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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
Roaring of The War
320/331

第5の部屋

次回更新は9月18日 0時更新です!

「銀牙、7秒後に氷礫。ティーは俺の合図で風の塊を放て」


「《わかったワン!》」


「おっけー!」


ジェーンの攻撃をバックステップで回避した後、背中に収められていたファントムを両手に装備し、ジェーンに銃口を向けて引き金を引いた。


「ちぃ!【フェザーステップ】」


ジェーンは、ファントムの銃口を向けられた時にスキルを使い、自身のAGIを大幅に上げるバフを掛けて右に向かって跳び、銃口から放たれた弾頭を回避した。


「【氷礫】」


「うおお!」


銀河が、指示通りに生成した氷の塊を勢いよく飛ばすと、回避できないジェーンは氷の塊が直撃し、後ろに転がる様にして倒れた。


「ティー!」


「食らいなさいなのよう!」


合図されたティーが風の塊を放つと、仰向けに倒れていたジェーンが左に転がって風の塊を回避した後、回転の勢いを使って立ち上がった。


「…そんな小細工(やられたふり)が本気で通用すると思っていたのか?」


「どうぶっ殺してやろうかと考えていただけだ」


「へぇ…。で?考えは纏まったか?」


「ああ!ばっちりなぁ!【ライン・クエイク】」


ジェーンはスキル名を言いながら戦槌で床を叩くと、その叩いた地点からRGAV達に向かって、1本の太い直線を書く様に床が隆起していった。


「よっと!」


「【グランドウォール】」


線の攻撃を、銀牙は大きく左にサイドステップして回避し、RGAVは側転宙返りで回避しつつも、両手のファントムを連射して無数の弾を発射したが、その弾は突然ジェーンの前に現れた長方形の土壁に阻まれた。


「オラァ!」


ジェーンは、野球のバットを振る様に戦槌を横に振って目の前の土壁を叩き壊すと、破壊された土壁の破片が散弾のように散り飛んできた。


「回避行動!」


「キャー!なのよう!」


「死にさらせ!【グランドウォール】」


RGAV達は散り飛んできた土壁の破片を回避したが、ジェーンが同じスキルを使用して、再び土壁を叩き壊して破片を飛ばして来た。


「なんで同じスキルをすぐに使えるのよう!?」


「何でだろなっと!オラァ!まだまだ行くぞ!」


ジェーンはまた目の前に土壁を出し、戦槌で叩き壊して欠片を飛ばした。


「【クイックブースト】」


RGAVは、大型ドローンを出現させて飛んできた欠片を回避し、肩甲骨にある左右の多関節アームを伸ばして、アームの先に接続されているヘビィカノンを腰の位置に移動した後、両手のファントムと一緒にジェーンに銃口を向けた。


「フルバースト」


「【グランドウォール】多重発動!…っく!ちぃぃ!」


2丁のファントムと2門のヘビィカノンの連射で、銃口から放たれた弾がすき間の無い弾幕のよう飛んでいき、ジェーンは自身の前に8枚の土壁を重ねる様に出現させて身を守ろうとしたが、ヘビィカノンの弾が土壁を容易(たやす)く破壊していくと、ジェーンは腹立たしい声を出しながら土壁を出し続けた。


「銀牙!ティー!左右から挟んで連続攻撃!」


「わかったのよう!」


「《了解だワン!》」


RGAVに指示された通りに、銀牙とティーは左右に別れてジェーンの側面に移動し、風の塊や氷の塊を生成して放つと、ジェーンは前に出した8枚の土壁の数を4枚減らして、左右に2枚ずつ出現させて攻撃を防いだ。


「…どうやらその土壁は8枚以上は出せないみたいだな?」


「あ゛ぁ!?だからなんだ!?別に知られても問題ねぇよ!」


「へぇ、ならどのくらい出し続けられるのか教えてくれないか?」


「言う訳ねぇだろ!ボケが!」


「じゃあ実際に確かめてみるか」


RGAVは、ファントムの引き金から指を離して撃つのを止め、ヘビィカノンで土壁を壊す事に専念した。


「おいおい!そんな攻撃速度で突破できる訳ねぇだろ!諦めて俺に殺されろ!」


「いや、それは遠慮する!こっちの事とは気にしないでくれ」


「ざけんな!」


ヘビィカノンの1発が土壁を1~2枚破壊し、2発目の弾も同じ枚数を破壊するが、弾を発射する間隔が遅いためにすぐに土壁が出現し、ジェーンに弾が届く事は無かった。そして銀牙とティーの攻撃も、火力が足りなくて1枚破壊するのがやっとだったが、それでもRGAV達は攻撃を止めず土壁を破壊し続けた。


「いい加減やめろ!鬱陶しい!」


「そうか?なら頭を出してくれ!眉間を撃ち抜いてやるから!」


「出さねぇよ!死ね!」


「そうか?じゃあ、そのままそこで震えていろ!」


「ざけんなちくしょう!」


それからもRGAV達の攻撃は続き、ジェーンはどうやって打開するか考え始めた。


「くそが!どうする…この膠着状態をどうしたら…ん?」


考えを口に出していたジェーンは、自分が言った言葉に何かが引っ掛かった。


「…膠着?…まさか!?」


ジェーンはウィンドウを開き、フレンド欄にあるクリングスの名をタップした。


「クリングス!今どこだ!?ブツは回収した!?」


「『もう少しだ!この最後の仕掛けをクリアすれば…』」


「それは後だ!今すぐ「アウラの悲嘆」を使え!」


「『はぁ!?何言ってんだ!?そんな事したら全部吹き飛ぶんだぞ!?』」


「いいからやれ!」


「『いや!待ってくれ!もう少しなんだ!だから…』」


「使え!今すぐ!」


「『なんでそんなにいそ…』」


「おい!どうした!?」


ジェーンは大声で応答を求めたが、クリングスは答えは帰って来ず、代わりに銃声が聞こえた。


「くそが!」


フレンド欄のクリングスの名が暗くなり通信が切れると、ジェーンは自身の怒りを床にぶつけた。


「ちくしょうがぁぁぁ!」


ジェーンはタイミングを見計らい、RGAVに向かって土壁から飛びだした。


「死ねぇぇぇ!」


飛び出して来たジェーンに、RGAVはファントムを向けて引き金を引くが、ジェーン前に土壁を出現させ、銃口から放たれた弾丸を防いだ後、出現させた土壁を巻き込む形で戦槌を右下から勢いよく振り上げた。RGAVは、ジェーンの攻撃を避けようと体を後ろに逸らしたが、振り上げられた戦槌はその動きよりも速くRGAVの頭に当たり、破壊された頭部の部品を打ち飛ばした。


「な…なんだ…てめぇ…誰だ!?」


顔の半分以上が破面し、その奥の顔を見たジェーンは、目を大きくさせながら尋ねた。


「俺達の新しい仲間さ」


01の口から発するソウルの声がそう答えた。

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