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Wonderful Planet ~弱体化されまくった銃使いで頑張ります!~ Ver1.0  作者: ハーメルンホイッスル
Roaring of The War
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風…地天!カラクリ金字塔

お楽しみください!次回は第2の部屋の戦いです!…多分!


次回更新は8月21日 0時更新です!

「最後にこれらをここに入れれば…完成だ!」


 ソウルが、ピラミッドの頂上に設置されたドラム缶の程ある大きな筒の中に、仮面や転送装置などのアイテムを入れると、両開きの分厚い金属天板が機械的な音を出しながらしっかりと閉じられ、何処にも隙間は無い事を確認したソウルは、仲間達にアスレチックの建設が完了した事を伝えた。


「いや~忙しかったね」


「時間に追われながら何かを作るって、すごく大変な事なんだと理解しました」


「そうね~」


「社会に出たらこういうのが当たり前になるんだけどな…」


 マナリアの言葉にソウルがボソッと言うと、あと数年で社会に出る事になるアップルとティカルの2人は顔を顰めた。


「大人になるって大変な事なんですね…」


「だから、それらを紛らわせる為に煙や酒といった物を摂取しても許されるし、辛い現実をひと時忘れるために金を使う娯楽に興じてもいいんだ」


「それ悪循環すぎて寿命が音速の壁を破りそうだね」


「そうだなぁ…いずれ体のどこかが突然「デデーン!」して、苦しみながら「南~無~」だよなぁ…」


「なんでそこ擬音語なのよ?」


「配慮?」


「何のよ!」


 アップルとソウルの冗談で仲間達は笑ったが、笑い終えるとソウル達の間に沈黙が流れ、ピリピリとした緊張感と集中力が高まっていった。


「始めよう」


 ソウルの言葉に仲間達は頷き、敵を迎え撃つために各々指定された場所に向かて行った。






 -アスレチック「カラクリ金字塔」・入口-






「完全にあれじゃねぇか!?」


「えっと~なんだっけ?確か~風雲タケ〇…」


「おっと!それ以上イケナイ…」


 ジェーン達がソウル達が指定した場所に着き、建てられたアスレチックを見たボンテンが、自身の記憶の中にある施設の事をぼかして言うと、ガスライターが名前を上げようとして、慌てて言うのを止めさせた。


「ようこそ!カラクリ金字塔へ!」


 アスレチックの入り口に設置されたスピーカーから、ジェーン達を歓迎するソウルの声が聞こえた。


「来てやったぞ!」


「へい!らっしゃい!まずは中に入ってくれ!入ったら部屋のルールを説明する!あ、忘れずに伝えておくけど、不正とかしたらお宝吹き飛ばすからな?そのつもりで!」


「ザケやがって…」


 ソウルの揶揄(からか)う様な言い方に、ジェーンは苛立ちながら言うと、ソウルの言葉に従って仲間達と共に入り口の中に入って行った。


「第1の部屋!落ちたらそれまで!?アンバランス剣山!」


「…うわ!下に無数の棘がある!えぐ!」


「足場がつま先分しかないぞ!?」


「この一定間隔で開いてる足場を渡っていけばいいのかしら?」


 第1の部屋に入ったジェーン達は、そこで感じる部屋の異様さに騒ぎ立てた。その時、壁に設置されたスピーカーからソウルの声が響き渡り、ジェーン達の疑念を肯定した。


「そう!その小さな足場で反対側に渡ればいい!…だけど注意してくれ。そのいくつかの足場は脆く出来ているから、触れた瞬間に崩れて、下にある棘に串刺しになるからな」


「舐めやがって…やってやるよ!」


「ガンバレ!ガンバレ!」


「っち!」


 ソウルの応援する気の無い声援に、ジェーンは舌打ちをした後、仲間達と共に前の足場をよく観察してみた。


「どれが脆いんだ?」


「色んな高低差の足場があるけど…分からないわね…」


「う~ん…」


「とりあえず跳んでみる?」


「分からないんだから男気ジャンプでいくしかねぇよ!」


「そうだな」


「えぇ!?それで行くの!?ホントに!?」


「うるせぇ!いくぞ!」


 カリカリーナがボンテンの言葉に困惑したが、ジェーンが一喝して黙らせると、カリカリーナは渋々従い、仲間達と一緒に跳躍の構えをした。


「「「「「せーの!」」」」」


 全員が同じ掛け声で跳躍し、小さな足場につま先立ちで着地した。


「おお!いけた!」


「ふぅ…最初の1歩は大丈夫だな。…うおっと!」


「この姿勢辛いわ…」


「よし!続けて跳ぶぞ!…あん?」


 ジェーン達は無事だった事に歓喜の声を上げ、ジェーンが仲間達に指示を出した時、部屋の壁の一部が時計回りに回転して行き、カヴァーズ達が操作しているバリスタや2つのローラーで物を飛ばす射出機が、幾つも展開されて行った。


「な!?」


「あ!ごめんごめん!言い忘れていたけど妨害あるから!」


「クソがァ!!」


 ジェーンの声に反応したかのように、無数のバリスタや射出機から殺意の高い物が射出されると、ジェーン達は必死に飛来物を避けながら前に進んだ。


「あ!」


「手を伸ばせ!」


 飛来物を避けながら次の足場に飛んだガスライターだったが、足先が触れた瞬間に足場が崩れ去り、驚いた声を上げて下に落ちると、ボンテンがガスライターの手を掴んだ。


「そのまま投げるぞ!」


「すまん!助かる!」


 ボンテンは、器用につま先立ちをした状態のままガスライターを上に放り投げ、ガスライターは空中で姿勢を正して足場に降り、すぐに別の足場に飛んだ。


「うおおおおお!」


 多くの飛来物がジェーンに迫って来ると、次の足場に飛びながら、ジェーンは戦槌を振り回して飛来物を叩き落して足場に着地した後、次の足場に跳んだ。そして、数分かけてジェーン達全員が反対側に渡る事に成功すると、スピーカーからソウルの声が聞こえて来た。


「おめでとう!全員無事に渡れたみたいだな?」


「俺達をなめんなよ!」


「舐めないぞ?汚いし…」


「そういう意味じゃねぇよ!」


 ガスライターは、不愉快な表情をしながら、ソウルにツッコミを入れた。


「では、次の部屋にいくがいい!」


「え?無視…?」


「変態とは会話したくないんじゃね?」


「ウッソダロ?ドンドコドン!」


「はいはい、ふざけてないでいくわよ」


「畜生!」


 荒ぶるガスライターを投げやりに宥め、ジェーン達は次の部屋に向かって行った。






 -第2の部屋-






「いらっしゃ~い」


「ああん?」


 ジェーン達が第2の部屋に入ると、部屋の中心にティカルが1人だけで立っていた。


「よく来たね!早速だけどこの部屋に付いて説明するよ!」


 ティカルは咳払いをして、説明を続けた。


「これから僕と戦うのだけど、君たちの中の誰かが僕と1対1で戦うのなら、他の人達は先の部屋に進めるよ!で~逆に全員が僕と戦うなら、強力なデバフをいくつも受けて貰うよ。どっちがいいか選んでね」


「…おい?どうする?」


「ここは私が行くわ!」


「マジか!?カリカリーナ!?」


「任せて!あの坊やには、私が分からせてあげないといけないのよ」


「なら任せるぞ?いいんだな?」


 ジェーンの確認の言葉に、カリカリーナは深く頷いて答えると、ジェーンはティカルに視線を向けて口を開いた。


「こっちはカリカリーナが1人で出る!」


「おk~。カリカリさん以外は先に進んでいいよ~」


「カリカリーナよ!変に略さないで!」


 カリカリーナは起こる様に否定したが、ティカルはそれに反応せず、横に動いてジェーン達を通した。


「負けるなよ?」


「えっと~…頑張って!」


「君なら勝てるさ」


「…」


 ボンテン、ガスライター、クリングスの順でカリカリーナを応援してジェーンは無言で頷き、次の部屋に進んで行った。


「よし、みんな行ったね。じゃあ、始めよう」


「泣かせてやるわ!」


 カリカリーナは啖呵を切る様に言った後、ティカルに向かって全力で走り出し、ティカルもカリカリーナと同時に走り出して、2人の距離が1mになった時、互いに武器をぶつけ合った。






 -第3の部屋-






「来ましたね?」


「あん?ここも同じか?」


「はい、そうです。1対1か全員でデバフを受けて戦うかです」


「よし!ここは俺が行くよ!」


「お前やっぱり変態だったんだな…」


「なんでそうなるの!?」


 第3の部屋にはマナリアが居り、ジェーンが前の部屋と同じかと聞くと、マナリアは頷いて答えた。ティカルがいた部屋と同じルールだと聞いて、ガスライターが自信満々に立候補すると、クリングスが嫌悪感を表情に出しながら数歩距離を取ると、ガスライターはその言動に困惑した。


「小さい子にまた白いのぶっかけて愉悦に浸るんだろ?」


「そんな事しない!…あ、いやすると思うけど、愉悦には浸らない!」


「…」


「疑うような目で見るな!」


 ガスライターは必死に抗議するが、クリングスの目は変わることは無かった。


「変態でもどっちでもいいけど、ガスライターが出るんだな?」


「…うん」


「わかった。任せたからな?」


「頑張る…」


 しょんぼりと肩を落としたガスライターは、仲間達から離れて、マナリアに対峙するように立った。


「えっと~1対1でいいですか?」


「ああ」


「わかりました。他の方は先に進んでください」


「分かった」


 マナリアに頷き、ジェーン達は先の部屋に進んで行った。


「えっと~…お仲間さん達から酷いこと言われてたみたいですけど、気にしないで全力で戦いましょう?」


「っグス…うん、ありがとう」


「始めますね?」


「…うん」


「(なんだろう…すごくやりずらい…)」


 涙目のガスライターは武器を構えると、マナリアも武器を構えたが、内心ではすごくやりづらさを感じていた。






 -第4の部屋-






「よくきたわね?」


「ここもか?」


「そうよ」


「なら俺が行くぜ」


「任せた」


「応!」


「ボンテンなら勝てる!」


 第4の部屋には、アップルが変身した状態で立っており、ボンテンが立候補して、アップルの前に立った。


「やっぱり貴方が出てくるのね?」


「当然だ!俺の大獄流が噂に名高い流派の使い手に、何処まで届くか試したいからな」


「届くといいわね?」


「無理も無茶も全部巻き合わせて届かせる!」


 その言葉の後、アップルとボンテンは同時に武器を構えると、それ以降2人は銅像の様に動かなくなった。


「先に行かせてもらうぞ?」


「…」


 ジェーンはアップルに声をかけるが、アップルはその声に答えることは無く、ただじっとボンテンと睨み合っていた。


「…やべぇ!巻き込まれる前には早く行くぞ!」


「え?…あ?うん?…分かった」


 2人の殺気と集中力が、爆発的に高まっていくのを感じ取ったジェーンは、慌ててクリングスに声をかけて先の部屋に向かった。






 -第5の部屋-






「やぁ、待ってたよ」


「ようやく居やがったな!てめぇ!おい!クリングス!ここは俺に任せて先に行け!」


「分かった」


 第5の部屋には、パワードスーツのRGAVと銀牙とティーが居り、RGAVがジェーン達に声をかけると、ジェーンが怒気を高めながら前に出た。


「あ、先に進む君に伝えるけど、もうこっちに人は居ないから残りの部屋はアスレチックだけだ。だけど、かなり難しく作ったから、頭と体をよく使ってゴールを目指してくれ」


「え?…わ…分かった」


 ソウルの横を通って先に進もうとしているクリングスに、ソウルは残りの部屋に付いての助言をすると、まさかの助言されるとは思っていなかったクリングスは、困惑しながら頷き、次の部屋に進んで行った。


「おい?何のつもりだ?」


「別に?主催者としての責任を果たしただけさ。戦いながらルールの説明は出来ないからな?」


「…ふん!」


 ジェーンは、鼻を鳴らした後に武器を構えると、RGAV達も身構えた。


「死ねやぁぁぁ!」


 ジェーンは武器を振り上げながら全力で走り出し、RGAV達はジェーンに攻撃を開始した。



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誤字脱字報告 アザマース!

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