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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
真理者の腕
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もっと俺らを頼れよ

遅くなりましたが完成しました!


お楽しみください!

 ソウル達は、あれからまた何度も彼に挑戦し、第二形態の姿に苦戦していた。どうしても、彼の速さに付いて行くことが出来ず、第二形態の最初の攻撃で全滅を繰り返していた。


「あの速さは、本当に厄介ね…」


「罠を張っては見たのですが、発動する前に有効範囲から出てますね…」


「いつの間に…」


「鈍足になるルーン魔法を設置していました」


「罠もダメとなると…やっぱりステータスを上げるしかないかしら?」


「そうですね…あれほど速くなるにはかなりのSPが必要になりますよ…」


「氷の塔の無限沸きするする所あるじゃない?あそこで稼ぐのは?」


「そうですね、あそこに行きましょう…ってマナリアさんが限界の様ですね…」


 ソウルは、マナリアに目を向けると船を漕いでる姿のマナリアがいた。リアル時間を見れば、遅い時間になっていた事に気が付き、SP稼ぎは明日にすることに決め今日は、落ちる事ととなった。





「ふぅ…」


「お疲れ様です、マスター」


「マギアも、お疲れ様」


 現実世界に戻ってきた総一郎は、椅子から立ち上がり体を伸ばした。長時間椅子に座っていたので、体が硬くなっていた。軽い柔軟体操をした後、風呂に入る為着替えとバスタオルを持ち、風呂場に向かうと姉の美咲が色気のない下着だけを着けて風呂場から出てきた。


「姉さん…またそんなそんなかっこで…また母さんに怒られるよ?」


「えぇ~いいじゃない、暑いんだし」


「風邪ひいてもしらないよ?」


「いいもん、風邪ひいたら総ちゃんに看病してもらうもん」


「いや、しないからね?普通に母さんが文句言いながら看病するからね?」


「…最近弟が冷たいのだけど、どうにかして姉萌にさせたい件」


「どこぞの掲示板のスレみたく言っても、姉萌も看病もないですよ?」


「そんなー」


 しょんぼりした美咲がしぶしぶ寝巻に着替え、台所に向かった。総一郎は、風呂に入りゆっくりと疲れを落とした後、風呂から上がり寝巻に着替え、冷凍庫からアイスを取り出した。


「総兄ぃ…それおいしいの?」


「ずんだ餅と小豆が強い…」


 有栖が総一郎の食べているアイスを、怪訝な顔をしながら見ていた。


「まぁなんでも合わせればいいってもんでもないな……合わせる?」


「どうしたの?総兄ぃ?小豆の硬さで歯が欠けちゃった?それとも頭がキーンとしてる?」


「…あ、いや何でもない。ちょっと思いついた事があって考えてた」


「え?思いついたってどういう事?」


「ちょっと、ゲームが行き詰っててな~それで試したい事が出来たんだよ」


「なんだ、ゲームの事か~まぁ頑張って?」


 有栖は、話の興味が無くなり風呂場へ向かった。アイスを食べ終えた総一郎は、部屋に戻りスマホの電源を入れマギアに思いついた事を話した。


「マギア、思いついたのだがマナリアさんの水魔法で部屋の中を水浸しにして、俺の【発電】で彼を痺れさせるのはどうだろうか?」


「お勧めできません。マスターが【発電】を使用した場合、マスターが麻痺して動けなくなってしまいます」


「じゃあ、マギアのサンドブラストで泥地化して高速移動を分かりやすくするとか?」


「Non。私の【サンドブラスト】は小規模な物でとても泥地化出きる様な物ではありません。障害物の設置?」


「Non。彼の巨体で障害物は意味をなさない。ましてや、あの巨体で跳躍攻撃されれば全滅は逃れられない。エアリアルを強化して高度からの攻撃?」


「Non。たとえどんなにエアリアルを強化しても、地面に着地しなければいけません。そして着地した瞬間やられてしまうでしょう…デバッファーを大量生産して部屋に敷き詰める?」


「Non。どんなに敷き詰めたとしても敵味方区別なくガスの影響を受けてしまう。さらには巨大化してもブルーローズは装備したままだった。あの巨体でブルーローズを使用してくるだろう…」


 2人は、解決手段が見つからない事に、頭を悩ませた。そしてソウルが一つの考えを口にした。


「結論は、異常な速さや強力な攻撃を物ともせず、ブルーローズをも使わせずに攻撃し、勝利者としてあの場に立つ作戦だ…ならば、銀色の球体から出た瞬間に強力な拘束をして、胸のコアを破壊すればいいんだ」


「無理難題ですね…ですが、出来ます。おそらくあの世界でただの一つ、その作戦を叶えられる魔法が」


 その後、二人はその魔法について話し合い、明日に備えて就寝した。




 翌日集まったソウル達は、氷の塔へ向かいステータスを上げる為、土鍋配送エリアの無限沸きする場所に来ていた。土鍋に水と出汁を入れただけの物を運び、土鍋を熱する事で匂いを発生させ、大量のモンスター達が集まって行き、ソウル達は効率よく倒していった。


「足りないわ!もっと!もっとよ!もっと私にSP()をよこしなさい!」


「足りないです!もっと(SP)をください!」


 女性二人が、まるで狂人の様になって敵を屠っていた。アップルが【水鉤爪】で切り裂いて行き、マナリアが【水操作】で水を鋭利に尖らせ、散弾のように放っていた。その光景を見ていたソウルとマギアは、若干引いていた。


「(怖いわぁ…まさに狂喜乱舞になってる)」


「(狂気乱舞ですね、喜びじゃなくて…)」


「(狂気乱舞…なんて恐ろしい舞なんだ…)」


「(この舞見たモンスターからおひねりを貰ってますね)」


「(誰うま待ちか?だがお断りいたし候)」


 その日はただひたすら、SPを稼ぎ就寝時間が来るまでやっていた。終了時は中心の塔へ戻り、各自稼いだSPを消費してステータスを上げた後、ログアウトした。ソウルが、寝る前に拘束魔法の事をマギアに聞いてみると拘束魔法は完成したとの事だった。できる事はやったと思い、総一郎は明日に備え就寝した。




 翌朝、ソウル達は集合した後ソウルは、最後の作戦を伝えた。


「作戦は、序盤はは今まで伝えた通りです。デバッファーによる状態異常から始まり34回攻撃。30秒間の回避行動の後、デバッファーで再び状態異常にして全力攻撃。激高状態の居合を回避したら、HP半分になるまで攻撃します。そしてここから、重要です。HPが半分になったら彼は、ブルーローズを纏い球体状になった後、巨大化します。ですが、マギアが考えたルーン魔法の拘束で、彼が球体から出てきた瞬間、拘束し胸のコアを破壊します」


「できる事は、全部やったと思うわ…SPでステータスやスキルも強化したし今回は行けると思うわ」


「新しいスキルは取らないで、持っているスキルのLvを上げました。魔法の詠唱も速くなって回復サポートも万全です!」


「私もがんばったわよう!」


「私の拘束魔法もより強固にしました!何時でも行けますよ!マスター!」


「では、皆さん、行きますか!」


 ソウルの声に、アップル達は頷き巨大な扉を開け、ソウル達は彼と対峙した。ソウルは、鞄からデバッファーを取り出した後、地面に転がした。それから、前回と同じように作戦通りに動き、順調に彼のHPを半分にした。


「よし!HPが半分を超えた!来るぞ!」


「拘束魔法を設置します」


 彼が苦しみだし、ブルーローズを体に纏わせ球体状になると、マギアは彼の足元に魔法陣を設置した。球体が徐々に大きくなっていき、その中から巨体が現れた瞬間、マギアが拘束魔法を発動させた。


「拘束成功しました!」


 マギアが設置した魔法陣から光の鎖が現れ、彼の両足、両手、首に巻き付いた後、鎖に引っ張られ彼は両膝立ちの姿になった。


「これで決める!」


 ソウルの言葉に反応し、全員が彼の胸に向けて全力攻撃を開始した。攻撃最中も彼は激しく体を動かすが、拘束されていて、動けない様だった。


「無駄ですよ!私が作り出した拘束魔法は、そう容易い物ではありません!どうです?ブルーローズも上手く扱えないでしょう?思考混乱の魔法も織り込み積みですよ!」


 マギアが、自信満々に言い放ち、胸のコアに目掛けて機関銃を乱射した。彼のHPが減って行き残り2割となった時、彼に変化が起こった。


「な!…なん…だと…」


 彼の背中から、一対の腕が生え咆哮した。ソウル達は、余りの煩さに耳を塞いでしまい、攻撃を止めてしまうと、うまく扱えないはずだったブルーローズを刀の形にした後、生えてきた右手で持ち、体を拘束している鎖を断ち切った。


「くそ…これ以上どうしろって言うんだ…」


 拘束から解かれた彼は、高速移動で動きソウルを両断した。マナリアが急いで復活の呪文を詠唱するが、次に狙われたのは、マナリアだった為に復活できなかった。残ったのが、アップル、ティー、マギアの三人だけだったが、抵抗もむなしくアップルがやられてしまった。


「あれは…一体なんだ…?」


「あの咆哮の時、体内で作用する状態異常がすべて解除されてました。拘束は効いていましたから、あの咆哮は、体内作用のデバフを解除する様です」


「つまり、最後は純粋にぶつかれと?」


「わかりません…まだ、何かあるような気がします」


 マギアとの会話でソウルは、苦悩の表情を浮かべた。どうしても、純粋にぶつかり合う作戦が思いつかなかったからだ。ソウルは、どうすればいいか必死になって考えた。


「(ソウルさん、大丈夫ですかね?)」


「(どうにかしてあげたいけど、今の私では力不足だわ…)」


「(私もです…)」


「(守護獣と比べて強すぎるわよう…)」


 ソウルの思いつめた表情に、女性三人は心配になった。それと同時に、自分達の無力さも感じていた。あれだけ準備や作戦も用意したのに、最後は本人達のぶつかり合いになってしまった。


「すまない、皆さん…今日は落ちさせてください…少し考える時間をください…」


「…ええ、わかったわ。でもソウル…私達は、大丈夫だからあんまり思いつめないでね」


「そうですよ、ソウルさん!私も頑張りますから!」


「ここで待ってるからいつでも頼りなさいよう!話位ならきいてあげられるわよう」


「すみません、皆さん…お疲れさまでした…」


 ソウルが、一度頭を下げた後ログアウトしていった。




「あ~…どうすればいいんだ…わからん…」


 現実世界に戻ってきた総一郎は、頭のFDVR機器を外し天井を見つめた。ふとスマホを見ると、坂田から着信がある事に気が付いた。


 [駅前に、新しいラーメン屋出来たみたいっすよ!じゃけん食いにいかね?]


(ラーメン屋か~ちょうど昼だし行くわ~)


 [亮と拓もくるぞい!じゃあ、駅前の猫の手招き像の前に集合な!なるはやで頼む!干からびる前に!]


(了解、了解~)


「マスター!私は、少し残って対策を考えたいと思います!」


「わかった。頼むよ」


「行ってらっしゃいませ!マスター」


 スマホの画面からマギアが居なくなると、元のホーム画面が映った。総一郎は、スマホをしまい棚に置いてあったヘルメットを取った後一階へ降りた。一階では母親が昼食の準備をしていた。


「あ、ごめん母さんこれから友達とラーメン食べに行ってくる」 


「ん?そう?大丈夫よ~…あ、バイクで行くの?じゃあ、帰りにこれ買ってきて」


「はいはいっと~」


 母親からメモを渡され、玄関を出た後ガレージに向かった。ガレージには、姉のバイクと総一郎の250CCのジグサーが置いてあった。総一郎は、大型二輪免許も持っているが維持費関係で250CCを選んでいた。


「さて、行くか…」


 ヘルメットをかぶりスターターを押した後、エンジンが始動し総一郎は、集合場所の駅前に向けて出発した。


「あっつ~…」


 もうすぐ、駅前に着く距離の赤信号で止まると、アスファルトから来る熱が総一郎を苦しめた。青信号で走り出せば、多少は楽にはなるが熱風が襲ってきた。それから総一郎は、駅前の駐輪場にバイクを止め防犯対策をした後、待ち合わせの場所に向かうと顔なじみの3人が談笑していた。


「おう!総一郎こっちでは久しぶりだな!」


「やっと来たか、なんか並んでるみたいだし早速行くぞ!」


「何食べようかな~味噌?醤油?塩?つけ麺もいいな~」


 ガチムチの男、右近寺 享が総一郎を歓迎し、眼鏡をかけた中肉中背の男、坂田 廉治が店へと急ぎ、どう見てもショタの戌井 拓斗が店に向かいながら何を食べるか考えていた。


「4名様こちらへどうぞー」


 しばらく並んだ後、店員に案内されテーブル席に着き、差し出された水を飲み一息ついた。それぞれ食べたい物を注文した後、右近寺がゲームの話を聞いてきた。


「最近どうよ?姿見えなかったけど、どこかに籠ってたのか?」


「籠るって言うか、真理者の塔に挑んでる」


「あ~真理者の塔か~懐かしいな~居合には苦労したっけ…」


「そうだな~あの銀色の液体にも苦労したっけ…」


 坂田と右近寺がしみじみとつぶやいた。


「いま、仲間と一緒に巨大化した彼の対処で詰まってる…どうやっても一対の両腕が生えてからの、純粋な叩き合いに勝てない…」


「巨大化?一対の両腕?何それ?」


「え?」


「俺らが挑んだ時は、そんなもの無かったぞ?」


「えぇ?どういう事だってばさ…」


「…また君は、何か特別なトリガーを引いたらしいな…少し詳しく聞かせてもらおうか…」


 坂田が眼鏡のブリッチを指で押し、元の位置に戻すと総一郎から詳しい話を聞いた。総一郎は、何がきっかけになっているのか判らない為、これまでやってきた事を伝えた。


「なるほどな…多分だが塔の順番が、関係していると思うぞ、俺らがやった時は、守護獣との会話も無かったしな…ただ倒して欠片を集めた後、中央の塔に行ったからな」


「俺らは、最初水の塔から始めた…付与魔術(エンチャント)の台がヒントだったとは、思いもよらなかったな…」


「っく…まだやっていなくて話に入り込めない…」


「お待たせしましたーにんにく増し増し味噌野菜ラーメンのお客様~…」


 店員から注文したラーメンを受け取り、総一郎達は食べながら話を続けた。


「このコッテリ豚骨旨いな…でだ、総一郎は最後の奴に苦戦していると」


「この店は当たりだな…飯系も旨い!…どう苦戦してるんだ?」


「巨大化すると目で追えない位速くなって、一撃でやられてしまう…巨大化する時、あの銀色の液体…ブルーローズを纏って巨大化するのだが、液体から出た瞬間に拘束して胸のコアに全力攻撃したのだが、HP2割になった所で、背中から両腕が生えて拘束を解いてしまう…」


「ズルル…なるほど…そこから下手な小細工は効くか解らなくて、純粋に力と力のぶつかり合いで負けると…」


「そう。フー…ズルル」 


「じゃあ、帰ったらそっち行くわ」


「うぇい?」


「俺らも、そっち向かうわ」


「…いいのか?」


「問題ないよ、暇してたし皆も腕が無くなって心配してたからな」


「そうそう、掲示版でもソウルが居なくなったって騒がれてたしな」


「さらに言えば、総一郎…お前パーティーメンバーに心配されてるんじゃないのか?変に思いつめた顔とかしてさ」


「うっ…」


「図星か…クリアできない事に悩んで、パーティーに迷惑かけてるとか考えちまったんだろ?その気持ちはわかるが、もう少し俺らを頼ってもいいんじゃねぇのか?」


「すまない…いや、ここはありがとうか。頼む、助けてくれ」


「おう、まかせろ」


「僕も、早くやりたい…でも届くのが来週の月曜日…」


「おお、ついに拓も異世界ゲーデビューか…楽しみだな」


「どう考えても、うちのユニオンの女性達にもみくちゃにされてる未来しか見えないな!」


「え?どういう事?」


「嗅覚が鋭すぎて、拓がショタだってわかるんだ…うちの女性陣は…」


「何それ怖すぎる…っていうかショタ言うな!」


 拓は、腹いせに坂田のラーメンに入ってるメンマを奪って行った。


「貴様!俺の好物を!」


「へへ~んだ」


 総一郎達は、雑談を交えながら食事をして行った。

彼は、第二形態になったら急激に強くなる今では珍しいボスです。


私は姉や妹はいませんが、風呂上がりの姉や妹はズボラだってどこかでききました。



問題にぶち当たったら、いったん休憩するといいかもしれない。友人と話したり、違う事をやってみれば思いがけない方法で解決するかもしれない。


あなたはどんなラーメンが好きですか?


残り2話位で終わるかもしれない…1万と2万PV記念はオフ会話にしようかと考えてます。え?なにかリクエストがあったのかって?1通もないですよ!…嫌われてるのかな私…グスン


21/04/18 執筆しておりますが、難航しております>< 現在50%です

21/04/19 ただいま60%


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