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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
真理者の腕
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風の塔

完成しました!どうそ~お楽しみください!

 南の位置にある塔から、時計回りで周り北西にある3番目の塔へ着いたソウル達は、塔の入り口の近くに着陸した。

「時間的にこの塔が最後ね…」


「そうですね、明日は何時頃集まりますか?」


「朝の9~10時位でいいんじゃないかしら?最速クリアを目指しているのでは無いのですし」


「私もそれ位で大丈夫ですよ!」


「俺も、問題ないです、じゃあ明日は朝9~10時集合で」


「ええ、わかったわ」


「はーい」


 ソウル達は、他の塔より重い扉を開けると強い向かい風が吹いてきた。ソウル達は腕で顔を守るように風を遮ると、次第に風がやみ、塔の中を見上げると、大きな風車がいくつもの歯車を動かしていていた。だが動いていない風車もあり、ソウルは各部屋のギミックをクリアすれば動くのかもと思いながら行ける部屋を探した。


「すごい風でしたね!マスター!私、何処かへ飛ばされそうになりましたよ!」


 ソウルの背中から這い上がる様に肩に出てきたマギアは、両手でソウルのコートを掴みながら言った。


「俺を盾にしといてよく言うな…飛んでってもすぐ戻ってこれるだろ?」


「そんな!マスターを風よけに利用するなんて事してませんよ!私は背中にあるボタンが外れそうになっていた為修復しようとしていただけです!」


「背中にボタンがあるはずがないだろ!何の為のボタンだ?」


「今日は、風が騒がしいな…風の音がすごすぎて何も聞こえない…」


「堤防の男子の真似はやめーや…」


「ソウル!扉があったわ!」


 ソウルとマギアは、アップルの方へ行ってみると、木箱や家具類が積み重なって置いてある所に扉があった。


「なんで荷物で隠す様にしてあるんだか…」


「もしかしたら何かを封じていたとか?」


「え?マナリアさん怖いこと言わないでくださいよ…ホラー映画じゃあるまいし…」


「マスター…地面に血痕の痕跡があります…」


「ホァ!嘘でしょ?」


「かなりの量ですね…今は肉眼では確認できないほどですが…確かにあります」


 マギアの発言にソウル達は息をのむと、ソウルは深呼吸して銃を特殊弾仕様に切り替えた。


「バ…馬鹿いうな…きっと幽霊系のモンスターにやられたんだよ!きっとそうだよ!そうに決まってる!」


「そ!そうね!モンスターよね!」


「し…慎重に進みましょう!」


 ソウル達がそれぞれの顔を見渡し、頷き合うと扉を開けて部屋に入って行った。部屋の中は薄暗く、日の光も入ってこない為、マギアが光の玉を出して明るくした。


「え?ここは…物置か?…うッ…西洋人形‥‥」


 ソウル達が、マギアの光の玉で照らされた部屋の中を見て見ると、木箱や布の掛けられた調度品、家具類などが置いてあり、不気味な人形達がまるで先ほどまで動いていたかのようにその荷物の上に置いてあった。


「なにか不気味ですね…」


「そう?かわいい人形達じゃない?」


 アップルが荷物の上にあった人形の一つを取ると、アイテム欄から櫛を取り出し人形の髪をすいた。


「あら?この人形服が破れてるわね…」


「どれどれ?…本当ですね…ちょっと貸してみてください」


 ソウルが、カバンの中から骸骨島の市で買った木製の裁縫箱を取り出した。


「なんでソウルが裁縫箱を持っているの?」


「銃を入れるホルスターやチェストリグ、マグポーチなんかを自作しようと思って購入したんですよ」


「あ~なるほど」


「でも、ソウルさん手慣れてません?」


「ばあちゃ…祖母の教育と、母と姉と妹が裁縫が出来ないので、出来る俺にいつも頼んでくるんですよ」


「あ~そういえば私の友人がナップサック上手にできたわねって先生に褒められてたっけ…あれソウルさんが作ったやつだったんだ…納得」


「ん?ソウルさんが作った?…もしかしてマナリアってソウルのリアル知っているの?」


「え?!えっと~その~…」


 アップルに詰め寄られたマナリアは、どうしようか困り果てアップルの目と合わせない様に、明後日の方を向くとアップルが頬を膨らませた。


「ずるいわ!私だけ仲間外れなんて!そんなたのしそ…ゴホン!私も知りたいわ!」


「無茶言わないでくださいよ!身バレは危険ですから!それに俺の正体を知っても楽しくないですよ!」


「そんなことないわ!ソウル自身が何もしていなくても、周りで何か面倒な事が起こって楽しいはずだわ!」


「(うっ…なんでこの人はこう、感がいいんだ‥‥やはり野生の感か?)」


 ソウルが眉を寄せて困った顔をするとマギアが提案を出した。


「マスター、今度オフ会なる物を開いてみてはいかかでしょうか?」


「オフ会!いいわね!」


「(おい、何言っているんだ?オフ会だなんて…)」


「(大丈夫です、いつやるか日程を言わなければいつまでも引き延ばせます、もしオフ会が開かれても身分隠蔽や顔を隠したり、個人情報を極力出さなければいいのですよ)」


「(はえ~マギアさん大胆な作戦を思いつきますね…)」


「(マギア…お主も悪よのう…)」


「(いえいえ、マスター程では…)」


「ちょっと!三人で会話しないで!寂しいでしょう!」


「あ、失礼しました、オフ会についてはこちらで用意して後日開催日や場所をお教えしますね」


「あ!それならウナギ屋さんがいいわ!ちゃんと捌いている所を見せてくれる所!」


「ウナギ屋ですか…ちょっと難しいと思うのでお時間をくださいね」


「ええ、楽しみにしてるわ!」


 ソウルは心の中で邪悪な笑みを浮かべ、顔は満面の笑みで答えた。その後、人形の服を直したがソウルはいまいちな姿の人形に首を傾げ、裁縫箱に入っていた布切れでアレンジして人形を飾り付けた。


「わ~すごいですね!かわいいです!」


「すごいわね…これは…」


「マスターはお父様クラスでしたか…」


 ソウルは、人形を元の位置に置き、かたずけた後、先に進もうとしたが木箱の陰に何かが動くものが見えて、慌ててマギアの光の玉を向けた。だがそこにはなにもおらず、小さい物が走る足音だけ聞こえた。


「きっと…ネズミだよ…そうに違いない‥‥くそ…怖いの忘れようとしたのに引き戻された…」


 ソウルは誰にも聞こえない声量でいい、深呼吸した後奥にあった部屋へ入って行った。


「風のギミックか…」



挿絵(By みてみん)



 ソウル達は次の部屋に入ると弓が立てかけてあり、横に動きそうな台があった。遠くには燭台が見え、中間には扇風機を上に向けたような装置が見えた。


「これを回せばいいのかしら?」


 アップルがレバーを持ち、回転させていくと中間にあった装置が動き出し、近くの台が横に動き最後まで行くと中間の装置が止まり台が最初の位置まで戻ってきた。


「なるほど、この台が最後まで行くとやり直しになるのか…それまでに弓で狙って燭台に火を付けろと…」


「私だと弦が硬くて引けません…ソウルさんできます?」


「やってみましょう、矢は何処かな?」


「マスターその弓は矢を必要としない物らしいそうですよ!さきほどスキャンしてわかりました」


「いつの間に…」


 マナリアから弓を受け取り、ソウルは台の上に寝転んだ後、両足と左手を使い弓を引いてみると、炎の矢が現れ弦を離すと矢が飛んでいった。だが狙った場所に当たらずソウルは困っていると、マギアが両手で足を少し持ち上げた。


「これなら多少ですがやりやすいのでは?」


「お、ありがとう」


 ソウルは、再び弓を引き狙った後弦を離すと、矢が燭台付近に当たった。


「もう少し…こっちか…アップルさん一回やってみますから回すのお願いします」


「任せて」


 アップルがレバーを握り回転させると台が動き出し、中間の装置も動き出した。ソウルは弓を引き、燭台を狙い弦を離して炎の矢を放つと、一つ目の燭台に当たり燭台に火が灯った。続けて矢を飛ばしていき3個目の燭台に火が灯ると、中央の装置がランダムに動き出し、矢の軌道を変えてしまった。


「ランダムに動くのがきついな…パターンだったら簡単だったのに…」


 燭台を3個だけ灯したソウルは、台の初期位置に戻ってきた。


「どう?ソウル?できる?」


「できるまでやりますよ」


 アップルの心配を笑顔で答えたソウルは、2回目3回目と繰り返していき、14回目で燭台を9個灯すことに成功した。


「ぐぬぬ…次で決める!」


「ソウルさん頑張れ~」


 マナリアに応援され、ソウルが15回目でようやくすべての燭台に火を灯し、次の部屋へ行けるようになった。


「ランダム要素の装置が、うまく動いてくれたおかげでやっとできたよ…」


「お疲れ様です」


「お疲れ」


「アップルさんもお疲れ様です、じゃあさっそく次の部屋に行きますか」


 ソウル達は、次の部屋に行くと赤いカーペットが引かれた上り坂があった。壁には肖像画や豪華な壁掛けランプがあり、不気味な雰囲気を出していた。


「大体こういう場所って何か出るのよね…」


「やめてくださいよ!本当に出て来たらどうするんですか!」


「あれ?もしかしてソウルって怖いのダメな人?」


「ガチのホラーが大っ嫌いですよ…前戦ったゴーストやらレイスなんかは平気ですが、じわじわ来てガチで驚かせに来る奴はだめです…」


「ジャパニーズホラーね!」


「ほら、行きますよ!こんな所にいつまでもいたくないですから!」


 ソウルが先へ進んでいくと、残りの3人もソウルの後を追い、先へ進んでいった。それから、ソウル達が上り坂を進んでいる物の同じような構造で本当に進んでいるのか解らなくなってきた頃、ソウル達の後ろから聞き覚えのある金属音が聞こえてきた。


「…この音は…シザー〇ンの鋏!」


「「シザー〇ンって何?」」


 女性二人が首を傾げると、ソウルは別の意味で戦慄した。


「昔のホラーゲーム、時計塔の敵で巨大な鋏を持って主人公を襲って来る奴の事ですね!」


 マギアが説明をすると、女性二人は特に興味が無い様でへぇ~っと答えた。ソウルは驚いている場合じゃないと頭を振り、銃を抜いて構えると他の3人も武器を構え迎撃の準備をした。


「なんだあれは…?シザー〇ンなのか〇ャッキーなのかよくわからない奴が来たな…」


 後ろから現れた敵は、巨大な鋏を持った130㎝の男性型人形が現れた。ソウルは人形に銃を向け発砲すると後ろにノックバックさせ倒れるが、ダメージが入っている様ではなかった。


「マスター、どうやら破壊不可の敵の様です!」


「まじかよ…」


「ソウルどうするの?」


「どうするってそりゃあ逃げるんd‥‥」


 ソウルが後ろを振り向き逃げようとすると、ソウルのすぐ目の前に赤い服を着た女がいて、不気味な顔でニチャァ…っと笑った後、上り坂を早送りする様に上がって行き消えていった。


「!?マスターが気絶しています!アップルさんマスターを抱えて走ってください!私はリアルのマスターを起こしてきます!」


「わ、わかったわ!」


 ログアウト完了までと言う時間が表示されているソウルを、アップルはお姫様抱っこする形で抱え、上り坂を上がって行くと次の部屋へ行ける扉が見え、アップル達は、人形に追われながら部屋に入った。次の部屋はまるで庭に出たような風景で、樹木の迷路だった。


「出口ら辺に円形の広場があるわね…中ボスエリアかしら?」


「でも、ここから見える限りでは結構難しそうですよ…右手左手の法則が使えなさそうですし…」


「あら?お困りかしら?」


 2人が樹木の迷宮を見下ろしていると、どこからか少女の声が聞こえた。二人は声の主を探してみると手すりに一体の羽の生えた人形がいた。


「あれ?この人形って確か…」


「人形じゃないですわよ!歴としたフェアリー種ですわよ!先ほどはどうも、綺麗なお洋服をありがとうですわ!」


「はへ~これがフェアリー種…初めて見ました…」


「初めて見るわね…これ…」


「ちょっと!さっきからこれ呼ばわりしないでくださいまし!失礼極まりないです事ですわよ!


「あ~ごめんごめん、貴方のお名前は?私はマナリアって言うの、気絶しているのはソウルさんでソウルさんを抱えている方がアップルちゃん」


「名前は無いですわ…服のお礼に貴方達を案内してあげるわ~、こっちですわよ」


 妖精が羽を開き、空中へ飛ぶと迷宮の入り口へ向かった。


「私の後についてきてほしいわ」


 アップル達は、妖精に付いて行くと行き止まりになっている場所に着いた。


「ここを通るのよ~」


 妖精が行き止まりを進んでいくと、樹木がある壁に消えた。アップル達は、不審に思いながら樹木の壁に向かって行くと、中央の広場へ到達した。


「これって普通にクリアできない迷宮だったんだね…」


「まさか樹木の壁がゴールだなんて思っていなかったわ…」


「違うわよ~普通にクリアできるわよ~今回は私たちが普段使ってる道を通っただけだわ~」


「なるほど…」


 マナリアが納得した後、アップルはソウルを広場の隅に置き、戦闘準備をした。


「ここを守っている奴を倒さないと先には進めませんわ~頑張ってくださいね~」


 妖精がソウルの体を盾にしながら身を低くすると、先ほどの鋏を持った人形と、マリオネットコントローラーと竜のパペットを持った、半透明の怪人が現れた。その怪人は3メートルの大きさで、中世の医者が着けている様なマスクを装着し、服装は白い紳士服に白いマントでありまさに怪人と言える風貌だった。


「ドールズマスターって言う名前ですわ!竜のパペットから魔法ブレス、鋏持ってる人形から物理攻撃が来るから気をつけてくださいまし」


「わかったわ、行くわよマナリア!」


「うん、アップルちゃん!」


 ドールズマスターは奇声をあげ、二人に襲い掛かってきた。

ソウルが、ガチなホラーが苦手なのは祖母がしこたま驚かせて、トラウマを植え付けたから。祖母のホラーで驚かす行為は、総一郎の母親が総一郎の様子を見に来た時にガチギレするまで続いた。まぁ3日くらいですかね、期間は。


10000PV記念の話はいまだ決まらず…何を書けばみんなに喜んでもらえるのか…


風の塔でホラー要素を入れたのは、まぁ…妖精が出てきた時点でわかるよね?



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