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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
冒険への準備編
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帰還!マジかよ…

 何度かの回避、再装填、失敗を繰り返しているとだんだん敵の動きについて、わかってくる事があった。


「突進後、俺の位置を目で確認してる? じゃあ、視覚をなんとかできればいいわけか!」


 タイミングを見計らい地面の砂を集め、片手に握った。


「一撃でも食らったら終わり…成功してすぐリロードしないと間に合わない…」


 巨大イノシシが血走った眼で地面を掘るような動きをした後、ソウルに向かって突進してきた。


「ここだ!」


 右にギリギリで回避し巨大イノシシは崖の壁にクレーターを作った後ソウルを見ていたが、手に持っていた砂を投げると目に命中し、巨大イノシシは悲鳴を上げた。


「しゃあ!」


 自分の喜びの声と同時にリロードを始めた、そしてその巨大イノシシは頭を振ったり手あたりしだいに突進を繰り返していた。


「頭が頑丈すぎるなら目から射撃して脳みそに達する射角で撃ち込まないと倒せないか…」


 火皿に点火薬を入れ撃鉄をさらに起こしてコック・ポジションにしたあと、暴れている巨大イノシシを観察した。


「ブフゥ…フゥ…ブモォォォォォォ!」


 巨大イノシシの目に入った砂がようやく落ちたのかソウルを探し視認すると激怒するような鳴き声を鳴いた。


「ピャァー…かなりのお怒りで…」


 巨大イノシシの怒号に委縮するが視線だけは外さなかった。


「チャンスは一発!少しでも外せば俺はやられて街に戻る…やり直せるけどきっと萎えてしまう…決めるぜ!俺!一発必殺!」


 ソウルは自己暗示をかけるかのようにつぶやくと集中していった。


「ブゥゥゥギャァァァァァ!」


 巨大イノシシが対峙するように位置から鳴いた後突進してきた。


「ここだぁ!」


 世界がゆっくりと動くような感覚になったソウルが右に飛び込むような回避と共に目を狙い引き金を引く、そして撃鉄が動き火皿にある火薬に火を落とし、内部の火薬を燃焼させ弾が発射された、そしてその弾は巨大イノシシの目に当たり血をまき散らしながら内部に入っていった。


「ハァ…ハァ…」


 巨大イノシシは突進の勢いを止められないまま数回転がり砂埃を立て大地に横たわった。


「やった・・・のか?…ハッ!」


 思わず自分でフラグを立てたことに気づき慌ててリロードを済ませた後巨大イノシシから少し離れた場所で岩の上に腰を下ろした。


「おーい!またせたなぁー!」


「なに?!この惨状?」


 ユメミルクが乳を揺らしながらソウルに近寄り、ホワイトローズが巨大イノシシとの戦闘痕を見ながら驚いていた。


「いやー 一緒に落ちたあのイノシシがさ、地面に降りたら動き出して戦闘になったんだけど何とか出来たよ」


「マジかよ!さっき鑑定してみたらクラッシャービッグボアっていうレアな動物らしいぞ!高値で売れるらしい!」


「ん?動物?」


「そう動物!モンスターじゃなくて動物! モンスターは倒すと黒い霧になってドロップ抽選が始まるけど、動物だと解体すれば素材が確実に手に入る」


 ユメミルクとホワイトローズは布にくるまってた解体道具を地面に置いた。


「ブゥゥゥ…」


 その時地面に横たえていた巨大なイノシシが苦しそうな声を上げ立ち上がった。


「おぃ…まじかよぉ…しぶとすぎんだろう…」


 ソウルはげんなりとしながら、フリントロックピストルを引き抜くとホワイトローズが手で静止した。


「このままじゃ見せ場ないままだから私たちにまっかせてー!」


「おう!最前線組の力見せてやんよ!」


 二人は武器を構えるとホワイトローズがイノシシの正面に立ち、ユメミルクがホワイトローズの左斜めに立ちさらにそこから二歩半下がった。


「さぁ!きなさい!【タウント】!」


「ブゥゥゥギャァァァ!」


 ユメミルクには一切目もくれず、決死のような突撃を出してきた巨大イノシシが回避できない距離まで近づくとホワイトロースが、下からすくうように盾を振り上げた。


「【パリィチャージ】! 【チャージパス】!」


 ホワイトローズのスキルが当たると、イノシシがその場に急停止し顎を上に向けるとユメミルクが軽くジャンプして、両手斧が輝いた。


「【大・切・断】!」


 上から下に振り下ろした斧の刃がイノシシの首に入り、巨大なイノシシの頭を斬り落とした。


「このゲームに面白い格言がある、それは「頭を斬り落とすまで油断するな!斬り落としても首の前には立つな!」ってやつだ」


「頭落としても最後っ屁してくる奴が多いからね~ かく言うそこのユメミルクは人間時代の時狼の頭に頭から行かれたからね~」


「アレハ、コワカッタ…コワカッタ…」


 武器に着いた血を払い背中にしまうとユメミルクは腕を押さえ震えだした。


「うへぇ…俺も気を付けよ~…」


 二人の会話に気を引き締めるたソウルは二人の指示のもとイノシシの解体を手伝った。


「二人ともよく動物の解体なんかできたな?」


「最初は~無理だったけど~先に進むにつれて必須になってきたk…ちょ! ごめんごめん!」


 急にぶりっ娘になったホワイトローズにソウルは無言で拳を固くし振り上げた。


「まぁ、実際先に行けば行くほどモンスターと動物の区別があやふやになってくるからな~ランダムドロップで得るより解体して確実に欲しい部位を得たほうが楽だわな~」


「へ~それってレアアイテムもか?」


「ああ、確実にレアアイテムがくっついているのに解体ナイフ突き刺すとランダムドロップになって出なかったって話があったからな 製作者が狩りとる命の大切さなんかを知ってほしくてこういうシステムにしたそうだ」


「なるほどなぁ…謎の煙で出てくるアイテムは確かに味気なくて雑に扱いそうだ」


「終わりっと、おおう、カバン中がパンッパンッだぜ!」


 ホワイトローズが縦30㎝ 横25㎝の革カバンを笑いながら叩いた。


「それは?」


「ん?これ?解体した物が自動的に中に入って血抜きと熟成、鮮度維持なんかをしてくれる魔法のカバンだよ! 次の次の街に解体屋があるからそこで売ってる!めっちゃ高いけど…」


「へ~今いる街にはないのか?」


「あるけど、どうしてもグロが苦手な人向けだから解体にお金かかるし、今の街にはゴミかよ!ってレベルの物しか売ってないからやめといたほうがいいね」


 ホワイトローズがカバンと道具をしまい回りを見渡した。


「あ、あれだ!あの商人風の男の死体」


 ホワイトローズが指をさすと少し行った所に、確かに名前が商人風の男の死体と明記されていた。


「この箱かな?」


 死体が大事そうに抱えている箱を開けてみると身分証、300オカーネン、ひびが入ったブローチ、日記が入っていた。


「ふむ、これだな」


 ブローチは男と女が対面していて浮き彫りされた物で、裏を見て見れば大きな罅があった。


「日記もあるのか…」


 A5サイズの日記を読んでみると、どうやらこの商人風の男は大通りで商売していたが全く売れずローラが落としたことも知っていてネコババし、次の街で高く売りつけようとしていたらしい。


「なるほど、同情の余地なし!ローラもいくら探しても見つからないはずだ、盗まれたのだからなぁ…」


 日記を閉じ箱に戻すと箱ごと持って帰ろうと思い立った。


「じゃあ、後は報告だけか?」


 ユメミルクの言葉にソウルは悩んだ。


「これブローチのピンを直してもらおうとして彫金屋に向かってた最中に落としたんだよな…じゃあ彫金屋に行ってみればなにかあるかも?」


 ソウルの言葉に二人は驚いた。


「それはあるかもしれない…だが初心者がそれを理解した…だと…」


「ありそうで困る~じゃあ次は大通りの彫金屋に行ってみよう」


 ソウルが頷き、三人は街に足を向けた。




「おい!そこの者!身分証を提示しろ!」


 街の門の所で衛兵に止められた三人はユメミルクとホワイトロースは言われた通り身分証を出したがソウルは書類を提出するのを後にしたため持ってはいなかった。


「あ、しまった身分証…こんなことなら混んでても最初に出しておくべきだったなぁ…」


「ん?提出してない書類があるのか?見せてみろ」


 一枚の羊皮紙を確認すると少し待ってろと言われ、衛兵が羊皮紙をもって門の右にある建物の中に入っていった。


「確認してくれてるのかね?」


「さぁ?」


「ふむ…あの太もも…気持ちよさそうだ…」


 ソウルがホワイトローズと会話の中、もう一人が短パン履いたムチムチの太もも持つ、杖を持った女性を眺めていた。


「え?どれどれ?」


「おお、あれはいいかもね~」


 男子が二人つられてしまった。


「待たせたな、確認が取れた 通ってよしとする。だが次も書類のままだと罰金と入国税がかかるのですぐ書類を提出して身分証をもらうように」


「了解しました、気を付けます」


 羊皮紙を返してもらい三人は大通りの彫金屋に向かった。




「すみませーん」


 三人は彫金屋の中に入ると、プレイヤーたちが作業台でいろいろなものに装飾を施していたいたり、ステータスアップアクセサリーを作っていた。


「はい?どうなさいましたか?」


 カウンターの前にいた左右に三枚の拡大鏡をついてある眼鏡をかけた青年が、ソウルの声に反応した。


「これを見て欲しいのです」


 ソウルが、箱の中からブローチを取り出し、青年に見せると眉をひそめた。


「これは?」


「これはとある少女から無くしたブローチを見つけて欲しいと頼まれたのですが、このブローチを見つけた時、すでにこの様な状態でして…このまま返すのも忍びないので修理をお願いしたいのです」


「なるほど、そういう事でしたか」


 青年の声色を聞いて、このブローチの事を知っているんだなとソウル察した。


「直せますか?」


「確認してみますね…」


 青年は慎重にブローチの破損状況を調べていくと数回頷きブローチを柔らかいクッションの上に置いた。


「大丈夫、台座が壊れているだけなので交換すればいけますよ」


「では修理をお願いできますか?」


「あー…大丈夫なのは大丈夫なのですがね…」


 青年の歯切れの悪い答えにソウルは眉を顰め首を傾げた。


「その台座に使われてるのがすごく希少な物でして…いえ、素材はあるのですが…」


「すごくお金がかかると…」


「はい…」


「ちなみにどの位ですか?」


 青年が帳簿を開き素材の値段を調べた後、一枚の紙に値段を書いた。


「280000オカーネン・・・・だと」


「はい、別の素材にすることもできますが…どうしますか?」


 ソウルは青年の言葉に揺らいだがローラが母親の形見と言っていた事を思い出した。


「う~ん…勝手に変えるのも悪いし…思い出の品みたいらしいからな…まぁ、何とかしましょう!」


「へぇ…おっと失礼しました。では修理でよろしいですか?現金引き渡しと同時にブローチをお渡しするという形になりますが」


「はい、それでお願いします」


「承りました。では28万オカーネンの方をお願いします」


 ソウルは頷き、店を後にした。


「ヒュー!女の子の為に苦労する事を厭わない奴だねぇ」


「かっくいぃー!そこに痺れる!憧れる!」


「え?いや、ここで別の物にしたりお金の無心に行ったら報酬減りそうじゃない?」


 ソウルの言葉に二人は落胆した。


「それを言わなかったらかっこいいままだったのに…」


 ユメミルクの言葉にホワイトローズが頷いた。


モチベ維持のために評価オナシャス!



2024/10/08 ソウルの口調がおかしい所や色々な所を修正。

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