夢落ちの異世界転移
更新が今日一回だけだと思っていたのか?(ブロ〇ー風)===ポウゥゥゥン===((投稿))
本日2話投稿です!
記念話!いつかやると言っていましたのでやってみました!異世界転移物です!テンプレマシマシです!
ん!?ちょっとそこのあなた!異世界転移物かよーって思いましたね?…安心してください!夢落ちですよ!(耳元で囁き
お楽しみください!
「お疲れソウル」
「お疲れ様です」
「またね~」
「おう!また明日な~」
「皆様、お疲れ様でした」
「また明日なのよう!」
とある日、ソウル達はWonderful Planetの世界で遊んでいたが、現実の時間が就寝時間近くなり、PTを解散した後、各自ログアウトボタン押して現実世界に帰って行った。そして、現実世界に戻って来たソウル事田中総一郎は、頭からFDVR機器を外すと、携帯の中にいるマギアが話しかけて来た。
「マスター、本日もお疲れ様でした。今日も稼げましたね」
「マギアもお疲れさん。そうだなぁ…目標金額までまだまだだけど…」
「ユニオンホームは高いですからね。明日も地道に頑張って行きましょう」
「だなぁ…あ、競売所に登録したアイテムは売れたか?」
「はい、順調に売れています。中でも鉱石系が一番ですね」
「そうか…なら明日は鉱石をドロップするモンスターを狩るか」
「であれば、ワーム種がよろしいかと思われます」
マギアの言葉に、総一郎は首を傾げて聞き返した。
「ワーム種?」
「はい。‥と言うのもこのモンスターの設定に「地中深くに住み、普段は土や岩を食べて生きている。なので討伐時には希少な鉱石が見つかる事もある」とあります。通常ドロップには高級肥料や小~中ランクの鉱石も出ますし、レア鉱石をドロップする確率は低いですがやってみる価値はあると思われます」
「ほ~じゃあ、明日はワーム種に挑戦してみるか」
「了解しました。明日のログイン完了までにいろいろ調べておきますね。本日は以上で?」
「ああ、ありがとう。以上だ」
「畏まりました。ではマスター、お疲れ様でした。おやすみなさい」
「おやすみ~」
マギアのお辞儀と共に、スマホの画面が暗くなったが、すぐに明るくなり今度はティーの姿が映った。
「ちょっと~!話が終わったんなら私と遊びなさいよう!」
「ダメですよティー。貴女はこれからお勉強です」
「ひぇ~なのよう!」
ティーの悲鳴のような声が携帯から鳴り響き、携帯の画面が暗くなると、その後の携帯からは何の音もしなくなった。総一郎は、少し携帯を見ていたが「いつもの事だな」と考え、寝支度を始めた。
「おやスマイル4016円~っと…」
寝支度を済ませ、ベッドに入ったソウルはしょうもないダジャレを行った後、深い眠りに入って行った。
「……‥‥んがっふ!?‥‥ん~?ここは…あれ?俺何時ログインしたっけ?」
ソウルが上半身を起こした後、寝ぼけ眼で辺りを見回してみると、目に入ってきた風景は、広大な大草原だった。
「‥‥ウワー‥‥見事な大草原…草生える…いや生い茂ってる…Haha…」
なぜこんな所で寝ていたのか理解できず、しばらく考えていたが、自分の胸に重い物が二つある感覚がして視線を下に向けると、ソウルは目を大きくさせて驚いた。
「こ…これは乳!まごう事なきお乳!しかもかなりの御手前!…だと!?」
ソウルは、恐る恐る下から自分の胸を持ち上げてみると、結構な重量感があり、形もいい物だと理解できた。
「…え?女体化?…は!まさか!?」
しばらく自分の乳を上下に動かして揺れを楽しんでいたが、ハッと現実に戻り、腰のベルトを緩めてズボンの中を確認してみると、いつも見慣れている物があったが、玉の存在が無かった。
「…ふた〇りか~…俺もいろんな事に巻き込まれて来たけどふた〇り化は初めてだなぁ…」
余りの驚きに思考が半ば止まった言葉を呟き、腰のベルトを締め直した後、ソウルは立ち上がった。
「装備はゲームで身に着けていた物だな…武器も弾もある…あ!そうだ!マギア!マギアはいないのか!?」
ソウルは、全身の装備や武器を確認した後、マギアの事を思い出し、UIを開く動作をしてみると、何の問題も無くソウルの目の前にウィンドウが開き、「従僕・ペット」のタブを押して簡易表示されたマギアのアイコンを押した。
「はいは~い」
マギアのアイコンを押すと、何処かのコンビニが使っている様な入店音が聞こえ、ソウルの近くに魔法陣が現れた。
「どうしました?マスター?…あら?マスター?そのお体…どうなされました?」
「…誰?…え?俺はマギアを呼んだはずなんだが…」
「はい?何をおっしゃっているのです?正真正銘私がマギアですよ?」
「え?お前がマギア?…どう見たって胸が控えめなメイド姿の女性じゃないか!?あの球体ボディはどうした!?」
「球体ボディ?…ちょっと何をおっしゃってるのか分かりませんね…私は生まれた時からこの姿ですよ?胸が控えめなのは、マスターがそう作ったからではありませんか!」
魔法陣から出て来たのは、メイド服を着た女性で、身長はソウルより二回り小さく、胸の大きさは控えめな大きさだった。
「俺が作った…馬鹿な!?そんな記憶な……あ、そうか…」
「?」
ソウルはそこまで言いかけた時、これは「夢の中」であると理解した。そして、そう理解した後、自分の頬をつねってみると、何の痛みも感じなかった。
「(痛くない…やはり夢か…)」
「どうなさいました?」
「いや、何でもない。とりあえずここが何処なのか分かるか?近くに街や村はあるか?」
「お調べします。少々お待ちください」
理解が確信に変わり、近くに街や村が無いか尋ねてみると、マギアは自分の目の前に、ウィンドウと半透明なキーボードを表示して調べ始めた。そしてその数分後、キーボードを打つのを止めてウィンドウを閉じたマギアは、ソウルに向かって口を開いた。
「ここから西の3kmの地点に人種と思われる反応が密集している所があります。かなりの反応があったので街だと思われます」
「ここから西に3kmだな…分かった。そこに向かおう」
「お供いたします」
ソウル達は、西に足を向けて街を目指し始めた。
「マスター…それにしてもふた〇りになってしまわれたのですね…大変良きと申し上げます」
「ん~…俺の属性にふた〇り属性は微弱にしか無かったのだが…まぁなってしまったのはしょうがないな」
「それでどちらをお食べになるのですか?」
「ん?お食べ?どういう事?」
「女性か男性かと言う話です」
「女性が…って!おいぃ!俺の人生をノクターンにするつもりか!?」
「やや…」
「ややってなんだ!?そんな予定ねーから!」
西にある街を目指していたソウル達は、その道中にある整地されていない森の中の道を歩きながら、たわいもない会話しながら進んでいたが、後方から猛スピードで走行してくる馬車があり、ソウル達は「危ないなぁ」と思いながら、道の脇にずれて馬車に道を譲ったが、ソウル達と馬車がすれ違う時に馬車の中にいた人物と目が合った。その人物は涙目になりながら、何かを必死に訴えている口の動きをしていた。
「マスター?どうやらあの馬車は追われているみたいですよ?」
「そのようだな。声は聞こえなかったが「逃げて」と口が動いていたような気がするし…」
馬車の後ろに視線を向けると、黒いフードとマントを身に着けた4人が、馬に乗って必死に馬車を追いかけている姿が見えた。
「イーグル!目撃者です!」
「相手は立った2人だ!どうとでもなる!殺しておけ!」
「了解!」
馬に乗った4人がソウル達を視認すると、その内の1人が先頭を走っていた男に確認を取った後、弓に2本の矢を番えソウル達に矢を放った。そして放たれた矢は、真っ直ぐソウル達に向かって行ったが、マギアはスッと体を横にして回避し、ソウルは顔を横に倒して回避した。
「マスター!頬に傷が!掠ってますよ!」
「あ?…本当だ。痛覚無いから解んなかったわ~…(完璧に回避したと思ったと思ってドヤ顔したけど掠ってた!すごく恥ずかしい!)」
「やりやがりましたね!ファッ〇ン・ド腐れ野郎!マスターの美しい顔に傷を!穣死に値する!!」
マギアは、自身の主人が傷ついた事に激怒し、スカートの中から「ウィンチェスターM1887」を取り出し、片手で構えながら先頭にいる男に発砲した。
「な!?」
「は!?」
「え!?」
頭が消し飛び、後ろに落馬した男の姿を見た残りの3人は、何をされたのか分からず、馬を急停止させて茫然としていた。そこにすかさずマギアは、スピンコックをして次弾をリロードした後2人目、3人目と絶命させた。
「うわぁぁぁぁぁ!!!」
最後の一人が恐怖の叫び声を上げながら、ソウル達と逆方向に馬を走らせて逃げ出した。
「逃げられるとでも?」
「待てマギア、最後は俺にくれよ」
「畏まりました」
ソウルは、アイテム欄から狙撃銃「Scarlett」を取り出した後、スコープで狙いを付けて息を止め、引き金を引いた。放たれた弾丸は、逃げ出した最後の一人の後頭部に当たり、落馬した。
「右後頭部にヒット!お見事です!」
「ふぅ~…」
深呼吸した後、Scarlettをアイテム欄に戻したソウルは、主人が居なくなった4頭の馬を捕まえ、その内の一頭に跨った。
「マスター?その馬達をどうするのですか?」
「勿体ないから売る!」
「なるほど理解しました。では、失礼します」
「おい、ちょっと…」
マギアはソウルの言葉に頷いた後、わざわざソウルが跨っている馬に乗った。そのマギアの行動にソウルは顔を顰めたが、目の前で笑顔になっているマギアに何も言えず、肩を一度だけすくめた後、馬を走らせた。
しばらく馬を走らせていると森が終り、街を守る為の外壁が見え始めた。そして更に進んで行くと、大きな門が見え、その門の前に人だかりが出来ていた。
「何かあったのでしょうか?」
「…さっきの馬車関係じゃないか?」
「ああ、なるほど」
ソウル達が人だかりに近づいて行くと、その殆どは兵士の様な軽鎧を装備しており慌ただしかった。
「ん!?なんだ貴様ら!?何処から来た!?」
「はい?どこって…そこの森から来ましたが?」
「!!…貴様らか!暗殺者と言うのは!ここまで追ってくるなんていい度胸だな!俺達がいる限り姫様達はやらせんぞ!」
「‥‥‥」
ソウル達に気付いた一人の兵士が、大声でソウル達に訊ねると、そこの声に反応して他の兵士が集まり出し、ソウル達を槍と大盾で囲んだ。
「マスター?やりますか?」
「絶対に敵対行動は取るな」
「了解しました」
マギアが小声でソウルに訊ねると、ソウルは首を横に振って答えた。
「投稿しろ!」
「待ってください!俺達は暗殺者では無く冒険者です!暗殺者っぽい奴らは襲って来たので射さ…撃退してきました!」
「嘘をつくな!」
「嘘ではありません!嘘だと思うなら森に行って確認してきてください!俺達はこのまま待ちますから!」
ソウルの言葉に兵士達は騒然とすると、隊長格と思われる少し豪華な鎧を着た男がソウル達に話しかけて来た。
「冒険者と言うなら冒険者カードがあるはずだ!それを見せろ!」
「分かりました」
ソウルがアイテム欄を開き、大事な物からギルドカードを取り出した。
「それを地面に置いて数歩下がれ!」
言われた通り、ギルドカードを地面に置いて数歩下がると、隊長格の兵士が大盾の間から現れ、ギルドカードを確認し始めた。
「何だこれは!?こんな物が冒険者カードなわけないだろう!ふざけるのも大概にしろ!」
「は?」
隊長格の男が、ギルドカードを確認したが急に怒り出し、ソウルのギルドカードを投げ捨てた。ソウルは隊長格の取った行動に頭に来たが、心を落ち着けて口を開いた。
「確かにギルドカードだったんですが…違ったみたいですね…」
「ギルドカード?なんだそれは!?そんな物ではない!冒険者カードだ!」
「ギルドカードではなく…冒険者カードですか‥‥であれば持ってないですね…」
「無いだと?ますます怪しいな!」
「では、森に確認しに行ってください!死体が4体転がってるはずですよ!この馬達はあの馬車を追っていた人達から奪ったものですから」
「奪っただと…?…いいだろう、確認しに行ってやる。だが…それも嘘だった場合は即座に拘束して牢屋にぶち込むからな!おい!確認しに行ってこい!」
隊長格の男が部下に指示を出すと、指示された数人の部下が馬に乗って森へと向かって行った。そして待つ事30分後、一人の部下が顔を青くしながら戻って来た。
「どうだ?あったか?」
「はい、確かに暗殺者の風貌をした4人の死体を確認しました…が…その…」
「何だどうした?」
「あ…頭が…うぷっ…」
死体の惨状を思い出したのか、一人の部下は馬から急いで降りた後、門の脇で嘔吐し始めた。
「…頭がどうしたというのだ…」
嘔吐している部下の姿を見ながら、隊長格の男が困惑していると、ソウルが口を開いた。
「証明出来ましたね?じゃあ、俺達は町の中に入ってもいいですか?」
「…いいだろう。だが、しばらく監視は付けさせてもらうぞ?」
「それでいいですよ」
「あと、その馬も没収させてもらう」
「(…っく…ここは素直に従ったいいか…)分かりました」
渋々ソウルは従うと、ソウル達を囲んでいた兵士達が門の奥に帰って行った。ソウルとマギアは、兵士達が完全にいなくなるのを待ってから、街に入ろうとすると、一人の女性兵士がソウル達に近づいて来た。
「貴方達を監視するヒルダです~。しばらく一緒に行動します~」
「ヒルダさんですか…ソウルです。こっちは俺の相棒のマギアです」
「はいは~い。よろしくです~」
「(なんか気の抜ける人だな…)」
女性兵士の雰囲気が、なんとなくポヤポヤしていて、本当に大丈夫か?と疑いたくなるような人物だった。
「お二人はこれからどうするのです?」
「…とりあえず身分証を作りたいと思います」
「あ~なるほど~…でしたら冒険者組合ですね~こっちですよ~」
ヒルダが手招きをした後、冒険者組合に向けて歩き出そうとしたが、ソウルはハッと思い出して踵を返した。
「あれ~?どうしました~?」
「投げ捨てられたギルドカードを回収しないと…」
「あ~なるほど~」
土に汚れ、踏まれた跡があるギルドカードを回収したソウルは、若干涙目になりながら冒険者組合に向かって行った。
「あ~そういえば~冒険者登録にお金かかるけど~大丈夫~?」
「…念の為聞きますが…通貨はオカーネンですか?」
「オカ―?なんですかそれ~?」
「マジか!…困ったな…だとすると無一文だぞ…」
「安心してくださいマスター」
マギアがウィンドウを開き、ガチャガチャと音が鳴る布の袋を取り出した。
「あの4匹の馬に乗せられていた荷物からお金になりそうな物を取っておきました」
「いつの間に!?いや、それを売ればお金が得られるな!でかした!」
冒険者組合までの道中、ヒルダがお金の事について聞いてくると、ソウルは自身が持っているオカーネンが使え無い事を知り、どうするかと悩んだが、マギアが馬に乗せられていた荷物から、いつの間にか拝借していた様だった。
「じゃあ冒険者組合に行く前に換金ですね~道具屋はこっちですよ~」
「(…拝借していた事を言及しないでいいのか?この娘は…)」
ヒルダに不安になりながらも道具屋へと向かい、そこでお金を得たソウル達は、改めて冒険者組合に足を向けた。
「この世界の通貨はルイン…銅、銀、金とありルイン銅貨100枚でルイン銀貨1枚になりルイン銀貨が100枚でルイン金貨1枚か…日本円だと銅貨一枚いくらだろうか?」
「露店の値段や道具屋の値札を見て計算してみましたがルイン銅貨1枚を日本円に換算すると30.2円だと思われます」
「なるほど。登録料はいくらだろうか?」
「えっと~確か~一人ルイン銅貨20枚ですね~」
「なるほど。俺とマギアが登録するからルイン銅貨40枚か…(日本円で1208円で一人だとその半分の604円か…)」
頭の中で計算しながら歩みを進めていると、先頭にいたヒルダが突然後ろに振り返りソウル達を見た。
「到着~ここが冒険者組合ですよ~」
「…ボロい…失礼しました。年季が入った場所ですね」
「涼しそうだな…いろんな意味で…」
「えっと~たまになんですが~冒険者さん同士が喧嘩して暴れるので~ボロいのは仕方がないですよ~」
「…直しても壊されるのならそのままでいいという事か…」
「組合員の人は涙目ですね」
ソウル達が目にしている建物は、木造二階建ての建物で、あちらこちらに修復の後やひび割れた壁などがある、一目でボロい建物だと分かる様な所だった。
「早速いきましょう~」
再びヒルダが先頭に立って冒険者組合に入って行くと、ソウル達もその後を追って入って行った。冒険者組合の中に入って行くと、酒の匂いや食べ物の匂いがし、微かな血の匂いも感じ取れた。
「おね~ちゃ~ん!新人さん連れて来たよ~」
「ヒルダ!職務中はお姉ちゃんじゃなくエレノーラと言いなさいと言っているでしょう!全くこの娘は何時まで経ってもおぼ‥‥‥‥」
受付にいたエレノーラがヒルダを叱った後、ソウルに視線を移すと、エレノーラは徐々に顔を赤くして固まってしまった。
「あれ~?おねえ…エレノーラさんどうしたんですか~?」
「ヒルダ!ちょっとこっちに来なさい!」
ヒルダの声で現実に帰って来たエレノーラは、死神の鎌を振る様なフリッカージャブを繰り出し、ヒルダの襟首を掴むと、そのままカウンターの内側に引き込んでいった。ソウル達は、エレノーラの異様に伸びた腕に驚き、目を大きくさせた。
「(ちょっと!何?あのお姉さまは!?べらぼうに別嬪ていうLVじゃないわよ!?あの人に指先でも触れられたら確実に堕ちるわよ!?)」
「(えっと~…詳しい事は聞かされてないんだけど~あの人達を監視するようにボルボ隊長から言われて~一緒に行動しているの~)」
「(一緒に行動!?何それうらやま過ぎて血涙が出るわ…)」
「(ここに来たのは~身分証が無いからで~冒険者組合に登録して冒険者カードを発行してほしいんだって~)」
「(え!?それを早く言いなさい!)」
エレノーラは身なりを整え、声の調子も整えた後、満面の笑みでソウル達に対応し始めた。
「冒険者組合にようこそ!本日のご用件は登録でよろしいでしょうか?」
「はい、お願いします」
「では、こちらの書類に記入をお願いします。また代筆も承っておりますので気兼ねなくお声がけください」
「分かりました」
ソウルとマギアは、書類を受け取った後、カウンターの脇に移動して記入し始めた。
「マギア…薄々感じていると思うけど…ここは異世界か?」
「はい、そうですね。マスターが私を呼び出した時からメインサーバーに問い合わせているのですが…ずっと読み込みがグルグルするだけで何の応答もありませんし、通貨や文字も違っています。完全に異世界と言って良いでしょう」
「それでなんだが…俺は日本語で銃士と書いたんだけど…何でかこの世界の文字に変換されてる不思議な現象に直面している…この世界の文字も普通に読めるし…」
「大変興味深いですね。所謂異世界テンプレと言うやつでしょうか?」
「それはアレか?異世界転生や転移したらチート能力が授けられるという有名な奴か?」
「そうそれです!無限の魔力で迫りくる敵を薙ぎ払ったり、強力な催眠術スキルで異性に性的な行為をするあれです!」
「…前者は分かるけど…なんでエロ催眠を選んだ?」
「いえ、マスターのお体がそういう方向性なので選びました」
「そういう方向性ってなんだよ!?そういう予定は無いからな!?…まったく…何て従僕だ…」
ソウルは、書類に書かれてある名前、職業、使用武器の欄にソウル、銃士、銃と書き込み受付に持って行った。
「はい、書類をお預かりしますね。では次にこちらの機械に手を置いてください」
「これは?」
「ソウルさんのステータスを冒険者カードに書き記す機械です。この冒険者カードに「ステータスオープン」と言うと現在ソウルさんのステータスや獲得スキルなど表示されます」
「…な…なるほど?」
イマイチよくわからなかったソウルは、右手の形をしている板に手を乗せてみると、その板の下にある謎の刻印装置が、ガリガリと音を出しながら動き出した。
「はい、もう離し貰っても大丈夫ですよ」
電子レンジのようなベル音が鳴り響き、一枚の冒険者カードが出来上がると、エレノーラはそのカードをソウルに渡した。
「紛失または破損した場合はルイン銅貨30枚かかるので気を付けてくださいね」
「分かりました」
ソウルはカードを受け取ると、早速ステータスオープンとカードに向かって行ってみると、青い半透明なウィンドウが開き、現在のステータスを表示した。
「(これはゲームの中のステータスがそのままだな…獲得して来たSPスキルもそのまま…ん?…なんだこれ?)」
ソウルは、半透明なウィンドウを下にスクロールして行くと、取った覚えのないスキル名が幾つもあり、それらのスキル名にソウルは驚愕し、気が遠く感覚を覚え、近くのテーブル席にスッと座った後、テーブルに肘をついて顔の前で手を組んだ。その姿は使徒と戦う某有名アニメの司令官のような姿だった。
「(性欲の権化って言うLvじゃねーぞ!これぇぇぇ!)」
口に出して叫べないので、ここの中で絶叫したソウルは、改めて表示されたステータス画面を見た。
「(なんだよ!?超〇倫・極って!訳解んねーよ!他にも超フェロモンとかパーフェクトレディーキラーとか絶対自動たらしって…それに〇ん〇ん代謝とか頭悪いスキル名もけっこうあるし…何だよこれ…何だよこれ!)」
性に関するスキルが異常に多く、口にする事も憚られる為に険しい表情をしていると、マギアがソウルのステータスを覗いて来た。
「あ!やっぱりそういう方向性じゃないですか!おめでとうございます!これなら分単位でとっかえひっかえできますね!ある意味での豊穣の神ですね!」
「嬉しくねーよ!例え豊穣を司っていたとしても邪神の類だよ!なんだよ!チクショウ!現実の俺はなんだ!?溜まってるのかよ!?」
「ええ、そうですね。夢なので仕方がないですね」
マギアの言葉を聞いたソウルは、世界がグニャりと歪んでいった。
「うひゃ!ふわ!」
ベッドから飛び出る様な勢いで、上半身を起こした総一郎は、全身が汗まみれになっている不快感と共に目を覚ました。
「マスター!?どうしました?悪夢でも見ましたか!?」
携帯の中にいるマギアが、ソウルの声に反応して心配する声を掛けると、ソウルはゆっくりと携帯が置いてある机に頭を向けた。
「ああ、酷い異世界転移物の夢を見た…何を言っているのか分からねーと思うが、凄く酷い夢だった…異世界テンプレとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ…もっと恐ろしい物の鱗片を味わった…」
「ポルナ〇フの名言が出る位恐ろしかったのですね…」
「ああ…にしてもすごく汗かいた…風呂入って来るよ…」
「行ってらっしゃいませ」
ソウルはバスタオルと下着を持って部屋から出て行くと、スマホの中にいるマギアがポツリと呟いた。
「マスターのハーレム冒険にこうご期待ですね」
マギアがそう呟くと携帯の画面が暗くなり、その後も何の音も出す事は無かった。
23ページ分です!
何故ふたな〇なのか?と問われたらそれは寝る前にワームの話をしたからです。は?と思った人は「ミミズ 性別」で検索してみてください。理由が解ります。
ふたな〇はバランスが大事だってそれよく言われているから!重要な事だから!
異世界物のテンプレで街や城の中に転移するのではなく、森や平原に最初に降り立つという物をやってみました。
必ずといって良いほど、森の中で貴族や王族が襲われているor逃げている
街へ入る門で一悶着!隊長格の人が物わかり良いのは、ソウルの美貌にやられているから
妹のヒルダはぽわぽわしていますが、姉のエレノーラはしっかり者です!百合属性値60あります。
ふたな〇が性欲強いのはデフォですね!なのでスキルも強いです。
夢落ちなので世界がグニャァするのはあたりまえだってじっちゃが言ってた!
マギアの意味深な言葉…
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