雷の塔
だいぶ悩んで完成しました!
遅れて申し訳ないです
それではお楽しみください!
「マスター!8時ですよ~」
「ふがっ…ん~…朝か…」
昨日の夜、恐怖体験をした総一郎は、ベッドに入り掛け布団に丸まって震えていたが、いつの間にか眠っていたようだ。総一郎は、日の光を浴び体を伸ばした後、深呼吸した。
「幽霊なんて存在しない…幽霊なんて存在しない…よし、朝支度をしてさっそくログインだ!」
「マスター、今日は親御さんたちが帰ってくる日では?」
「そうだな、あ~…掃除だけしておくか…」
総一郎は一階に降りた後、朝支度を終え台所で朝食を取った後、掃除用具を手に持ち掃除を始めた。隅々まで掃除した後、自分が掃除で汚れてしまっている事に気が付き、シャワーを浴びる為洗面所へ向かうと洗濯物が視界に入った。
「洗濯もしておくか…」
自分が来ている服と洗濯籠に入っている物を洗濯機に入れて回した後、総一郎は風呂場に入り、体を洗った。
「マスター洗濯が終わりましたよ」
「今日は一日快晴らしいから、干しっぱなしにしても大丈夫だろう、後は母さんに任せてログインするか」
風呂から上がった総一郎は、テレビを見ながらボーっとしていると、マギアの声に反応し洗濯物を干した後、自室へ戻りログインを開始した。
「ちょっと~おなかすいたわよう~なにかよこせだわよう~」
ソウルは、ログインを完了し時間を見て見ると、まだ8時半だった。まだ時間があるから浮島の素材採集に行こうとすると、鞄の中からティーが這い出てソウルの周りを飛び始めた。
「ティーって何食べるの?」
「別に、食べ物だったらなんでも食べるよう~でもできるなら蜂蜜とか甘いのがいいよう」
「食い物なんて持ってないな…採集でなにか取れるか?」
ソウル達は、採集に出かけると採集ポイントから見た事も無いアイテムが取れ、テンションが上がってきた。ティーから素材の説明を聞きながら採集していき、マギアが集合時間が来た事をソウルに伝えると、採集を止め集合場所へ戻って行くと、マナリアがいた。
「おはよう、マナリアさん」
「おはようです!ソウルさん!採集に行っていたのですか?」
「ティーのご飯を探しに行っていました。見た事がない素材が取れましたよ」
「ティーちゃんって何を食べるんです?」
「ちゅるちゅる…ぷはっ~食べ物なら何でも食べるわよ?でも甘いのが好きだわよ」
ソウルの肩で蜂蜜を飲んでいたティーが答えた。ソウルは、周りを見渡すとアップルがまだ来ていない事に気が付いた。
「アップルさんはまだ?」
「はい、まだ来てません」
「じゃあ、待ちますか」
ソウル達は、アップルが来るまで新アイテムの情報を見たり、地面に落書きしたり雑談するなどして各々待っていると、9時半を回った頃にアップルがログインしてきた。
「おはよう皆、早いわね」
「おはよう、アップルさん」
「おはようです、アップルちゃん」
「じゃあ、早速出発しても問題ないですか?」
「ええ、大丈夫よ」
「おkです」
「マギア、頼む」
「了解しましたマスター、ジャバワーク展開します」
「わぁ!なにこれ!?なにこれ!?すごいわよう!」
「とりあえず、ティーその蜂蜜まみれの手で顔をぺちぺちしないでもらえるかな?」
蜂蜜を手で拭い、ソウル達はジャバワークに乗ると、北にある4番目の塔を目指して離陸していった。北にある塔に近づいて行くと、塔の中から雷鳴のような音が一定間隔で聞こえてきた。
「よっと…さっきから雷が鳴っているが、この塔は雷属性の塔かな?」
「そうみたいですね…音量設定下げておいた方がいいと思います」
「確かにうるさそうね」
塔の入り口前に、着陸したジャバワークから降りた三人は、設定をいじった後、戦闘準備を済ませ塔へと入って行った。塔の中を見上げれば、多くのギミックが見えた。
「この塔はそのまま上がって行けばいいのか?」
「そうみたいね」
「ゴロゴロは嫌いなのよう、鞄の中に入ってるのよう」
ティーが鞄の中に入ると鞄の隙間から、視界を確保していた。ソウル達は近くにあった階段を上がって行くと、最初のギミックがあった。
「いくつもの扉と…電極装置」
ソウルが、近くにあったバイクのブレーキレバーの様な物がついている、大きなレバーを手前に傾けると、床にある紫色のラインが光りだし、銀色の正六面体についていた白熱電球が灯った。その電球装置から7つある扉の一つに電力が流れると扉が開き、波紋で揺れている水面のようなものがあった。
「あ~なるほど、扉の先にある電球装置を集めて、電極パズルを解いたらいいわけか…で、このレバーを放すと…」
ソウルがレバーを放すと、レバーが自動的に元の位置に戻り電気が止まった。電気が止まると開けた扉の波紋で揺れている水面の様な物も消え、後ろの風景が見えた。
「誰かが、レバーを維持していないといけないか…じゃあ、俺が最初にレバーを維持するので、三人で装置の回収お願いできますか?」
「任せて!」
「解りました~」
「了解です。マスター」
アップル、マナリア、マギアの順で扉の浜に入ると、三人はソウルがいる場所から上の場所に出たようだ。その場所から下を覗くことができ、ソウルがレバーを維持している姿が見えた。アップルが一歩踏み込んでみると、レールに乗った回転ノコギリや横に回転する刃、さらには床が途中で無くなり、奥にある銀色の電球装置を簡単には取れなくなっていた。
「マギアさん、ここにレバーがあります」
マナリアが、部屋の隅にあったレバーを見つけ動かしてみると、床が無くなっている所に足場が現れ、逆に倒すと、別の場所に足場が現れた。
「なるほど、そのレバーを動かして足場を作り、罠を回避しながら進んで装置を取って帰ってくると…」
「私が、取ってくるわ」
「じゃあ、私はレバーを操作しますね」
「ではマナリアさんは、私が指示した方にレバーを倒してください、アップルさんには私が声で誘導いたしますね」
「わかったわ」
「了解です!」
マギアは、ウィンドウを操作するとマナリアの前に、右と左のマークが現れ光って向きを示す様にした。
「では、行きます!前、左、前、右、右、前‥‥」
マギアが声でアップルを誘導し、マナリアが光るマークに合わせてレバーを動かしていき、アップルは奥にあった電球装置の場所までたどり着いた。アップルが電球装置を持ち上げたとたん、その場所が真っ暗になり、1m先も見えない程だった。
「マギアさん、これアップルちゃん大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫ですよ、アップルさんそこから動きましたか?」
「動いていないわ!」
「では、私が誘導しますのでその通りに動いてもらえますか?」
「わかったわ!頼んだわよ!」
「お任せください!では行きますよ!」
暗闇の中で、マギアの声とマナリアが操作するレバー音だけが響き渡り数分が経過すると、アップルが二人がいる場所へ戻ってきた。
「お疲れ様ですアップルさん、マナリアさんもよくやってくれました」
「ありがとうマギア、助かったわ」
「失敗したらどうしようって緊張したけど、ちゃんとやれました」
三人は扉に入り、ソウルがいる場所へ戻ってくると電球装置を穴に入れた。電球装置に電流が流れ2立つ目の扉が開くと、三人達は扉へ入って行ったが、マナリアだけが戻ってきた。
「どうやら、ソウルさんの射撃が必要なギミックみたいです」
「了解です。ではレバーお願いしますね」
「解りました。頑張ってください」
ソウルとマナリアは入れ替わり、ソウルが扉の中へ入ると、時計回りのマークと反時計回りのマークが書かれた的が遠くの方で交互に並びながらレールに乗って動いていた。近くに幾つもの歯車が動いていて、その上部に電球装置があるのが見えた。
「私が昇って行くからソウルは向き変更お願いね」
「解りました」
「マスター、小型の敵の反応があります」
「ん?あ、見えたけど…襲ってくる気配はないな…」
クリスタルが雷を纏っている敵や、雷を纏っているコウモリが規則正しく並び少しづつ近づいて来るのが解った。ソウルは、敵の姿に昔に流行った有名なゲームを思い出した。
「〇ンベーダーゲームか!?」
「あ~そういえばそうですね、ではマスター高得点目指しましょうか」
「ちょっと!射撃に夢中になって、私の事忘れないでよ!歯車に潰されるなんて嫌だからね!」
「大丈夫ですよ!俺らに任せてください」
「(本当に大丈夫かしら?…ものすごく目が輝いてるけど…)」
アップルは、不安になりながらも歯車を昇って行った。ある程度昇って行くと、逆回転しないと上に行けない場所にあたり、アップルはソウル達に向かって声を上げた。
「ソウル!逆回転お願い~」
「マスター!UFOです!UFOが出ました!」
「なに!?撃ち落とさなければ!」
「ちょっと!聞いてる!?」
「あ、聞こえてますよ~今撃って変えますね~」
ソウルは、【チャージショット】で反時計回りの的を撃つと、歯車が逆に回転し始めアップルは、さらに上へ昇って行った。それから数回回転を変更し、アップルが電球装置がある場所にたどり着いた後、電球装置を取ると、〇ンベーダーゲームの敵から弾幕のような攻撃がソウルとマギアを襲った。
「うひゃ~!こりゃきつい」
「もう壁がボロボロに…マスター!急いで敵の数を減らさなければいけませんね!」
「撃ちまくるぜ!」
弾幕の中、ソウルとマギアが銃を発砲し続け、アップルの回転変更の声にも反応し、敵が数体だけ残ると高速で迫ってきたが、ソウルとマギアは難なく撃破した。最後の敵を撃破した所でアップルが戻ってくると、宝箱が現れた。
「お馴染みの紙の束と、おお!スキル玉だ!」
「6個も入ってますね!きっと高得点を出したに違いありませんよ!」
「早速戻って分け合いますか」
「そうね!今度はソウルが先に選んでいいわ!前回はなんだかいまいちだったみたいだし…」
「【噴霧】さんはできる子だから!きっと何か役に立つから!いまいちじゃないから!」
「はいはい、行くわよ」
アップルは、謎の抗議をしているソウルの背中を押しながら扉の中へ入り、マナリアがいる場所へ戻ってくると、スキル玉を分け合う為装置を置いた後集まった。
「え~っと…【ブリッツ】Lv2、【発電】Lv6、【雷耐性】Lv5、【蒼雷波】Lv3、【帯電】Lv4【超電導】Lv7ですか…せっかくだから俺は【発電】と【超電導】を選ぶぜ!」
「えぇ!?また、変なの選ぶの!?もっといいのあるでしょう!?」
「ソウルさんってまさかこういうセンスない人なんですか?…」
「いやいや、電気を使った銃とかに便利かと思ってこれらを選んだから!」
「電気を使った武器ですか?…それってレールガンですか?」
「レールガンは磁力じゃない!」
「いや、磁力を発生させる物に【発電】で電気を発生させて【超電導】で流し込めばいいと考えたのですよ、他にも電子装備を作ったら電気エネルギーが必要になりますし」
「あ~なるほど」
「本当にいいのね?それで…」
アップルの問いにソウルは頷くと、アップルは呆れた顔をして肩をすくめた。それからアップルは、【ブリッツ】と【蒼雷波】を取りマナリアは、【雷耐性】と【帯電】を取った。
「じゃあ、早速使ってみますか」
「マスター!お待ちk…ああ‥‥遅かった‥‥」
「アバババババババ…」
ソウルが、【発電】と【超電導】のスキル玉を使用し、【発電】を使ってみると体中に電気が流れ感電してしまった。マギアが慌てて注意をしようとしたがすでに遅く、アップル達をさらに呆れさせた。
「この結果は私でも予測できたわ…」
「ソウルさんェ…」
「ちょっとー私まで痺れたわよう!何してくれちゃってるのよう!」
ティーが鞄から這い出て、痺れて動けなくなっているソウルの額に乗り、地団駄を踏みながら怒りを露わにした。
「こういうことに関してポンコツなのは理解したわ…」
アップルがしみじみ言うと、他の皆も頷いた。
〇ンベーダーゲームは、ノーダメ、全滅、UFO撃破 をすれば高得点が出てスキル玉がもらえる仕様です。
最低点数の場合は、ポケットティッシュ1つ その上は、ティッシュ箱 その上はたわし が出ます。
強くなり過ぎない様に、スキルとか考えてますが、結構難しいですね。ギミックも考えないといけないのでかなり時間が掛かってしまいました。
21/03/22 あらすじのWonderful PlanetがAmazing Planetになっていたのを修正 モル疲だったんだ… あらすじ書くの苦手です。
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