある沼に向かって行った。
「サハギンと昆虫が合わさった様なモンスターだっけ?」
「そうですね、どう考えてもグロテスクモンスターだと思うのですぐわかると思いますよ」
「そうだなぁ…サハギンと昆虫だもんなぁ…ん?…あれか?」
ソウルの視線の先には、沼からちょうど出てきたサハギンの体にハエの頭を付けた個体や、トンボの頭など昆虫の頭を付けたモンスターがいた。
「あれの名前わかるか?」
「検索してみますね……ありました。「マッドパラサイト」と言うらしいです」
「パラサイト…寄生体って事か…」
「サハギンらしく槍など武装していますが、特殊な攻撃をしてくるかもしれませんのでお気を付けください」
「解った。じゃあ行くか!」
「戦闘行動を開始します!」
茂みから飛び出し、マッドパラサイト達に銃口を向けて散弾を発射すると、攻撃されたマッドパラサイト達はソウル達に接近して、持っていた武器で攻撃してきた。
「モンスター簡単討伐其一!足を撃ち抜く!」
マッドパラサイトの攻撃を回避した後、モンスター達の足を狙い散弾を発射すると、散弾が当たったマッドパラサイトは地面に転倒した。
「其二!転んだら頭を狙い倒す!」
転倒したマッドパラサイトに、散弾を発射して黒い霧に変えたが、最後の1匹が体から分離して飛び始めた。
「うわ!とんだぁ!マゼラア○ックだ!」
「マスター…驚いてそんなに距離を取らなくても…」
驚いたソウルは、バックステップで距離を取りながら言うと、マギアが飛び始めた頭部部分に機関銃を連射して黒い霧に変えた。そしてこの後もモンスターを倒していき、目に見える範囲に敵の姿が見えなくなると、ソウルは青の証がドロップしたかチャット欄を確認をしてみたが、青の証はドロップしていなかった。
「まぁ、最初だからドロップしないのは当たり前か…次行こう」
「索敵しますね」
それからしばらくの間、ひたすらマッドパラサイトを倒していったが、一向に出なかった。
「ま…まだ…初日だ…慌てる様な時間じゃない…」
「結構倒しましたが出ませんね。マスター?もう結構遅い時間ですが続けますか?」
マギアの言葉を聞いて、ソウルはリアル時間を調べてみると、もうすぐ午前2時になりそうな時間だった。
「今日は徹夜して頑張るぞ!」
「了解しました。ですが体調など悪くなった場合は、すぐログアウトしてお休みになってくださいね」
「あいよ」
そこからさらにソウルとマギアは、マッドパラサイトを倒し続けていった。
狂気の青の証…何か神の見えざる…何かを感じますね…まぁソウルが青の証を引いた理由は、理由があるのですよ。
青の証をとある所に持って行けば、強力な武器防具と交換できますが、ソウル達はその情報は知っていは居ません。奉納しなくてはいけないので交換できないですが
ユニオン名まだ決まらず…
ジョブチェンジ簡単にできると思った?残念!高難易度でした!状態ですね…これにも理由はあります。
モチベ維持に評価お願いします! お願いいたします。
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