これから始まる地獄…
お待たせしました!完成したので投稿です!
お楽しみくだしゃい
「これで良しっと…」
ソウル達はミーナと別れた後、二人は話し合いそのまま東に向かい骸骨島を目指すのもよかったが、折角の港町で何もせずに行くのはもったいないという事になり、AVRを解放した後少し町を探索しようという話になり、先ほどその作業を終わらせ町へ戻ろうとした。
「マスター?こちらへ向かってくるプレイヤーが二人確認されます」
「どこから?」
「上空からですね」
「へぇ~…上空?!」
「はい、高速で落下中ですね!このままでは地面と激突して葛葉さん家の説教部屋行き決定ですね!」
「それは怖い…じゃなくて助けないと!」
「マスター?言わないのですか?あの有名なアニメの名セリフを?!空から降ってきた女の子を少年が受け止める時に言ったセリフを!?」
「それもう、マギアが言っちゃてる様な物だから!馬鹿言ってないで助けるぞ!早くジャバワークを出して!」
「了解ですマスター」
マギアが展開したジャバワークに、ソウルは急いで乗った後上空へ飛び立った。落下して悲鳴を上げている二人のプレイヤーに近づくに連れソウルは、声と姿が知り合いに似ていると思いながら最初の一人に手を伸ばした。
「そ…ソウルさん?なんで?…」
「すまん!話は後だ!もう一人捕まえないと!」
ソウルは、一人目の服を掴み胸に引き寄せた後、落下しているもう一人を追い、ジャバワークの頭を下に下げ降下した。二人目に近づき左手を伸ばすと、相手も手を伸ばしソウルの手を掴んだ後、ソウルは自分の後ろに乗せる形で引き寄せた。
「たたた…助かりましたわ…」
助けた二人は、顔面蒼白で体を震えさせながらソウルに、感謝の言葉を言うとソウルは、何故二人が空から降ってきたのか疑問に思った。
「なぜ、空から降ってきたのです?アップルさん?マナリアさん?」
「ソウルさん…ごめんなさい今は地上に降ろしてくれませんか?」
「ああ、すまない急いで降りるよ」
「いえ!ゆっくり!…ゆっくりで頼むわ…」
アップルが震えた声で言うと、ジャバワークはゆっくりと垂直着陸していった。地面に到着した後、二人を下ろすと生まれたての小鹿の様に足を振るえさせ、立つのがやっとの様だった。
「はぁ~地面がこんなにいいなんて私、初めて知りましたわ…」
「もうあんなスカイダイビングはこりごりです…」
「ちょっと休憩するか…」
地面の偉大さに感謝している二人を見て、ソウルはジャバワークから降り、そこら辺にある枝木を集め焚火を作った。その焚火の周りに四人は座り、女性二人は手を火に向けた。
「はぁ~だいぶ落ち着いてきましたわ…」
「火って見てると落ち着くんですね…暖かいし…」
何か飲み物でも渡そうかな?と思ったソウルだが、飲み物を持っておらずどうしようと考え、アイテム欄に漬物の壺を見た時閃いた。
「(漬物の汁を合わせて水で薄めれば行けるか?)」
ソウルは、ポポカの実とププドの実が入った壺を取り出し、遊びで作った金属のコップに二つの汁を少し入れ水を足した後、二人に渡した。
「あら?おいしい!なにこれ?」
「私はもうちょっと甘い方が好きだなぁ…でもこっちもいい」
試しに作った飲み物は好評だった。二人に味見させ好評を得たので、ソウルも作って飲んでみると、懐かしさを感じる甘酸っぱく爽やかな飲み物だった。それから数分が経ち、ソウルは二人が飲み終えるまで聞くのは止めとこうと思い何も聞かずに黙っているとアップルが深呼吸して口を開いた。
「ふぅ…落ち着きましたわ…ありがとう 私達が空から降ってきた理由でしたわね…それはとある魔女のせいですわ…」
「魔女?」
「うん、森で討伐系クエストやってたんだけど、木の中をくりぬいて作ったような家があってさ、面白そうだから訪ねてみたんだよ そこで魔女さんと出会ってお茶に招待されたんだよ…」
「そう、あれは罠でしたわ…おいしいお茶屋お菓子で誘い、それを一つでも飲んでしまったら対価として魔法の実験台にされてしまうという恐ろしい罠…」
「なるほど、その魔法の実験で上空から降ってきたと」
「そうですわ!」
「この世界が丸いって初めてわかったよ…」
「それが解る高度からの落下…さぞ怖かったでしょう…」
「いえ、今はもう落ち着きましたわ…今度は、私達が質問していいかしら?ソウルさんはここで何を?その右腕は?っていうかここはどこなのです?」
アップルは、一つ質問する毎に興奮していき、ソウルに息がかかるほど迫るが、顔を近づけ過ぎた事が解るとアップルは、赤くなってソウルと離れた。ソウルも、迫ってきたアップルの顔が近くに来ると鼓動が早くなり照れるように視線をそむけた。
「えっと…ここで俺らは、マップを開示させた後町に戻ろうとした時、空から降ってくる二人を見つけました、この右手はユニークモンスターにやられて部位欠損状態になってます、最後にここはバラックの港町近い森の中です」
「バラックの港町…聞いたことないね…アップルちゃんは知ってる?」
マナリアは、アップルに聞いてみたがアップルは首を横に振り、知らないと答えた。ソウルは最初の街からずっと南西に向かって進んだ所にあると答えたが、二人は首を傾げた。
「とりあえず、港町にいきますか?」
「ええ、お願いするわ…」
「港町かぁ…海!おいしい魚介類!丘サーファー!」
「マギア、頼む(丘サーファー?なぜに?)」
「了解しました」
マギアが、ジャバワークを展開すると三人乗れるように少し大きくなったジャバワークが現れた。マナリアがソウルの前に座り、アップルがソウルの後ろへ乗るとゆっくりと離陸していき、バラックの港町へ向かった。
「わぁ~海だぁ~」
マナリアがソウルの手を借り、ジャバワークから降りると街の入り口化が見える海の風景に感動していた。アップルも同じくジャバワークから降り、景色を堪能していた。
「それじゃ、冒険者ギルドに案内しますね」
ソウル達は衛兵にギルドカードを見せ、港町に入って行き冒険者ギルドへ向かった。冒険者ギルドで女性二人は登録を済ませるとソウルはある事に気が付いた。
「二人はこの街の地図貰えないのですね…なぜ?」
「え?どういう事?そんなの貰ったことないんだけど…」
「私も貰ったことないですわ!」
「あ~それはですね、ソウルさんが特別な印が付いてあるカードを持っているからですね、その印は私達職員しか確認できない物で尚且つギルドマスターしか使えない印なのです」
受付の女性がソウルの疑問に答えると、二人は羨ましそうな顔をしてソウルを見つめた。受付の女性の言葉を聞いたソウルは、かつてユメミルクから教えてもらった事を思い出し、これが恩恵かと今更ながら理解したのだった。
「えぇ~いいなぁ~」
「私たちもその印欲しいわ!」
「ギルドマスターが認める位ランクを上げるか、ソウルさんがユニオンを旗揚げしてユニオンマスターになった後にそのユニオンに入ればソウルさんと同じ恩恵が与えられますよ?」
「へぇ~ユニオンメンバーにも恩恵があるのか~」
「ええ、ユニオンマスターとはそういう者です、マスターが身分を保証し恩恵などプラスになる事がありますが代わりにメンバーが何か問題を起こしたら責任を取らされますね」
「メリット、デメリットがあるですね」
ソウルは、受付の女性の言葉に頷き納得した後、女性二人に目を移すと欲にまみれた目でソウルに迫ってきた。ソウルはそんな二人から後ずさりして、逃げようとしたが壁際まで追い詰められ、二人に壁ドンされてしまった。
「ちょっと、ユニオンの事で相談したいのだけどいいかしら?」
「ソウルさん!お話ししましょうか!」
「え?…えっと…その…(まさか俺が壁ドンされる日が来るとは…複雑…)」
「ププー!マスターが壁ドンされてる!する側なのにされてるー!面白ーい」
「マギア!うるさい!えっとわかりました、とりあえず話し合いましょう…」
マギアに茶化され、ソウルは赤くなりながらも、何とか二人を離れさせた後四人はテーブルへ着いた。そこでソウルは、自分の気持ちを素直にいう事に決めた。
「俺とユニオンを組みたいって事で話を進めていいですか?」
「ええ、問題ないわ」
「はい」
「そうですか…俺としては、今はユニオンを組む気にはなれないですね…理由は私が銃士で弱く、他のメンバーに面倒がかかるからですね」
「私は、ソウルさん…いえ、ソウルが弱くても何の問題もないわ!」
「アップルちゃんと同じです!私も構いません!」
「それは、今後他のプレイヤーから理不尽な事を言われたり、ひどい言いがかりを言われるとしてもですか?」
「問題ないわ…むしろ好都合だわ」
「そうですね~勧誘がうるさくて困ってましたしね」
「不当な扱いもされても文句は言えないですよ?」
「いや、そんなことされたら私の拳が光って唸った後不当を正せと轟き叫ぶから大丈夫!」
「ソウルさんが弱かったら私たちがソウルさんを守ります!」
女性二人が鼻息を荒くし、やる気が溢れている為ソウルはこれ以上断るのは無理と理解し、別の方法を考え、一つ思いついたことがあった。
「そこまで言うなら、いいでしょう…でも!」
ソウルが頷き、二人は喜ぶが「でも!」という所で動きを止めてソウルを見た。
「これから俺達は真理者の腕という物を取りに行きます とりあえずそこまで仮としましょう、俺と組んで嫌になったら俺に抜けると言えばすぐ解散しますし、取り終わった時にまだ俺と組んでいきたいというのであれば正式にユニオン結成をしましょう、それでどうですか?」
「お試しユニオンね!問題ないわ!」
「強制もないですし大丈夫です」
「マギアは何か問題はあるか?」
「無いですね」
ソウルは二人の顔を見て頷き、左手を出して握手を求めた。
「仮ですが、コンゴトモヨロシク…」
「ええ、よろしくですわ!」
「よろしくお願いします!」
二人はソウルの手を取り握手した。
「じゃあ、次やる事を教えますね」
女性二人に、今後の予定を話す事に決め、ソウルがマギアに指示し三人の間にウィンドウを表示した後、簡単な絵や補足を表示して、理解を深める様に勤めながら説明をして行った。二人は真剣に聞きながら頭の中にソウルの説明を入れていき、理解していった。
「なるほど、次に向かうのは骸骨島って言う所なのね」
「アンデットが多くいそうな島ですね…」
「あら?骸骨島へ行くのですか?」
受付の女性が通りかかり、偶然話を聞いていたようで会話に入ってきた。
「骸骨島は勝手に入ると捕まっちゃうわよ?渡航パスポートが必要になってくるわ」
「え?!そうなのですか?!飛んでいこうとしてました…」
「ダメよ!そんなことしたら即牢屋行きなんだから、渡航パスポートは50万オカーネンで買うか虹貝の欠片を集めてギルドに納品すれば貰えるわ!嵐越えの儀に参加したい場合は、60万オカーネンになって虹貝の欠片の必要数も上がっちゃうけど…」
受付の女性が言った金額に驚き、4人は顔を見合わせると全員首を振った。そしてソウルが虹貝の欠片の必要数を恐る恐る聞いてみるととんでもない数が必要だった。
「虹貝の欠片一人3400個ですか…」
「ええ、そうね嵐越えの儀に参加したい場合はその位掛かっちゃうわね…でもソウルさんはギルドマスターのお気に入りらしいしここは一人2000個でいいわ」
「あ~二人とも大丈夫か?それでも一緒に来るか?」
「むしろ助かったって言うべきかしら?軽減されたのは幸運よね?」
「私は集めるのが好きなので問題ないです」
「そうか、じゃあ集めようか」
「虹貝の欠片が取れる場所は、港町から東へ出てすぐの浜辺で取れるわ!モンスターや採取ポイントで取れるから頑張ってね!」
受付の女性はウィンクして応援した後、ソウル達から離れていった。ソウル達はきっとこれから長く厳しい採取地獄になる事をひしひしと感じながら東にある海岸に向けて歩きだして行った。
「二人とも…ちょっと後悔してない?」
「「ちょっとだけ」」
道中ソウルは二人に聞いてみると少しだけ後悔している事に同意した。その理由を考えたソウルは「やっぱりアイテム必要個数採集って面倒なんだな」っと考えたソウルであった。
覚えていますか?FF11の飛行船パスの事を…
自分でも予定していなかった女性二人をここで投入!大丈夫か?と聞かれれば大丈夫と答えられないかもしれない。
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