水の塔
やっと完成しました…遅れて申し訳ございませぬ…_(´ཀ`」 ∠)_
お楽しみください。
ソウル達が火の塔を攻略し、入り口に戻ってくると塔を見上げた。初めは出ていなかった火の塔から、赤い光が空に向かって伸びていた。
「これは、クリアしたら塔から光が出るって仕組みですかね?」
「多分そうだと思いますよ!次は、時計回りで行くならあの塔ですね!」
マナリアが南西にある塔を指さし、ソウルは頷いた。
「では、早速ジャバワークを展開しますね!」
マギアが、ジャバワークを展開し三人が乗った後、離陸していった。南西に進み、塔へ近づいて行くと塔の中腹に入り口があるのが解り、入り口があるバルコニーのような場所へ着陸した。
「さて、この塔は何の属性かな~?」
ソウル達は戦闘準備をした後、塔の中へ入って行った。塔の中に入り目にした光景は、いたる所から水が流れ出し、ソウル達がいる入り口まで水が溜まっていた。入り口から下を見て見れば、透き通った水の中に階段があり、どうやらこの階段を操作して塔を攻略する様だった。
「ソウルさん、ここにレバーがあります」
「ちょっと動かしてみてください」
マナリアが頷き、中心に位置しているレバーを下に降ろすと、水位が下がった後、階段が動き出し下に行けるようになった。逆に上にレバーを上げると水位が上がり、上に行けるようになった。
「ソウル?どっちから行くの?」
「このまま上に向かってみましょう、行き止まりだったなら下に行くという事で」
「わかったわ」
ソウル達は階段を昇り、先にあった扉を開いた後、中に入って行った。部屋の中に入ると、中心に四角い土台があり、周りに水が流れていて、少し高い所に次のフロアへ行ける扉があった。敵が見えないのでソウル達は中心の四角い土台へ向かい、水の中を見て見るとレバーが見えた。だが、どうやらレバーがある場所には、反時計回りで水の中を進み、仕切りや障害物を越えなければいけない様だった。
「マスター…大変な事に気が付きました…」
「うん、それには気づいているけど一応、聞いてみよう 何に気が付いた?!」
「私達、銃持ちは水中では役立たずという事に気が付きました…」
「…気づいてしまったか…」
ソウルがわざとらしく言い、顔を手で覆った。
「確かに、水中では銃は役に立たないわね…いいわ、私が潜るわ」
「水中スキルをお持ちで?」
「いや、無いわ!でも魔装状態なら水中でも自在に動けるようになるわ!それに一度潜ったら30分は息継ぎなしで潜っていられるわよ!」
「すごいなぁ…俺らも何か全環境で活動できる者考えないとな…」
「それも早急に考えださないといけませんね…撃てませんではこれから先やって行けませんから…」
「そうだな…じゃあ、アップルさん!よろしくお願いします!見た所、少数の敵が居ますからお気を付けて!」
「任せて!」
アップルが変身した後水中に潜り、障害物を超えていった。途中30㎝の肉食魚や蠢く海草などがアップルを襲ったが、水中とは思えない速さの蹴りや拳で倒していった。そうしてアップルは、レバーにたどり着き上にあげると、水位が上がり次の部屋に行けるようになった。
「よっと…マナリアさん引き揚げますね」
「あ、すいません」
水から上がったソウルがマナリアに手を貸して、水から引き上げた。それからアップルが水面に上がると、ソウルは手を差し伸べた。
「お疲れ様です、アップルさん」
「この位楽勝よ!」
アップルはソウルの手を取り、水から上がると変身を解除して一息ついた。どうやら変身すると元の装備や体は濡れない仕様のようだ。ソウル達は、次の部屋に入ると膝上程の水位がある円形の土台があった。円形の土台の周りは深くなっていて底が見えなかった。
「マスター!敵影多数確認!水中から来ます!」
マギアの言葉にソウル達は、武器を構えた。水中から現れた敵は、ウナギのような体に手足が生えた生物、海で戦った槍を持つサハギン、片手だけ大きい鋏を持った蟹が水の中から次々に、円形の土台に上がってきた。
「アップルさん!待ってください!俺がランチャーであらかた吹き飛ばしますよ!」
アップルが突撃しようとした所を制ししたソウルは、背負いGランチャーを連続で発射して、敵の数を減らした。
「セイヤァ!」
アップルはソウルが頷くのを見た後、全力で敵に飛び蹴りを喰らわせ戦闘状態に入った。ソウルも敵に銃口を向け発砲し、マナリアもアップルを回復していった。マギアは、天井と土台の中心まで浮かび上がり小さい機関銃を乱射していった。
「弾強化しといてよかったな…固い敵にも即死や大ダメージが入る…」
「別の問題も出てきましたが、弾丸強化はやっておいて正解でしたね!マスター!」
「マギアの使ってる弾ってどうなんだ?」
「マスター基準ですね、マスターが強くなれば私も強くなる仕様です」
「ちゃんと強化しないといけないって事だな」
「マスターが戦闘スキルを取れば私も同じく使えるようになります、まぁ…酷すぎて使いたくありませんが…」
「そんなにひどいんですか?」
マナリアが、アップルを見ながらソウルに尋ねると、ソウルは攻撃を続けながら頷いた。
「戦闘スキルに【ホーミングショット】って言う敵を追尾する攻撃スキルがあるのだが、使用したら30分のリキャスト、そしてなぜかDEXがマイナスされるデバフが付く…」
「え?!それはひどすぎませんか?!」
「多分、運営は銃士を消したいんじゃないかな?だからこんなひどい仕様にしている…っと思う」
「そんな事可能なんですか?実装した物を消すって?」
「割とよくあるよ」
ソウルが銃を撃ち、蟹のモンスターを黒い霧に変えた後、最後に残ったウナギに手足が生えたモンスターに銃口を向け引き金を引いた。
「ウナギ…うな重食べたいなぁ…けどウナギって結構な値段するしなぁ…」
「高い所だと5~6000円しますね」
「私はお店で食べたことないから一度行ってみたいわ!ちゃんと目の前で捌いて出てくるのでしょう?」
「捌く所を見せるのはお店によって有り無しがありますけど、ちゃんと焼かれて出来てきますよ!」
「私はちゃんと捌かれている所を見せてくれるお店に行きたいわ!」
「(ウナギの話題をしながらウナギ型モンスターを討伐する、さぞかしモンスターも困惑するでしょう…)」
マギアは、そう考えながら攻撃していき数分後、モンスターを全滅させた。
【アナウンス:魔物の群れ を全滅させましたSP52000 獲得しました。5000オカーネン を獲得しました。戦利品設定は 自動分配 です。】
敵を全滅させると円形の土台の中心に、宝箱が出現した。ソウル達は、宝箱を開けて見ると見た事があるレバーハンドルと紙の束が入っていた。火の塔で見つけた紙の束と同じ材質で、何かが書かれてあった後はあるが、読める品物ではなかった。
「う~ん…この紙束は各塔で必ず出るのかな?全部集めるとお宝の地図が浮かび上がるとか?」
「そうだったら嬉しいですねマスター」
「どうやら行き止まりみたいね…戻りましょうか…」
「アップルさん、前の部屋のレバーお願いします」
「任せて!」
ソウルはレバーと紙束を鞄にしまい、前のフロアに戻りレバーを操作して水位を下げた。水位が下がり、入り口に行けるようになると、ソウルはアップルに手を貸し水から引き上げた。そうして入り口に戻ってきた後、今度はレバーを下に下げ、階段を下向きにした後下の扉へ入って行った。
「今度はクレーンゲームと計算か…」
下の扉を開き、中に入ると巨大なクレーンと配管パイプだった。レバーを操作してクレーンを動かし、配管の配置を変更した後、指定された数字の水を出口まで運ぶという物だった。操作盤がある所に赤いボタンがあり、それを押すとすべてリセットされ、別の配置になった。
※
「矢印の下が-3だから+3にしてパイプを繋げればいいんだな」
ソウルがクレーンを操作して、配管の位置や向きを変えていき、出口である場所まで繋げた。すると、別の位置に出口が移動し、数字や 四則演算も変わった。さらには、配管に-5や+7等の数字が表示され問題が難しくなっていった。
「ここのパイプを使えば出口まですぐよ!」
アップルがソウルに向かって言うと、ソウルが驚いてアップルを見つめた。
「なに?」
「いや、脳筋だと思っていたのですが、ちゃんと計算もできるんですね!」
「ちょっと!脳筋どういう事よ!これでもいい所の女子大に行ってるんだからできて当然でしょ!」
「アップルさん!個人情報を出すのはまずいですよ!」
「あ…そうだったわね…気をつけるわ…」
「ごめんねアップルちゃん、私も脳金だと思ってたよ…これから計算高い女って認識するね!」
「それはそれで嫌だわ…」
ソウルが配管を完成させると、ソウル達の近くに宝箱が現れた。その宝箱を開けて見ると、レバーハンドルと3つの水晶球が入っていた。
「マスター!その水晶球はスキル玉ですよ!そのアイテムを使うと水晶に書かれているスキルが獲得できます!」
「へぇ~【水鉤爪】Lv3に【水操作】Lv4、【噴霧】Lv5か、何か欲しいのあります?」
「う~ん私は【水鉤爪】かしら?私のスタイルに合いそうだわ」
「【水操作】かな?私も何らかの攻撃手段が欲しいです」
「じゃあ、俺が残った【噴霧】を貰いますね」
各々スキル玉を取った後、使用してスキルを獲得した。獲得したスキルを試してみるべく使用してみると、アップルの肘から手先にかけて水が纏って行き、水で出来た五本指の鉤爪が現れた。
「感覚的には鉤爪が付いている篭手に近いわね」
「私の【水操作】は水が無いと使えないみたいですね…」
「水…水か…あ、そういえば…」
ソウルは、ナーガ戦で獲得した魔導書〈水〉を取り出しマナリアに渡した。
「これを使えば水魔法が使える様になるはずだよ」
「え?!いいんですか?」
「いつか使おうと思って取っておいたけど結局使わなかったから上げるよ」
「ありがとうございます!じゃあ、この魔法でソウルさん達を守りますね!」
「多分Lv1から始まると思うから育てるの大変だと思うけど頑張って」
「大丈夫です!SP温存してましたからいい所まで上げられるはずです!」
マナリアが、魔導書〈水〉を使用した後ウィンドウを開き、SPを消費して水魔法と【水操作】のLvを上げた。
「どっちもLv6まで上げてみました」
マナリアが水魔法を唱え、水球を出すと【水操作】で自在に形を変えていった。
「おお!低コストで強力な攻撃ができるようになりました!」
マナリアが、はしゃいで水を自在に操り、遊んでいる所を見ながらソウルは【噴霧】を使ってみると左手から霧が出てきた。
「【噴霧】って霧を出すだけなの?」
「そうみたいですね、霧の濃さや射程なんかが調節できる位ですね」
「えっと…その…なんだか申し訳ないわね…」
「えっと…ごめんなさい…」
「マスタードンマイですよ」
「え?なんでハズレ引いたみたいになっているのです?やめてくださいよ!使えるスキルですよ!一帯を濃霧にして自分の姿を隠した後攻撃するとかできるんですよ!」
「マスター…人が見えない位の濃霧を出すにはマスターのMPが足りません…それも桁違いで…」
「ごめんなさいね…次スキル玉拾ったら最初にいいの選ぶといいわ…」
「うん、私は最後でいいよ…」
「マスター、次こそはきっといい物が出ますよ!」
「俺を憐れむなぁ!きっと使えるスキルだ!俺は信じてる!【噴霧】はやれる子だって俺は信じてる!」
ソウルを見る三人の目が、憐れんだ目で見つめられ、ソウルは少し涙目になっていた。
うな重食べたい。
※数字は適当に配置したので、こういう形なんだな位に思ってください。
アップルさんは女子大生(お嬢様学校)
ギミック考えるのに難儀しています、なので投稿スピードが遅くなっています、けしてエチチ画像漁ってたり漫画見たりして遅くなっている訳ではございませんのであしからず。悪役令嬢系が面白いなぁ~…
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