休息
今回は調整のために、休息の話でストーリーは進みませんが、とあるフラグが立ちます。次回から戦闘ましましです!…多分!
次回更新は、8月14日 0時更新です!
「う~んと~これはどっちを先にいれればいいんだっけ?」
「それは鉄の残骸だ。2手間くらい短縮できるはずだ」
「あ~なるほど!」
「ソウルさん?これはこのまま作っちゃって大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ」
「分かりました」
ソウルとリリアナとクリスの3人は、建設地で拾ってきた様々な残骸を、錬金釜を使ってアスレチックの建材へと作り変えていた。
「次は~え~っと~…あ!」
「え?」
「ああ、ちょっと思いついてな。すまないがこのまま作っておいてくれ」
「分かりました」
ソウルが、建材を一つ作り終え次の建材を作ろうとした時、頭の中で閃きが起こり、手にしていたかき混ぜ棒をアイテム欄の中にしまって、スフィアータが修理している01の所に向かった。
「どうだ?」
「ただいまの修復率は54%です」
「そうか…あ~01に付いて少し相談いいか?」
「はい、何でしょうか?」
「01はあとどれくらいの時間で修復できる?」
「あと6時間で完了する見込みです」
「あと6時間!?まじか…」
「申し訳ございません」
「あ、すまん。攻めた訳ではない。そうか6時間か…」
6時間と聞いて、ソウルは表情を曇らせながら悩むと、一つ案が頭の底から浮かんできた。
「パワードスーツを代わりの体することはできるか?そうした場合時間はいくらかかる?」
「可能ですが、一度そうしてしまうと01を外すまでそのパワードスーツは使用不可になってしまいます。時間に関しては接続するだけですので推定30分掛かります」
「可能か!?なら頼む!」
「本当によろしいでしょうか?」
「ああ、やってくれ」
ソウルは、ウィンドウを開いて操作すると、ソウルの左にRGAV 01が召喚され、背中から各パーツが開いて行った。
「メンテナンスモードで召喚したから制限時間は気にしなくていい」
「制限時間ですか?…それも何とかしてみますね」
「おお!?出来るのか!?頼む!」
「畏まりました」
スフィアータがそう言うと、01の体に無数に繋がれてある黒いチューブが数本外れ、ウネウネと動きながらRGAVの中に入って行き、内部パーツの改造を始めて行った。
「(誰得かな?どう見てもエ〇ゲの触手です。ありがとうございました)」
スフィアータの黒いチューブ動きを見て、ソウルは何とも言えない顔をしながら思った。
「あ!そうだ。マギアちょっといいか?」
「はい?何でしょう?」
「俺の動きを01が出来るように出来ないか?」
「可能です」
「やる事多くて済まないが頼むよ」
「問題ありません。分かりました。では、こちらをお受け取りください」
「アスレチックの設計図か?」
「はい、この作りなら問題ないでしょう」
マギアから受け取った設計図データには、カギ線で蛇行するように曲がりくねった形で、その各角に部屋があり、最後のゴール地点はピラミットの様な形の正四角錐が書かれていた。
「ふむ…」
ソウルは、設計図データをまじまじと眺めたあとウィンドウを閉じ、錬金釜に戻ろうとした時、1時間と少ししか経っていないのに、ティカルがログインして来た。
「やほ~もどったよ~」
「早いな?もういいのか?」
「うん。ちゃちゃっとカップ麺食べて、ささっとお風呂入って、出す物出して来たから万全の状態だよ!」
「飯はカップ麺か…」
「味は塩!スープも飲み干せば、カロリー0になるし塩分と水分が取れて一石二鳥どころか三鳥だね!」
「その理屈はおかしい」
ティカルの言葉を、ソウルは有名な某狸顔の猫型ロボットの顔真似をしながら言うと、ティカルも対抗してその相方の顔をした。
「ソウエモン!そんな事言ってもしょうがじゃなイコ。食べる物がそれしかなかったんだし…」
「しょうがないなぁティカ太君は…」
ソウルはやれやれのポーズをしながら、ティカルの偏った食生活に呆れた。
「そんな生活続けていると最終的にゴールデン〇ットみたいな体になっちゃうよ」
「ナンデ!?金ぴか半裸マントマンナンデ!?」
「それが嫌なら食生活を見直せ~」
「野菜ジュースから始めてみようかな…」
「それがいい」
ティカルの言葉にソウルは頷いた後、双子が作業している所に向かった。
「さてと~建材作りに戻る前に出来た建材を建設地に運ばないとな」
「僕も手伝うよ」
「頼む」
ソウルとティカルは、双子から出来た建材を受け取り、アスレチック建設予定地に向かって行った。
-現実世界・総一郎の自室-
「よっと」
製作した建材を予定地に持っていき、建造をカヴァーズに任せた後、スフィアータの所に戻って来ると、アップルとマナリアがも出って来ていた。ソウルは休憩を取る為、設計図データを仲間と共有し、やる事を伝えて現実世界へと帰って来た。
「飯!風呂!トイ…その他もろもろ!」
総一郎は、部屋を出て1階のリビングに向かうと、その場所にいた母親の早織が総一郎の姿を見て、怪訝な表情をした。
「ねぇ…総一郎?ご飯も忘れてゲームに熱中するってどういう事なの?」
「え?え~っと~その~…」
「あなたのご飯ないわよ?食材買ってこないとないし…自分でどうにかしなさいね?」
「ア、ハイ…スミマセンデシタ…」
早織に怒り交じりの圧を掛けて言われた総一郎は、素直に謝罪したあと部屋へ戻り、出かける準備を済ませて、コンビニに向かってバイクを走らせた。
-近所のコンビニ-
「あじゅじゅした~」
「ちょっと買いすぎちゃったかな?」
コンビニで弁当や飲み物、お菓子やホットスナックを大きめの袋に入れてある物を両手に持って、コンビニを出た後、自身のバイクに付けられた荷物入れに買った物をいれたが、ホットスナックの揚げ鳥のいい匂いが強烈な空腹を感じさせて来た為、その場で1~2つ食べる事にした。
「戌井に食生活うんぬん言ったけど、俺も人の事言えないな…旨い物は旨い」
「お?こんな所で奇遇だな?」
「よう、坂田」
1個目の揚げ鳥を3口で食べ終えた総一郎は、2個目の揚げ鳥を頬張ろうとした時、後ろから坂田に声をかけられた。
「遺跡はどうだった?」
「いま例の盗掘団との決戦準備してる途中だ」
「うん?決戦準備?…おいおい、こんな所にいていいのか?」
「ご飯ないから自分でどうにかしてと言われてな…」
「なるほど。それで勝てそうなのか?」
「分からない…が勝算はあると思う」
「総一郎のPTなら勝てるさ」
「ああ、全力で挑むよ」
総一郎がそう言うと、坂田は深く頷いた。
「あ!そうそう、話は変わるんだがイベントやるか?」
「イベント?」
「そう、イベント。大人数でストーリー進行型らしい」
「へぇ~…クリアすると何が貰えるんだ?」
「イベント関連のアイテムとかだけど、1番の目当てはマジカルストーンとか高ランク素材だな」
「何!?」
「5日後の17時にイベントが始まるからやった方が良いぞ?」
「5日後か…みんなと相談しなきゃな」
「おう!俺も右近寺のところと一緒にやるから決まったら連絡してくれ」
「了解した」
総一郎は坂田に頷き、互いに別れの挨拶をして別れた後、総一郎はバイクに跨った。そして、バイクのサイドスタンドを踵で上げてエンジンを掛けた後、正面に視線を向けると、先程別れた坂田がカウンターで、先程総一郎が食べていた揚げ鳥を購入している姿が見えた。
「やはり人類は茶色い食べ物はあらがえない、か…」
総一郎は小声で名言を謳うように言った後、自宅に向けてバイクを走らせた。
ほぉら、だんだんコンビニの揚げ鳥とか肉まんとか食べたくなってきたダルォ?
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